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第2章

∞一7

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再び、王太子であるシプリアンが婚約者となり、聖女として世界を救うことになって、気がおかしくなりそうになったが、フェリシアはメーデイアがやっと終わると思って喜んでいた以上にやり直し続けていた。

それと同じだけやり直したら、メーデイアが聖女でいることが終わるかはわからない。いや、どう見てもはたからだとこのままではやり直し続けることが終わるとは思えなかったが、メーデイアにはその理由が全くわからないままだった。

だからこほ、終わりは全く見えないままだったが、メーデイアには理解できないことでしかなかった。


「世界を何度救ったら、終わるのよ!!」


もうメーデイアの魔女としての力はないに等しかった。ずっとフェリシアよりも上だと思っていたが、そんなことはなかったのだ。

どうにかして救おうとする力がフェリシアの中で強くなっていて、メーデイアを遥かに凌ぐ力をとっくに身に付けていたが、それをひけらかすこともなく、メーデイアすらどうにかして救おうとしていたことで、本物の大聖女になっていた。

それに本人も周りも気づくことはなかった。彼女は、アルセーヌと共に前世で住んでいた本来のあるべき場所に戻ることにしたのも、もうとっくに限界を感じていながらも、それでも何度やり直しても救えないことに自分が本物の聖女だという確信が持てなかったのも大きかった。

それに比べて、メーデイアは大勢の人たちから聖女だと思われ、それを否定もせずにフェリシアを悪く言い続けて、さも自分こそが本物のようにし続けたこともあり、周りや本人が望む通りに聖女としての役目を全て任せたことで、メーデイアが聖女として世界の住人たちが望むままに聖女となり続けるしかなくなったわけだ。

それは、メーデイアや彼女を信じた者たちの自業自得でしかなかった。

記憶があり続けているメーデイアは気が変になりそうになっていたが、やり直していることも、同じことをしている自覚のないメーデイアの周りは、自分たちが過ちを犯した末路に世界を自分たちが信じた聖女に救ってもらい続けて生き続ける未来になっていた。

それにすら不満を感じているせいで、終わることがなく、聖女であるメーデイアに世界を救ってもらうことで救われていると思っても、それに満足できずにいるせいで終わりは訪れることはなさそうだった。

それに世界を救うことに躍起になりすぎていて、その世界の住人をたくさん犠牲にしながら、メーデイアは救うことが聖女だと誤解していたのも悪かったようだが、それに気づかせてくれる人もいないせいで、同じことが繰り返され続けるだけだった。


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