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第371話 検問
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翌日、ルシノアの用意してくれた中古の武具一式と共に、俺はトートの屋敷の前に現れた。大荷物と一緒に突然出現した俺を発見した魔族が騒ぎ始めたが、連絡を受けていたらしい兵士がすぐに駆け寄って来て争いになる事は無かった。
「ズーマー殿ですね?トート様から話は聞いています。それが支援していただける武具ですか?」
「ああ。中古だが数だけはある。下っ端に配る分には問題ない性能だろう」
これは領地の兵士達が使っていた武具だ。これを用意するためにルシノアが新たに大量の武具を仕入れて入れ替えたので、突然装備が新品になった兵士達からは歓声が上がったとか。今まで厳しい訓練や演習でボロボロになっていたからな。そんな中古の武具でも、街のゴロツキ上がりにとっては高級品になるはずだ。奴等、その辺の棒切れが武器みたいだし。
「確かに受け取りました。今回はこれで全部ですか?」
「とりあえずはな。近いうちに追加でもって来よう。一月後ぐらいにまた来る」
トートとの取引は今のところこれぐらいで良いだろう。用件が済んだ俺は一旦グラン・ソラス城に戻ると、クレア達を連れて魔族領の街の外へ再び戻って来た。今から目指すのは魔王城だ。魔王城があるのは魔族領最北端で、城に近づくにつれて近くにある街の規模が大きくなっていくらしい。乗合馬車なんて便利な物も無いようなので徒歩で移動するしかなく、俺達は北に向けて街道を歩き始めた。
光竜連峰からさっきまでいた街への街道に比べると、今歩いている街道は随分歩きやすくなっている。平坦で凹凸が少なく、地面が硬かった。ロードローラーもない世界だから、きっと魔法で整備しているに違いない。
「ご主人様、交渉は上手くまとまったんですか?」
「上手くいったよ。トートの奴、俺に全然気がついてなかったみたいだ」
「あの闘技会で暴れていた魔族か。まさか四天王に名を連ねる程の実力者だったとは…」
クレアもディアベルも、闘技会でトートの戦いぶりは直接目にしている。当時の俺と互角に戦っていたし、油断のならない強敵だと言うのは今更説明されるまでも無いのだろう。唯一トートを見た事が無いレヴィアだけが話に加われず不満顔だったが、頭の上に舞い降りたドランに慰められて機嫌を直していた。
「兄様、魔王城って中に入れるの?」
「どうなんだろうな?中に入れるなら後々便利なんだけど、無理そうなら城の直前まで行って引き返そう。今の内に出来るだけ近寄っておけば、戦争が始まった時にかなりの時間短縮になる」
だが俺達が考えている程魔族は呑気でなかったようで、次の街に行く前に検問に引っかかってしまった。街道のど真ん中に大きな門があり、そこから東西に向けて有刺鉄線つきの真っ黒な防壁が延々と伸びている。門の近くに大きめの詰め所がある事から、どうやら二十四時間体制で見張りをしているようだ。門を通り抜けるために並んでいる行列はこちら側も向こう側もかなりの人数が居るようで、行列だけでも数百メートルに及んでいる。
「ご主人様、どうします?」
「うーん…」
「検問と言う事は、街に入る時同様触ってくるだろうな」
ディアベルの指摘通り、このまま調べられたら絶対正体がバレる。てことは正攻法は却下だ。その日通り抜けるのを諦めた俺達は、翌日の深夜再び街道に現れると、出来るだけ検問から遠く離れた位置に向けて壁沿いに歩き出した。どこかに穴をあけて通り抜けるか、上を通るつもりでいるのだ。
人気の無くなった場所に来た俺達は、念のためにマップで周囲に誰も居ないか確認してから壁に穴を掘る事にした。壁に手をついて土魔法を発動し、掘削するために魔力を流し込む。
「あれ?」
普段ならこれで難なく穴が開くのだが、壁は穴が開くどころか何の反応も示さなかった。珍しく失敗したのかなと思いもう一度試そうと集中を始めたその時、目の前の壁がズズッと言う音を立てて動いているのに気がついた。
「なにこれ!?」
「ごしゅじんさま、あれ!」
