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番外編
婚約破棄の真相(シグルド視点)
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俺がいつからティアを愛していたかだって?そんなの言えるわけが……くそっ……はじめからだ。
初めて会った幼女のティアに、俺は欲情したんだ。あの時ティアは7歳だった。緩く波打つ亜麻色の髪をサイドに結って、大きな翡翠の瞳を好奇心にキラキラ輝かせていた。
会ったばかりの俺に人見知りもせずじゃれついてくるティアは、抱き締めて閉じ込めておきたい位愛らしかった。
子どもらしく丸みを帯びた頬に口付けると、くすぐったそうにティアは笑った。ああ、なんて可愛いんだ……
ふとその唇に口付けたいな、と思って我に返る。誰も気付いていないのか?この幼いながらも仄かに立ち上がる色香に。
ユージンは幼過ぎて全く分からないようだったが、思春期真っただ中な俺の下半身は敏感に反応した。我ながら信じられなかった。ティアは危険だ。いや、ティアにとって俺は危険だ。
俺は家から離れるべく、学園の寮へ入寮した。
次にティアに会ったのは3年後のユージンとの婚約式だ。
ティアは目を瞠る程美しい少女になっていた。二人は仲睦まじかったが、まだ恋愛めいた親密さはないようだった。
ユージンに抱きかけたどす黒い感情を頭を振って打ち消す。ああ、やはりユージンには……いや、誰にも渡したくないな。
この3年忘れたことなど、忘れられる筈もなかった。考えまいとすればする程ティアのことばかり考えていた。1度会っただけの幼女を3年も思っていたなんて、どう考えても普通じゃない。俺は自分の異常さを痛い程認識していた。
おめでとう、と心にもないことを言うと、ティアは華やかな笑顔と完璧なカーテシーで応えた。凛とした気品の中に香り立つ色香。俺はくらりとした。
必ずティアを手に入れてやる――そう決意した俺の顔はさぞや凶悪に歪んでいたことだろう。今は――心底面白くないがユージンとの婚約は男除けになる。その為にユージンを利用することにした。
俺は18で騎士となり、21の時王太子ルクスにより親衛隊に引き抜かれ隊長位を拝任した。ルクスとは元々学友で、気の置けない俺を側に置いておきたかったようだ。
それなりの地位を得た俺は、立場を利用してユージンとティアを常に監視した。ルクスは何かと有用な奴だから事情を話しておいた。幼女に欲情した、なんてことは当然省いて。
「へえ、お前がそこまで執心するとはねぇ。てっきり女嫌いなのかと思っていたよ」
ルクスは意味深な目を向けながら、声を上げて笑った。こいつは一見柔和な顔をしているが、中々腹黒くえげつない。俺も大概なので頭のおかしいもの同士気が合うのだろうが。
俺は報告書を見ながら、ユージンのことを分析する。
あいつは俺に強烈な劣等感を抱いている。騎士に憧れているようだが、線が細く筋力のつきにくい体が災いして、体力も剣の腕も並。学園での成績も並。強いて褒めるなら容姿が母親似の優男で女受けしそうなところか。
そんなユージン唯一の規格外が才色兼備な婚約者ティアだ。ああ、実の弟だが殺してやりたい……
口の立つティアにユージンは頭が上がらない。承認欲求が満たされないユージンが求めるのは、庇護欲をそそる甘い甘い砂糖菓子の様な女か。
俺は顔の広いルクスに頭を下げ請うた。家格がそれなりに釣り合い、ユージンを婿養子に迎え入れてくれそうな令嬢のリストを。
ルクスは俺に恩が売れる、と嬉々としてリスト作成に取り掛かった。
ティアを得るためなら、俺はルクスの犬になろうが構わない。受け取ったリストを眺めながら、俺は淡々と情報を頭に詰め込んだ。
数日後に開かれた王家主催の夜会に、俺は久々公爵子息の立場で参加した。引っ切り無しに寄ってくる女達にうんざりしながら、俺はある一人の令嬢に目を止めた。ルクスに問うと、リストにもあった某伯爵家の令嬢だった。
俺は彼女をそれとなく観察する。栗色の髪を高く結い上げ、全体的に華奢で可憐な顔立ちの女だ。どこか不安げな表情が庇護欲をそそる。正に俺が求めていた女――セレイス。
俺は早々に彼女と面識のある伝手を探した。丁度良い具合に部下の一人が彼女と親戚だった。ユージンが参加する夜会にセレイスをエスコートし二人を引き合わせるよう指示した。上手くいくかは賭けだった。
