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第三章 建国祭と学園と
45.不穏 1
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サバンズのおじい様とおばあ様は、お父様が侯爵位を継いだ後から、うちが持っている子爵領に子爵として移住している。
ここの領地からは馬車で三時間くらいなので、さほど遠くはないのだが、お互いにあまり行き来しなかったりする。年に一度、会うか会わないかくらいだ。正直、今回も来るとは思わなかった。
お父様とのアレコレを思うと、仕方ないのかとも思うけど。やっぱり難しいのか……難しいのだろうなあ。
そして、マリーアが心配だ。
お父様の娘なのは間違いないのだし、サバンズ家の正統か、と言えば、しっかりと正統だ。その辺の文句はないと思うけど、なあ。エールのおじい様おばあ様を受けてからのあの人たちは厳しい気がする。大丈夫だろうか。
それに今回の登場の仕方も気になるし。いつも、あれほどルールにうるさかったのに。先触れを出すにしても、30分前って。
「リリー、大丈夫?」
私が隣でぼーっと考え込むのを見て、マリーアが心配そうに声をかけてきた。ダメだ、私が心配させてどうするの!笑顔、笑顔だ。
「ごめん、大丈夫だよ!こっちのおじい様たち、久しぶりだなと思って」
慌てて返事をしたせいか、まともな言い訳も出来なかった。目も泳いでいる自覚があるわ。
「……リリー、こちらの、」
「マリー。大丈夫だ。前侯爵は厳しいお方だが、今日はわたしたちもいるからな」
「ジョーおじい様」
「そうですよ!それに、こんなに可愛い孫二人を見れば、ね!」
「アンおばあ様。ありがとうございます」
私の下手な返答で不安になったであろうマリーアに、エールのおじい様たちが優しく声をかけてくれた。ありがたい。
そろそろお着きになりますとのフレッドの言葉に、エントランスへ移動する。お父様は、エールの祖父母にどうぞ部屋で、と声を掛けたが、久しぶりにご挨拶もしたいからと付いてきてくれた。久しぶりも本当だけど、マリーアを気にしてくれたのだろう。
「~~~!」
「……から!お……りくださ……!」
エントランスを出ると、門番さんがたぶん男性?誰かと揉めてるような声が聞こえてきた。お父様が厳しい顔をして「皆は中へ戻りなさい」と、言った時だった。その人がこちらへ向かって叫んだ。
「マリーア!そこにいるのはマリーアじゃないか?わたしだ、おじい様だよ!お前のお母様のお父様だ!!」
「え……?」
マリーアは、体全体が硬直したように、その場から動かなくなってしまった。
「マリー姉さま、いいよ、戻ろう。大丈夫だよ」
「でも、おじい様って。わたし、が迷惑を……」
「本当かどうかもわからないよ。危ないから、戻ろうよ」
しかも、本当だとしても今さら過ぎる。
「そうだよ、マリーのせいじゃない。戻りなさい」
ジョーおじい様もみんなも声を掛けるが、マリーアは首を振り、駆け出してしまった。私たちも慌てて後を追う。
そしてタイミング悪く、そこへ前侯爵夫妻の馬車まで到着してしまった。なんてこったい。
護衛の人たちが止める様子が見て取れたが、前侯爵は馬車から降りてきた。夫人も降りる素振りをしたが、さすがに護衛さんが押し戻していた。そして前侯爵は、門前で騒ぐ自称マリーア祖父に近づき、冷たい視線を投げかける。
「見苦しいぞ、ヘイゼル。今さら何の用だ。そもそもお主はもう、ここへ来ていい立場ではないはずだが」
「っ、マルセール!そもそもは、貴様が……!」
「下手な投資話に乗って失敗したのはお前だ。誰のせいでもないわ」
……残念なことに、本当にマリーアのおじい様だったらしい。そしてその残念なおじい様は、走って来たマリーアに気づいてしまった。
「おお、おお!マリーア!マリーアだな?本当に子どもの頃のシンシアにそっくりだ……」
マリーアのおじい様……ヘイゼルは、門扉の隙間からマリーアに手を伸ばす。よく見ると、着ている服はだいぶ廃れていて、靴も穴が空いていた。マリーアは、悲しいのか怒りたいのか、何とも言えない顔をしている。
「……ヘイゼル殿。マリーアはすでに侯爵家の者だ。貴方の孫ではない」
お父様がマリーアを庇うように前に出てそう言うと、ヘイゼルはカッと目を見開き、さらに気が触れたように叫び出した。
「何を勝手な!!おま、お前がシンシアに手なんぞを出しやがるから!お前の責任だろうが!お前が手なんぞださなければ、シンシアはまだ生きていた!わしらの為に稼ぐこともできたはずだ!孫を奪うなら金を寄越せ!それが償いと言うべきだろうが!!」
ヘイゼルの言っていることはめちゃくちゃだ。マリーアの前で何を言い出すんだ。最低だ。しかも妙な迫力があって気持ち悪い。彼の背後に黒いオーラが漂っているような感じだ。
「何を馬鹿なことを!!そもそもはお前の娘が誘ったのであろう!完璧な淑女が聞いて呆れるわ!下らぬ情に流されるのは、血筋なのだろうよ!」
マルセールおじい様もまた参戦してしまう。おじい様まで黒いオーラが流れてしまっているような。
……あれ?これ、見間違いではなく、ちょっとおかしい感じ?
