黒ノ世界

Natsu

文字の大きさ
上 下
7 / 9

非情な世界

しおりを挟む
 痛い。
 痛い。
 痛い。

 なんでこんなに痛い。

 足が。
 足が焼けるようだ。

 痛い。
 動けない。

 いつもの森を歩く。
 ただエサを探してただけなのに。

 痛い。
 足が変なのに噛み付かれた。

 叫んだ。
 泣いた。
 命乞いをした。

 離さない。
 意志を持っていないようにただボクの足にキバを食い込ませる。

 痛い。

 お願い。
 どうか助けて――



 ばたっ



「おい、無意味に罠を仕掛けるなって言っただろ!」

「いいじゃん。タヌキの一匹ぐらい」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

真名を告げるもの

三石成
ホラー
松前謙介は物心ついた頃から己に付きまとう異形に悩まされていた。 高校二年に進級をした数日後、謙介は不思議な雰囲気を纏う七瀬白という下級生と出会う。彼は謙介に付きまとう異形を「近づくもの」と呼び、その対処法を教える代わりに己と主従の契約を結ぶことを提案してきて…… この世ならざるものと対峙する、現代ファンタジーホラー。

きさらぎ駅

水野華奈
ホラー
親友から電話があった。 きさらぎ駅という場所にいるらしい… 日常の中の小さな恐怖が今始まる。 触れてしまったが最後。 二度と戻れない。

ショクザイのヤギ

煤原
ホラー
何でも屋を営む粟島は、とある依頼を受け山に入った。そこで珍妙な生き物に襲われ、マシロと名乗る男に助けられる。 後日あらためて山に登った粟島は、依頼を達成するべくマシロと共に山中を進む。そこにはたしかに、依頼されたのと同じ特徴を備えた“何か”が跳ねていた。 「あれが……ツチノコ?」 ◇ ◆ ◇ 因習ホラーのつもりで書き進めていたのに、気付けばジビエ料理を作っていました。 ホラーらしい覆せない理不尽はありますが、友情をトッピングして最後はハッピーエンドです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

蝶々の瑕

七瀬京
ホラー
『夏休み中かかりますけど、日給一万円の三食付きのバイトがあるって言えばやってみたいと思いますか?』 そんな甘い言葉に誘われて、私は、天敵とも言えるゼミの担当、海棠隆一准教授からの提案で、とある山奥の村へ行くことになった。 そこは、奇妙な風習があり……。

一行怪談

ねこぽて
ホラー
。(マル)がつくまで、終わらない たった一行の恐怖。

【完】叔父様ノ覚エ書

国府知里
ホラー
 音信不通になっていた叔父が残したノートを見つけた姪。書かれていたのは、摩訶不思議な四つの奇譚。咲くはずのない桜、人食い鬼の襲撃、幽霊との交流、三途の川……。読むにつれ、叔父の死への疑いが高まり、少女は身一つで駆けだした。愛する人を取り戻すために……。 「行方不明の叔父様が殺されました。お可哀想な叔父様、待っていてね。私がきっと救ってあげる……!」 ~大正奇奇怪怪幻想ホラー&少女の純愛サクリファイス~ 推奨画面設定(スマホご利用の場合) 背景色は『黒』、文字フォントは『明朝』

処理中です...