そうして俺は賭けに勝った。
ユージンは俺の思惑通りセレイスと恋に落ち、ティアを手放した。
俺はすぐにティアの母、アリアドネ・ロジェ侯爵夫人と秘密裏に面会した。そしてどうしてもティアを娶りたいことを伝え、今後の協力を要請した。俺に甘い彼女は喜んで引き受けてくれた。
あとは俺が時期を見計らってティア本人と接触するだけだった。
学園でティアと再会したのは本当に偶然だった。ぶつかってとっさに胸に抱き込んだ時、最初は誰か分からなかった。
顔を見て、俺の時が止まった。信じられない、これは奇跡か。会いたくて会いたくて死ぬほど焦がれた俺のティアだ。
ぶつかった衝撃の為か少し青褪めていたが、久方ぶりに会うティアは何という美しさだろう。自分が仕組んだことではあるが、ティアを手放すなどバカな男だとユージンを内心嘲笑った。
ティアは男に追われていた。その男の顔を記憶に留め、後で必ず制裁しようと秘かに暗い笑を浮かべる。
そうして愛する女にしがみつかれ、方便とはいえ『愛しい方』などと言われたら……誰が抱き締めずにいられようか。
腕にすっぽりと収まるティアの柔らかさに、俺はクラリとした酩酊感を味わいながら、やっとここまできたのだ、と全身が震えだしそうな程歓喜した。
どさくさに紛れてティア、と当たり前のように愛称呼びする。ティア、俺のティア……胸の裡で何度も呼ぶ。
俺がどれだけ思ってきたか君は知らない。少し揶揄うつもりだった。好きな子を前にした思春期のガキのように。
だがそんな俺を君は煽りに煽った。一体どこでそんな淫らな駆け引きを覚えたんだ?ティア……俺を容易く狂わせる君は本当に悪い女だ――
俺は噛みつくようにティアに口付けた。そして狂った激情をぶつける様容赦なくティアの口内を貪る。口付けだけなのに情事の最中の様な濃密さに俺は溺れそうだった。ここが屋内ならとっくに押し倒していた。
もうすぐだ……もうすぐ全てを手に入れる。君は俺のものだ――
……と、全てをティアに告白した時、ティアは無言で虚空を見詰めていた。俺はとっさにティアを抱き締めた。
「ティア頼む嫌わないでくれ!君が居なければ俺はもう生きていけないんだ!」
ぎゅうと力が籠り、ティアが小さく呻いた。俺はすまない、と慌てて力を緩める。ティアが今どんな顔をしているのかと不安で、ティアの顎を掬い上向かせた。
俺と視線が合うと、ティアは少し困ったように笑って俺の額にコツンと額を合わせた。
「本当に仕方のない人……私があなたを嫌うはずないでしょう」
頭に直接ティアの優しい声が響く。
「あなたが私を愛したことから全て始まっていたのね。まだ少し頭が纏まらないけれど……話しにくい事も全部話してくれてありがとうシグルド」
「俺がどんなにいかれた頭のおかしい奴か分かっただろ」
「そんなあなたも愛してるから問題ないわ。私も大概いかれてるもの」
ティアがふふっと笑って俺に触れるだけの口付けをする。ティアはずるいな。そんな口付け一つで俺がどれだけ舞い上がってるか分かってやってるんだろ?本当に悪い女だ――
俺が更に深く口付けようとした時、ティアの人差し指が滑るように俺の唇に触れた。
「待ってシグルド。私もあなたに話さなきゃいけないことがあるわ。信じてもらえるかわからないけれど……」
そういって物憂げに目を伏せたティアに不謹慎にも見惚れる。ティアはそんな表情にも誘うような色香が立ち上る。押し倒したい気持ちを懸命に抑え、いつになく余裕のないティアを安心させるよう抱き締めた。
「大丈夫だ、何でも話してくれ。俺はティアのことなら何でも知りたいんだ」
艶やかな亜麻色の髪を撫で梳きながらティアの背を撫でる。
ティアは俺を見上げて、柔らかく頬を緩めた。そうして語られたのは、ティアが魔性の女と呼ばれた前世の話――
聞き終えた時、そうだったのか、と俺は意外なほど自然と受け入れることができた。驚きはもちろんあったが、処女であったティアが妙に男の扱いに慣れている風だったことにも説明がつく。なんといってもこの色香だ。前世での話から相当な苦労が伺えた。
「俺がいる限りティアに近づける男は居ない。ティアは俺に守られてればいい」
額に口付けると、ティアはポロリと涙を一粒零した。そうして嬉しそうに笑った。ああ、そんな表情かおも堪らないな……