シャリーの指さす方向を見ると、東の空から巨大なドラゴンが鎌首を持ち上げてこちらを見下ろしているのがわかった。ドラゴンは一般的に居る翼竜タイプではなく、変身したレヴィアと同じような細長い東洋の龍の形をしている。だがその体は真っ黒で、レヴィアの様な優雅さや美しさなど欠片も無い。受ける印象はただただ邪悪と言うだけだ。俺達が防壁だと思っていたのは横たわっていたドラゴンの体だったようで、検問の方から魔族達が警戒の声を上げながらこちらに走ってくる。その上、西側に横たわっていたと思われるドラゴンもゆっくりと体を起こしつつあるのが見えた。あの様子だと、すぐこちらに加勢してくるだろう。
「まさかドラゴンが防壁その物になってたとはな…凄い事考えるもんだ」
「感心してる場合か主殿!ブレスが来るぞ!」
見れば目の前に居る黒いドラゴンが口を大きく開け、その喉の奥が不気味な光を放っていた。盾で防げるとは思うが、万が一と言う事もある。無理に危険を冒すよりここは撤退あるのみだ。流石に巨大なドラゴン二匹と複数の魔族を同時に相手にしたくないからな。俺は近くに居たクレア達を素早く抱き寄せ、放たれたブレスが直撃する瞬間魔族領から姿を消した。
『はぁ~…』
グラン・ソラス城の広間に現れた俺達は、思わずその場に座り込んだ。間一髪だったから無理もない。
「危なかったな…それにしても、何でマップに反応しなかったんだ?」
「…アミルさん達とダンジョンに潜っていた時、同じような事がありましたよね。あの時は壁だと思っていたゴーレムが動き出すまで反応しなかったみたいですし、今回も似たような理屈なのでは?」
「なるほどね…確かに俺が魔力を流し込むまで何の反応もしなかったしな」
しかし困った事になった。街から街まで行くだけでここまで厳重な警戒をしているのは正直予想外だ。魔王城に近づくにつれ当然今以上に警備は厳しくなるだろうし、密かに侵入するってのは無理っぽいな。
「主殿、時間や場所を変えてもう一度試してみるのか?」
「いや…やめとこう。力ずくで突破するならともかく、見つからずに行動するのは難しいだろ。壁を乗り越えたり穴をあけたりは無理だったし、あの様子だと空の上も何らかの対策はしてるはずだ。下手に突破して警戒されればトートが動きにくくなるかもしれない。ここは開戦まで待ってみよう」
魔王城に辿り着けなかったのは残念だが、見方を変えればある程度魔王城に近寄れたので良しとしよう。開戦してから山越えは時間がかかるしな。後はトートを支援しつつ、俺達の力を蓄えた方が良い。兵の訓練や拠点の構築など、やれる事はいくらでもある。しばらくは平和に過ごすとしますか。
「ズーマー殿ですね?トート様から話は聞いています。それが支援していただける武具ですか?」
「ああ。中古だが数だけはある。下っ端に配る分には問題ない性能だろう」
これは領地の兵士達が使っていた武具だ。これを用意するためにルシノアが新たに大量の武具を仕入れて入れ替えたので、突然装備が新品になった兵士達からは歓声が上がったとか。今まで厳しい訓練や演習でボロボロになっていたからな。そんな中古の武具でも、街のゴロツキ上がりにとっては高級品になるはずだ。奴等、その辺の棒切れが武器みたいだし。
「確かに受け取りました。今回はこれで全部ですか?」
「とりあえずはな。近いうちに追加でもって来よう。一月後ぐらいにまた来る」
トートとの取引は今のところこれぐらいで良いだろう。用件が済んだ俺は一旦グラン・ソラス城に戻ると、クレア達を連れて魔族領の街の外へ再び戻って来た。今から目指すのは魔王城だ。魔王城があるのは魔族領最北端で、城に近づくにつれて近くにある街の規模が大きくなっていくらしい。乗合馬車なんて便利な物も無いようなので徒歩で移動するしかなく、俺達は北に向けて街道を歩き始めた。
光竜連峰からさっきまでいた街への街道に比べると、今歩いている街道は随分歩きやすくなっている。平坦で凹凸が少なく、地面が硬かった。ロードローラーもない世界だから、きっと魔法で整備しているに違いない。
「ご主人様、交渉は上手くまとまったんですか?」
「上手くいったよ。トートの奴、俺に全然気がついてなかったみたいだ」
「あの闘技会で暴れていた魔族か。まさか四天王に名を連ねる程の実力者だったとは…」
クレアもディアベルも、闘技会でトートの戦いぶりは直接目にしている。当時の俺と互角に戦っていたし、油断のならない強敵だと言うのは今更説明されるまでも無いのだろう。唯一トートを見た事が無いレヴィアだけが話に加われず不満顔だったが、頭の上に舞い降りたドランに慰められて機嫌を直していた。
「兄様、魔王城って中に入れるの?」
