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しおりを挟む拾ったと言いはっていた令嬢は、拾った宝石を届け出ずに自分の物にしていたことが明るみに出ることになり、彼女は両親から説教をされた挙げ句、アクセサリーが無事に戻ったことで、それ以上の騒ぎにはしなかったが、あの会話を聞いていた子息や令嬢たちが家族に話したことで、みんなが知ることになるまで、そんなに時間はかからなかったようだ。
(あれだけ、拾ったって言っておいて、探しもせずに見せびらかすように毎日付けていたら、盗んだって思われても仕方がないわよね)
彼女の両親は、対面を保つためにすぐに娘を厄介者と見放すことにして、勘当することにしたようだが、あの家は手癖が悪いと言われることになり、彼女の姉妹の婚約がそれて台無しになってしまったようだ。
(姉妹の婚約まで台無しにしてしまうなんてね)
レイチェルは、がっかりしているかと思いきや。あの令嬢の姉妹だけあって、本命の子息と婚約できると話すのを耳にすることになり、その逞しさに苦笑してしまったほどだ。
(それにしても、アクセサリーを見てただけだったなんて思わなかったわ)
レイチェルは、ウィリアムのしたことに苦笑しつつ、彼の妹がアクセサリーが戻ってくるまで塞ぎこんでいたのが嘘のように婚約者のもできて、一層大喜びしている姿を微笑ましそうに見ているのを見て、誤解していたことをレイチェルはウィリアムに正直に打ち明けることにしたのだ。
するとウィリアムは自分も勘違いさせたのが悪いとレイチェルに謝り、婚約してからよそよそしくしていたのが嘘のように仲睦まじくなるまで、そう時間はかかることはなかった。
それを見て、彼の妹はお似合いだとはしゃいで喜ぶのを見て二人は照れたように笑うことになった。
こうして、ウィリアムの噂話は嘘のように消えて、誰もが羨むようになり、幸せいっぱいな家庭を築くことが出来たのだった。
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