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11話

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「アルベルト!今だ!」
「オッケー!」
俺が敵の攻撃を受け流して合図をした瞬間、アルベルト様が特大の雷魔法でとどめを刺した。
「ふう、かなり手強かったね」
「最近変だな。魔物が活気付いている」
「魔王復活の兆しとか、変な噂も出てるみたいだしね」
「冒険者ギルドでも調査の依頼が出てたな」
魔王の復活。本当なら世界を揺るがす事件になる。まあ、辺境のダンジョンで冒険者をやってる俺達には関係ないが。
「今日はこの辺で引き上げるか」
「そうだね、そろそろお腹空いちゃったし」
俺達2人はこの数ヶ月でダンジョン制圧間近まで漕ぎ着け、今街では知る人ぞ知る有名人と化していた。
「ジェイクさんはなに食べたい?」
「肉だな」
「毎日肉じゃん」
「アルベルトは?」
「ジェイクさんが食べたい」
「お、俺も食べられたい」
バカップルである。しかし今は俺達以外誰もいないダンジョンの中。特にこの階層はまだ俺達以外は未踏なのだ。だからあまり油断は出来ない、なんて考えていたら、アルベルト様に向かって魔物が飛んできて、ビームを放った。
「なっ!避けろ!」
俺が剣を振るうと、その魔物が真っ二つになってドサっと地に落ちる。どこかで見たことがある、大きな丸い目玉に羽が生えている魔物。俺が攻撃する前に放っていた、ビームみたいなのはなんだったのか。
「アルベルト!?大丈夫か!」
そういえばアルベルト様はちゃんと避けられたのか、振り向いた先には、何故かぼーっと立っているアルベルト様がいた。
「アルベルト?おい!大丈夫なのか!?」
肩を揺らしても反応がない。外傷は無いみたいだが、あのビームが当たったことは間違いない。
「クソっ!どうする!?」
怪我は無くても楽観はできない。魔物の中には強い状態異常魔法や状態異常能力を持つ物も多い。命の危険がある状態異常も存在するが、状態異常?ん?この目玉。何処かで。
「おおお!こいつ!こいつあれだ!」
ヒプノボール。俺が昔ダンジョンに潜っていた時、こいつを大量に狩っていたことがあったのだ。討伐依頼を受けて、大量発生していやに多いこいつらを、日夜何体も何体も倒しながら、何回も何回もあのビームを受けたせいで、催眠耐性がMAXまで上がり、後半は催眠が効かないからと無茶してかなり多くの目玉を狩った覚えがある。
「こいつのせいで俺は!」
死んだ目玉を蹴り飛ばす。こいつらのせいで催眠耐性が付いたおかげで、俺は素直にアルベルト様の魔法に掛かれなかったと言っても過言では無い。今日までの恨みを晴らしてやろうかと考えていた時、ふと固まったままのアルベルト様を思い出した。
「そうだ、アルベルト!大丈夫か?」
ふむ、つまりヒプノボールの攻撃を受けて、催眠状態なわけか。俺はこいつの能力はかなり詳しい。催眠状態がどういう状況かも知っている。他ならぬ俺が何度も食らったからだ。
催眠状態は基本的に自分からは動けない。しかし命令されればその通り動く。時間は目玉の大きさによる。こいつなら2時間ぐらいは催眠状態のままだ。まあ、命の危機を感じるレベルの衝撃を受ければ元に戻るから、この目玉相手じゃあ絶命することはほとんどない。単体なら、だ。
単体じゃなかったら、どうなるか。このヒプノボール、催眠状態にはするが、命令なんてしない。じゃあ誰がするのか。他の冒険者だ。催眠状態になった冒険者を、他の冒険者が操る事件が多発し、それが原因で討伐依頼が出たのだ。
そしてなにより、この催眠状態、最後に記憶を失えと言えば、催眠状態の間のみなら記憶を消せることが発覚し、これを悪用する者が更に増えた。中には盗賊や犯罪者ギルドなど、組織で乱獲する動きもあったらしい。
「こんな場所にもいたのか」
ふむ、こいつは戦闘力以上の危険を持っている。帰ったらギルドに報告せねば。それはそれとして。
「こっちだな」
アルベルト様に向き直す。現状を冷静に分析することで、どうにか邪な考えを頭の外へと出そうと頑張っていたが、そろそろ限界だ。
「あ、アルベルト?人払いの魔法を掛けてくれ」
アルベルト様は言われるままに魔法を使う。これで間違っても人も魔物も来ない。
「ふう、で、では、服を脱いで」
あぁ、やってしまうのか。悪用するのか。この状況を。
「ふう、ふう、お、俺の、モノを舐めろ」
「んっ、ふぅ、ちゅ、チュジュ、レロレロ」
いやいや、先に催眠魔法を悪用しようとしたのはアルベルト様だ。これは、あれだ、お仕置き、ね?いつもと立場が逆転し、アルベルト様の頭を持って自分のモノを舐めさせる優越感に浸りながら、俺は恐る恐る言った。
「お、美味しいか?」
「んっふぅ」
なんてエッチな顔を。これからどうしよう。いつも出来ないこと、なんだろう?なにがしたい?俺がアルベルト様の中に、いや、それはなんか違う。考えろ、俺はなにを、したいんだ!?