「どうなんだろうな?中に入れるなら後々便利なんだけど、無理そうなら城の直前まで行って引き返そう。今の内に出来るだけ近寄っておけば、戦争が始まった時にかなりの時間短縮になる」
だが俺達が考えている程魔族は呑気でなかったようで、次の街に行く前に検問に引っかかってしまった。街道のど真ん中に大きな門があり、そこから東西に向けて有刺鉄線つきの真っ黒な防壁が延々と伸びている。門の近くに大きめの詰め所がある事から、どうやら二十四時間体制で見張りをしているようだ。門を通り抜けるために並んでいる行列はこちら側も向こう側もかなりの人数が居るようで、行列だけでも数百メートルに及んでいる。
「ご主人様、どうします?」
「うーん…」
「検問と言う事は、街に入る時同様触ってくるだろうな」
ディアベルの指摘通り、このまま調べられたら絶対正体がバレる。てことは正攻法は却下だ。その日通り抜けるのを諦めた俺達は、翌日の深夜再び街道に現れると、出来るだけ検問から遠く離れた位置に向けて壁沿いに歩き出した。どこかに穴をあけて通り抜けるか、上を通るつもりでいるのだ。
人気の無くなった場所に来た俺達は、念のためにマップで周囲に誰も居ないか確認してから壁に穴を掘る事にした。壁に手をついて土魔法を発動し、掘削するために魔力を流し込む。
「あれ?」
普段ならこれで難なく穴が開くのだが、壁は穴が開くどころか何の反応も示さなかった。珍しく失敗したのかなと思いもう一度試そうと集中を始めたその時、目の前の壁がズズッと言う音を立てて動いているのに気がついた。
「なにこれ!?」
「ごしゅじんさま、あれ!」
シャリーの指さす方向を見ると、東の空から巨大なドラゴンが鎌首を持ち上げてこちらを見下ろしているのがわかった。ドラゴンは一般的に居る翼竜タイプではなく、変身したレヴィアと同じような細長い東洋の龍の形をしている。だがその体は真っ黒で、レヴィアの様な優雅さや美しさなど欠片も無い。受ける印象はただただ邪悪と言うだけだ。俺達が防壁だと思っていたのは横たわっていたドラゴンの体だったようで、検問の方から魔族達が警戒の声を上げながらこちらに走ってくる。その上、西側に横たわっていたと思われるドラゴンもゆっくりと体を起こしつつあるのが見えた。あの様子だと、すぐこちらに加勢してくるだろう。
「まさかドラゴンが防壁その物になってたとはな…凄い事考えるもんだ」
「感心してる場合か主殿!ブレスが来るぞ!」
見れば目の前に居る黒いドラゴンが口を大きく開け、その喉の奥が不気味な光を放っていた。盾で防げるとは思うが、万が一と言う事もある。無理に危険を冒すよりここは撤退あるのみだ。流石に巨大なドラゴン二匹と複数の魔族を同時に相手にしたくないからな。俺は近くに居たクレア達を素早く抱き寄せ、放たれたブレスが直撃する瞬間魔族領から姿を消した。
『はぁ~…』
グラン・ソラス城の広間に現れた俺達は、思わずその場に座り込んだ。間一髪だったから無理もない。
「危なかったな…それにしても、何でマップに反応しなかったんだ?」
「…アミルさん達とダンジョンに潜っていた時、同じような事がありましたよね。あの時は壁だと思っていたゴーレムが動き出すまで反応しなかったみたいですし、今回も似たような理屈なのでは?」
「なるほどね…確かに俺が魔力を流し込むまで何の反応もしなかったしな」
しかし困った事になった。街から街まで行くだけでここまで厳重な警戒をしているのは正直予想外だ。魔王城に近づくにつれ当然今以上に警備は厳しくなるだろうし、密かに侵入するってのは無理っぽいな。
「主殿、時間や場所を変えてもう一度試してみるのか?」
「いや…やめとこう。力ずくで突破するならともかく、見つからずに行動するのは難しいだろ。壁を乗り越えたり穴をあけたりは無理だったし、あの様子だと空の上も何らかの対策はしてるはずだ。下手に突破して警戒されればトートが動きにくくなるかもしれない。ここは開戦まで待ってみよう」
魔王城に辿り着けなかったのは残念だが、見方を変えればある程度魔王城に近寄れたので良しとしよう。開戦してから山越えは時間がかかるしな。後はトートを支援しつつ、俺達の力を蓄えた方が良い。兵の訓練や拠点の構築など、やれる事はいくらでもある。しばらくは平和に過ごすとしますか。
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