「何を?!だいたい……!」
またヘイゼルが口を開きそうになった所で、私は駆け出した。「リリー?!戻りなさい!」と声を上げるお父様を無視して魔力で門扉の鍵を開け、まだ二人で罵りあっているおじい様とヘイゼルの間に立つ。これ以上聞いていられないし、マリーアに聞かせたくない。
そして私は、少しの魔力を込めた手で、二人が突き合わせる顔の前で、パァンッッッ!!!と手を叩いた。いわゆる柏手だ。子どもの手は小さいので、少し魔力で力を強化した。うん、思った通りの音がだせたわ。
おじいちゃん二人は、目が覚めたかのようにハッと止まった。黒いオーラのようなものも、パッと霧散したようにも感じた。
「は、わしは、何を……?」
「これ、は……は、り、リリアンナ?」
「ふふふん、柏手というやつですわ、おじい様!」
よし、二人とも少しは正気に戻ったな?これぞ、柏手一閃(何かに似ているのは気のせいです)!!目の前で手を叩かれると、一瞬驚くがその後に少し正気に戻る、らしい。ちょっとした黒い気なら祓えるとも聞いたことがある。前世でね。
「わしは、ここで何を……?っ、侯爵様?」
「わたしはもう侯爵ではない。前、だ。」
ヘイゼルは茫然自失といった体になっている。マルセールおじい様も、どこか我に返ったような感じに見える。
「リリー!勝手に出て行って、危ないだろう!」
「ごめんなさい。何だかおじい様たちに変な気?オーラ?を感じて。わたくしにはル、シルフ様のご加護もありますし、大丈夫かな~、と……」
「だから、そういう事ではない!」
私の後を追ってきたお父様にぎゅっと抱きしめられた。ああ、またやってしまったな、これ。
何とかなると思ったのは本当だし、実際何とかなった。けど、また心配をかけてしまったんだよね。反省。
「……ごめんなさい」
お父様の腕の中で、もう一度きちんと謝る。
「お父様も、すまない。リリーやマリーが力があるのは
分かっているんだ。今回も、ありがとう。でも心配はさせておくれ」
「はい、お父様。次からは説明してから動きます」
「……そういうことでは、いや、そうだな、せめてそうしておくれ。それに、父上方。少々お話をよろしいか?」
お父様はまだ私に何か言いたそうだったけど、事態を思い出したようで、おじい様たちの方を見やった。現役侯爵の睨みに、二人は「あ、ああ……」と、所在なさげにしている。
「ああ!あなた!はあっ、はあっ、よ、ようやく、追い付きっ、ましたわ!まさか本当にこちらへ伺うなんて!!」
そこへ、息も絶え絶えに慌てて女性が駆け込んできた。ヘイゼルよりは小綺麗にしているけれど、質素な出で立ちだ。
「あっ、貴女は……!」
マリーアが、門扉の内側から声を上げる。女性はその声に振り返り、涙を堪えた優しく悲しげな微笑みでマリーアを見た。
「……おばあ様、だったのですね」
その女性は、静かに頷いた。
ここの領地からは馬車で三時間くらいなので、さほど遠くはないのだが、お互いにあまり行き来しなかったりする。年に一度、会うか会わないかくらいだ。正直、今回も来るとは思わなかった。
お父様とのアレコレを思うと、仕方ないのかとも思うけど。やっぱり難しいのか……難しいのだろうなあ。
そして、マリーアが心配だ。
お父様の娘なのは間違いないのだし、サバンズ家の正統か、と言えば、しっかりと正統だ。その辺の文句はないと思うけど、なあ。エールのおじい様おばあ様を受けてからのあの人たちは厳しい気がする。大丈夫だろうか。
それに今回の登場の仕方も気になるし。いつも、あれほどルールにうるさかったのに。先触れを出すにしても、30分前って。
「リリー、大丈夫?」
私が隣でぼーっと考え込むのを見て、マリーアが心配そうに声をかけてきた。ダメだ、私が心配させてどうするの!笑顔、笑顔だ。
「ごめん、大丈夫だよ!こっちのおじい様たち、久しぶりだなと思って」