「シグルド、あなたが私の運命で本当に良かった……愛してるわ」
俺は指先で涙を掬い、ティアに深く口付けた。俺が愛してると容易く言えなかったのは、言えば箍が外れて止まれなくなることが分かっていたからだ。
俺の『愛してる』の重さは尋常じゃない。なにせ10年分だからな。だが結婚した今なら誰憚ることなく言える。
ティア、誰よりも何よりも愛してる――
初めて会った幼女のティアに、俺は欲情したんだ。あの時ティアは7歳だった。緩く波打つ亜麻色の髪をサイドに結って、大きな翡翠の瞳を好奇心にキラキラ輝かせていた。
会ったばかりの俺に人見知りもせずじゃれついてくるティアは、抱き締めて閉じ込めておきたい位愛らしかった。
子どもらしく丸みを帯びた頬に口付けると、くすぐったそうにティアは笑った。ああ、なんて可愛いんだ……
ふとその唇に口付けたいな、と思って我に返る。誰も気付いていないのか?この幼いながらも仄かに立ち上がる色香に。
ユージンは幼過ぎて全く分からないようだったが、思春期真っただ中な俺の下半身は敏感に反応した。我ながら信じられなかった。ティアは危険だ。いや、ティアにとって俺は危険だ。
俺は家から離れるべく、学園の寮へ入寮した。
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ティアは目を瞠る程美しい少女になっていた。二人は仲睦まじかったが、まだ恋愛めいた親密さはないようだった。
ユージンに抱きかけたどす黒い感情を頭を振って打ち消す。ああ、やはりユージンには……いや、誰にも渡したくないな。
この3年忘れたことなど、忘れられる筈もなかった。考えまいとすればする程ティアのことばかり考えていた。1度会っただけの幼女を3年も思っていたなんて、どう考えても普通じゃない。俺は自分の異常さを痛い程認識していた。
おめでとう、と心にもないことを言うと、ティアは華やかな笑顔と完璧なカーテシーで応えた。凛とした気品の中に香り立つ色香。俺はくらりとした。
必ずティアを手に入れてやる――そう決意した俺の顔はさぞや凶悪に歪んでいたことだろう。今は――心底面白くないがユージンとの婚約は男除けになる。その為にユージンを利用することにした。
俺は18で騎士となり、21の時王太子ルクスにより親衛隊に引き抜かれ隊長位を拝任した。ルクスとは元々学友で、気の置けない俺を側に置いておきたかったようだ。
それなりの地位を得た俺は、立場を利用してユージンとティアを常に監視した。ルクスは何かと有用な奴だから事情を話しておいた。幼女に欲情した、なんてことは当然省いて。
「へえ、お前がそこまで執心するとはねぇ。てっきり女嫌いなのかと思っていたよ」
ルクスは意味深な目を向けながら、声を上げて笑った。こいつは一見柔和な顔をしているが、中々腹黒くえげつない。俺も大概なので頭のおかしいもの同士気が合うのだろうが。
俺は報告書を見ながら、ユージンのことを分析する。
あいつは俺に強烈な劣等感を抱いている。騎士に憧れているようだが、線が細く筋力のつきにくい体が災いして、体力も剣の腕も並。学園での成績も並。強いて褒めるなら容姿が母親似の優男で女受けしそうなところか。
そんなユージン唯一の規格外が才色兼備な婚約者ティアだ。ああ、実の弟だが殺してやりたい……
口の立つティアにユージンは頭が上がらない。承認欲求が満たされないユージンが求めるのは、庇護欲をそそる甘い甘い砂糖菓子の様な女か。
俺は顔の広いルクスに頭を下げ請うた。家格がそれなりに釣り合い、ユージンを婿養子に迎え入れてくれそうな令嬢のリストを。
ルクスは俺に恩が売れる、と嬉々としてリスト作成に取り掛かった。
ティアを得るためなら、俺はルクスの犬になろうが構わない。受け取ったリストを眺めながら、俺は淡々と情報を頭に詰め込んだ。
数日後に開かれた王家主催の夜会に、俺は久々公爵子息の立場で参加した。引っ切り無しに寄ってくる女達にうんざりしながら、俺はある一人の令嬢に目を止めた。ルクスに問うと、リストにもあった某伯爵家の令嬢だった。
俺は彼女をそれとなく観察する。栗色の髪を高く結い上げ、全体的に華奢で可憐な顔立ちの女だ。どこか不安げな表情が庇護欲をそそる。正に俺が求めていた女――セレイス。
