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■舞台は夢の世界編
【8】
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ロゼンは驚いた。
なぜなら世界守備隊情報部隊といえば、この世のありとあらゆる情報を握っているとされ、どこかで誰かが落とした小銭の音まで把握しているとかなんとか。
「こらこら、そんな無茶苦茶なことまでできるわけなかろう」
ククルがツッコミをいれてきたため、ロゼンはますます驚いた。
「かかったなマヌケめ! 噂に聞いたとおり、やっぱり心が読めるんだな!? だったらどうか許してください!」
「お前さん、初めてあった時のガイアと同じ反応しとるぞ。まあ、面白いものは好きだから構わんが」
「なに? 待てククル、それは心外だぞ。私はここまで情けなくなかっただろう」
「うーむ、五十歩百歩かのう」
ほっほっほ、と笑う少女の前で土下座しているロゼンと言い訳しているガイアたちを、ミモザはジャッジを忘れて白い目で見つめていた。
「ふんぬううぅぅうう──あっ」
その時、腕相撲をしている武道家2人の力に耐えきれず、テーブルがバキっと音をたてて壊れてしまった。
「くそっ、相打ちなんて認めねえ! おい、ミモザ! 今のは俺のほうが完全に押していたよな!?」
「なに言ってんスか! ミモザさん、どう見ても俺のほうが勝っていましたよね!?」
ゼンスとラトンに問い詰められ、ロゼンを見ていたミモザは2人のほうに振り向く。
「運も実力のうちと言うでしょう? 勝敗はじゃんけんで決めてください。はい、レディーゴー」
「……お、おおっ!? さ、さいしょはグー、じゃんけんぽん!」
いきなりスタートの合図をされ、2人の武道家は勢いに任せてじゃんけん対決を開始した。
「え……? な、なんかわからないけど負けちゃダメよ!」
応援している魔法使い2人は、その勝負方法はどうかと思ったが引っ込みがつかない感じになっていた。
そんなちょっとしたカオスになっている空間に、ギャグと無縁そうな隊員の1人が近づいてきた。
「……ククル隊長、ひとつの国が悪魔の支配に苦しんでいるのですよ? このようなお祭りみたいな雰囲気になるのはいかがなものかと」
隊員が言葉に、そばで土下座をしていたロゼンはハッとした顔になる。
「そ、そうだ忘れてた、俺たち悪魔を倒しにきたんだった!」
「……お前ふざけているのか?」
ギャグと無縁そうな隊員は血管が切れそうな顔になった。
「まあ、待て待て。お前さんの言うことももっともではあるが、かといってずっと神妙な顔をしていても仕方あるまい。それに、悪魔との一戦は死と隣り合わせの大きなリスクだ。今生の別れとなる前に仲間と笑いあうなというのも酷な話じゃろ。最後の勇者が来るまでは、どうか見逃しておくれ」
ククルが頭を下げると、隊員は明らかに動揺がわかる態度になる。
「そんなやめてください。ただ自分はこういう性格なものですからつい……できすぎた真似をして申し訳ございませんでした」
隊員は深々と頭を下げてから離れていった。
「こ……怖かった……」
かなりびびったのかロゼンはプルプルと震えていた。
なぜなら世界守備隊情報部隊といえば、この世のありとあらゆる情報を握っているとされ、どこかで誰かが落とした小銭の音まで把握しているとかなんとか。
「こらこら、そんな無茶苦茶なことまでできるわけなかろう」
ククルがツッコミをいれてきたため、ロゼンはますます驚いた。
「かかったなマヌケめ! 噂に聞いたとおり、やっぱり心が読めるんだな!? だったらどうか許してください!」
「お前さん、初めてあった時のガイアと同じ反応しとるぞ。まあ、面白いものは好きだから構わんが」
「なに? 待てククル、それは心外だぞ。私はここまで情けなくなかっただろう」
「うーむ、五十歩百歩かのう」
ほっほっほ、と笑う少女の前で土下座しているロゼンと言い訳しているガイアたちを、ミモザはジャッジを忘れて白い目で見つめていた。
「ふんぬううぅぅうう──あっ」
その時、腕相撲をしている武道家2人の力に耐えきれず、テーブルがバキっと音をたてて壊れてしまった。
「くそっ、相打ちなんて認めねえ! おい、ミモザ! 今のは俺のほうが完全に押していたよな!?」
「なに言ってんスか! ミモザさん、どう見ても俺のほうが勝っていましたよね!?」
ゼンスとラトンに問い詰められ、ロゼンを見ていたミモザは2人のほうに振り向く。
「運も実力のうちと言うでしょう? 勝敗はじゃんけんで決めてください。はい、レディーゴー」
「……お、おおっ!? さ、さいしょはグー、じゃんけんぽん!」
いきなりスタートの合図をされ、2人の武道家は勢いに任せてじゃんけん対決を開始した。
「え……? な、なんかわからないけど負けちゃダメよ!」
応援している魔法使い2人は、その勝負方法はどうかと思ったが引っ込みがつかない感じになっていた。
そんなちょっとしたカオスになっている空間に、ギャグと無縁そうな隊員の1人が近づいてきた。
「……ククル隊長、ひとつの国が悪魔の支配に苦しんでいるのですよ? このようなお祭りみたいな雰囲気になるのはいかがなものかと」
隊員が言葉に、そばで土下座をしていたロゼンはハッとした顔になる。
「そ、そうだ忘れてた、俺たち悪魔を倒しにきたんだった!」
「……お前ふざけているのか?」
ギャグと無縁そうな隊員は血管が切れそうな顔になった。
「まあ、待て待て。お前さんの言うことももっともではあるが、かといってずっと神妙な顔をしていても仕方あるまい。それに、悪魔との一戦は死と隣り合わせの大きなリスクだ。今生の別れとなる前に仲間と笑いあうなというのも酷な話じゃろ。最後の勇者が来るまでは、どうか見逃しておくれ」
ククルが頭を下げると、隊員は明らかに動揺がわかる態度になる。
「そんなやめてください。ただ自分はこういう性格なものですからつい……できすぎた真似をして申し訳ございませんでした」
隊員は深々と頭を下げてから離れていった。
「こ……怖かった……」
かなりびびったのかロゼンはプルプルと震えていた。
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