慌てて返事をしたせいか、まともな言い訳も出来なかった。目も泳いでいる自覚があるわ。
「……リリー、こちらの、」
「マリー。大丈夫だ。前侯爵は厳しいお方だが、今日はわたしたちもいるからな」
「ジョーおじい様」
「そうですよ!それに、こんなに可愛い孫二人を見れば、ね!」
「アンおばあ様。ありがとうございます」
私の下手な返答で不安になったであろうマリーアに、エールのおじい様たちが優しく声をかけてくれた。ありがたい。
そろそろお着きになりますとのフレッドの言葉に、エントランスへ移動する。お父様は、エールの祖父母にどうぞ部屋で、と声を掛けたが、久しぶりにご挨拶もしたいからと付いてきてくれた。久しぶりも本当だけど、マリーアを気にしてくれたのだろう。
「~~~!」
「……から!お……りくださ……!」
エントランスを出ると、門番さんがたぶん男性?誰かと揉めてるような声が聞こえてきた。お父様が厳しい顔をして「皆は中へ戻りなさい」と、言った時だった。その人がこちらへ向かって叫んだ。
「マリーア!そこにいるのはマリーアじゃないか?わたしだ、おじい様だよ!お前のお母様のお父様だ!!」
「え……?」
マリーアは、体全体が硬直したように、その場から動かなくなってしまった。
「マリー姉さま、いいよ、戻ろう。大丈夫だよ」
「でも、おじい様って。わたし、が迷惑を……」
「本当かどうかもわからないよ。危ないから、戻ろうよ」
しかも、本当だとしても今さら過ぎる。
「そうだよ、マリーのせいじゃない。戻りなさい」
ジョーおじい様もみんなも声を掛けるが、マリーアは首を振り、駆け出してしまった。私たちも慌てて後を追う。
そしてタイミング悪く、そこへ前侯爵夫妻の馬車まで到着してしまった。なんてこったい。
護衛の人たちが止める様子が見て取れたが、前侯爵は馬車から降りてきた。夫人も降りる素振りをしたが、さすがに護衛さんが押し戻していた。そして前侯爵は、門前で騒ぐ自称マリーア祖父に近づき、冷たい視線を投げかける。
「見苦しいぞ、ヘイゼル。今さら何の用だ。そもそもお主はもう、ここへ来ていい立場ではないはずだが」
「っ、マルセール!そもそもは、貴様が……!」
「下手な投資話に乗って失敗したのはお前だ。誰のせいでもないわ」
……残念なことに、本当にマリーアのおじい様だったらしい。そしてその残念なおじい様は、走って来たマリーアに気づいてしまった。
「おお、おお!マリーア!マリーアだな?本当に子どもの頃のシンシアにそっくりだ……」
マリーアのおじい様……ヘイゼルは、門扉の隙間からマリーアに手を伸ばす。よく見ると、着ている服はだいぶ廃れていて、靴も穴が空いていた。マリーアは、悲しいのか怒りたいのか、何とも言えない顔をしている。
「……ヘイゼル殿。マリーアはすでに侯爵家の者だ。貴方の孫ではない」
お父様がマリーアを庇うように前に出てそう言うと、ヘイゼルはカッと目を見開き、さらに気が触れたように叫び出した。
「何を勝手な!!おま、お前がシンシアに手なんぞを出しやがるから!お前の責任だろうが!お前が手なんぞださなければ、シンシアはまだ生きていた!わしらの為に稼ぐこともできたはずだ!孫を奪うなら金を寄越せ!それが償いと言うべきだろうが!!」
ヘイゼルの言っていることはめちゃくちゃだ。マリーアの前で何を言い出すんだ。最低だ。しかも妙な迫力があって気持ち悪い。彼の背後に黒いオーラが漂っているような感じだ。
「何を馬鹿なことを!!そもそもはお前の娘が誘ったのであろう!完璧な淑女が聞いて呆れるわ!下らぬ情に流されるのは、血筋なのだろうよ!」
マルセールおじい様もまた参戦してしまう。おじい様まで黒いオーラが流れてしまっているような。
……あれ?これ、見間違いではなく、ちょっとおかしい感じ?