「お、俺を、い、虐めて、くれ」
「それじゃいつもと一緒じゃん!?」
「うえっ!?」
急に喋ったアルベルト様を見て飛び跳ねる。
「せっかく催眠状態になったふりして遊んでたのに、なんだよそれ!ジェイクさんのヘタレ!」
「い、いや、あれ?なんで?」
「やっぱり忘れてたね。定期的に僕が自分とジェイクさんに掛けてる補助魔法。状態異常になっても1回は解除する効果もあるって説明したよね?」
「うっ!そうだった!」
「ヒプノボールのこと、ジェイクさんぐらい魔物に詳しいなら知ってるだろうし、どうするのかなって思って、催眠に掛かったフリして倒れてたの。どうせ補助魔法のことなんて忘れてるだろうしって」
ジト目で見られた俺は所在なく顔を逸らす。
「さーて?完全優位になっても虐められることしか頭にないM男のジェイクさんには、ご褒美になっちゃうかも知れないけど、助けてくれなかった罰を与えないとねぇ?」
「お願いします」
俺は黙ってその場で膝を付いた。
「ふふ、じゃあ座って、そこ」
全裸のまま地べたに座らせられた俺は、後ろからアルベルト様に抱き付かれる。
「うっおっ?」
「ふふ、れろ」
「んっ」
耳の後ろを舐められ、両手で乳首をコリコリと虐められる。更には俺の腰に巻かれたアルベルト様の足が、正面まで来て俺のモノを挟んでしまう。
「ジェイクさんは、両手使っちゃ駄目だよ?」
「くふっ」
まるでそれぞれ独立した生き物のように、それぞれが巧妙に刺激される。
「ジェイクさんだーいすき、ジェイクさんかわいい」
しかも耳元でアルベルト様の可愛い声が常に再生されているのだ。
「ジェイクさんピュッピュしようね?ジェイクさん、おチンポ気持ち良い?ジェイクさん僕も興奮してきちゃった」
背中に当たる固い感覚が、アルベルト様の興奮を物語っている。俺は自然に目を閉じて、全ての刺激を受け止める。
「あぁ、くふぅ!んぐっ!」
「いけ、いけいけ!ザーメンピュって出しちゃえ!雑魚チンポ!年下に遊ばれて気持ち良くなっちゃう情けないチンポ!さっさとザーメン出せ!僕の足で搾り取られて、ごめんなさいって涙ピュッピュって飛ばしてみてよ!ほーら?雑魚チンポ射精しろ!」
「んっ!ぐうう!」
「あーあ、もう出ちゃったの?ふふふ」
アルベルト様に笑われるとそれで余計に興奮する俺。
「さて、これは完全にご褒美なので、僕を救出せずに自分の欲望を満たそうとした罰で、今日の晩御飯、ジェイクさんは禁酒とします」
「うおおおお!?ちょっ!?アルベルト!それは勘弁してくれ!」
「あはは!だーめ」
この後宿で足舐めてお願いしたら許してくれた。それはそれでご褒美なんだけど。
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