「何を?!だいたい……!」
またヘイゼルが口を開きそうになった所で、私は駆け出した。「リリー?!戻りなさい!」と声を上げるお父様を無視して魔力で門扉の鍵を開け、まだ二人で罵りあっているおじい様とヘイゼルの間に立つ。これ以上聞いていられないし、マリーアに聞かせたくない。
そして私は、少しの魔力を込めた手で、二人が突き合わせる顔の前で、パァンッッッ!!!と手を叩いた。いわゆる柏手だ。子どもの手は小さいので、少し魔力で力を強化した。うん、思った通りの音がだせたわ。
おじいちゃん二人は、目が覚めたかのようにハッと止まった。黒いオーラのようなものも、パッと霧散したようにも感じた。
「は、わしは、何を……?」
「これ、は……は、り、リリアンナ?」
「ふふふん、柏手というやつですわ、おじい様!」
よし、二人とも少しは正気に戻ったな?これぞ、柏手一閃(何かに似ているのは気のせいです)!!目の前で手を叩かれると、一瞬驚くがその後に少し正気に戻る、らしい。ちょっとした黒い気なら祓えるとも聞いたことがある。前世でね。
「わしは、ここで何を……?っ、侯爵様?」
「わたしはもう侯爵ではない。前、だ。」
ヘイゼルは茫然自失といった体になっている。マルセールおじい様も、どこか我に返ったような感じに見える。
「リリー!勝手に出て行って、危ないだろう!」
「ごめんなさい。何だかおじい様たちに変な気?オーラ?を感じて。わたくしにはル、シルフ様のご加護もありますし、大丈夫かな~、と……」
「だから、そういう事ではない!」
私の後を追ってきたお父様にぎゅっと抱きしめられた。ああ、またやってしまったな、これ。
何とかなると思ったのは本当だし、実際何とかなった。けど、また心配をかけてしまったんだよね。反省。
「……ごめんなさい」
お父様の腕の中で、もう一度きちんと謝る。
「お父様も、すまない。リリーやマリーが力があるのは
分かっているんだ。今回も、ありがとう。でも心配はさせておくれ」
「はい、お父様。次からは説明してから動きます」
「……そういうことでは、いや、そうだな、せめてそうしておくれ。それに、父上方。少々お話をよろしいか?」
お父様はまだ私に何か言いたそうだったけど、事態を思い出したようで、おじい様たちの方を見やった。現役侯爵の睨みに、二人は「あ、ああ……」と、所在なさげにしている。
「ああ!あなた!はあっ、はあっ、よ、ようやく、追い付きっ、ましたわ!まさか本当にこちらへ伺うなんて!!」
そこへ、息も絶え絶えに慌てて女性が駆け込んできた。ヘイゼルよりは小綺麗にしているけれど、質素な出で立ちだ。
「あっ、貴女は……!」
マリーアが、門扉の内側から声を上げる。女性はその声に振り返り、涙を堪えた優しく悲しげな微笑みでマリーアを見た。
「……おばあ様、だったのですね」
その女性は、静かに頷いた。
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