俺は早々に彼女と面識のある伝手を探した。丁度良い具合に部下の一人が彼女と親戚だった。ユージンが参加する夜会にセレイスをエスコートし二人を引き合わせるよう指示した。上手くいくかは賭けだった。
そうして俺は賭けに勝った。
ユージンは俺の思惑通りセレイスと恋に落ち、ティアを手放した。
俺はすぐにティアの母、アリアドネ・ロジェ侯爵夫人と秘密裏に面会した。そしてどうしてもティアを娶りたいことを伝え、今後の協力を要請した。俺に甘い彼女は喜んで引き受けてくれた。
あとは俺が時期を見計らってティア本人と接触するだけだった。
学園でティアと再会したのは本当に偶然だった。ぶつかってとっさに胸に抱き込んだ時、最初は誰か分からなかった。
顔を見て、俺の時が止まった。信じられない、これは奇跡か。会いたくて会いたくて死ぬほど焦がれた俺のティアだ。
ぶつかった衝撃の為か少し青褪めていたが、久方ぶりに会うティアは何という美しさだろう。自分が仕組んだことではあるが、ティアを手放すなどバカな男だとユージンを内心嘲笑った。
ティアは男に追われていた。その男の顔を記憶に留め、後で必ず制裁しようと秘かに暗い笑を浮かべる。
そうして愛する女にしがみつかれ、方便とはいえ『愛しい方』などと言われたら……誰が抱き締めずにいられようか。
腕にすっぽりと収まるティアの柔らかさに、俺はクラリとした酩酊感を味わいながら、やっとここまできたのだ、と全身が震えだしそうな程歓喜した。
どさくさに紛れてティア、と当たり前のように愛称呼びする。ティア、俺のティア……胸の裡で何度も呼ぶ。
俺がどれだけ思ってきたか君は知らない。少し揶揄うつもりだった。好きな子を前にした思春期のガキのように。
だがそんな俺を君は煽りに煽った。一体どこでそんな淫らな駆け引きを覚えたんだ?ティア……俺を容易く狂わせる君は本当に悪い女だ――
俺は噛みつくようにティアに口付けた。そして狂った激情をぶつける様容赦なくティアの口内を貪る。口付けだけなのに情事の最中の様な濃密さに俺は溺れそうだった。ここが屋内ならとっくに押し倒していた。
もうすぐだ……もうすぐ全てを手に入れる。君は俺のものだ――
……と、全てをティアに告白した時、ティアは無言で虚空を見詰めていた。俺はとっさにティアを抱き締めた。
「ティア頼む嫌わないでくれ!君が居なければ俺はもう生きていけないんだ!」
ぎゅうと力が籠り、ティアが小さく呻いた。俺はすまない、と慌てて力を緩める。ティアが今どんな顔をしているのかと不安で、ティアの顎を掬い上向かせた。
俺と視線が合うと、ティアは少し困ったように笑って俺の額にコツンと額を合わせた。
「本当に仕方のない人……私があなたを嫌うはずないでしょう」
頭に直接ティアの優しい声が響く。
「あなたが私を愛したことから全て始まっていたのね。まだ少し頭が纏まらないけれど……話しにくい事も全部話してくれてありがとうシグルド」
「俺がどんなにいかれた頭のおかしい奴か分かっただろ」
「そんなあなたも愛してるから問題ないわ。私も大概いかれてるもの」
ティアがふふっと笑って俺に触れるだけの口付けをする。ティアはずるいな。そんな口付け一つで俺がどれだけ舞い上がってるか分かってやってるんだろ?本当に悪い女だ――
俺が更に深く口付けようとした時、ティアの人差し指が滑るように俺の唇に触れた。
「待ってシグルド。私もあなたに話さなきゃいけないことがあるわ。信じてもらえるかわからないけれど……」
そういって物憂げに目を伏せたティアに不謹慎にも見惚れる。ティアはそんな表情にも誘うような色香が立ち上る。押し倒したい気持ちを懸命に抑え、いつになく余裕のないティアを安心させるよう抱き締めた。
「大丈夫だ、何でも話してくれ。俺はティアのことなら何でも知りたいんだ」
艶やかな亜麻色の髪を撫で梳きながらティアの背を撫でる。
ティアは俺を見上げて、柔らかく頬を緩めた。そうして語られたのは、ティアが魔性の女と呼ばれた前世の話――
聞き終えた時、そうだったのか、と俺は意外なほど自然と受け入れることができた。驚きはもちろんあったが、処女であったティアが妙に男の扱いに慣れている風だったことにも説明がつく。なんといってもこの色香だ。前世での話から相当な苦労が伺えた。
「俺がいる限りティアに近づける男は居ない。ティアは俺に守られてればいい」
額に口付けると、ティアはポロリと涙を一粒零した。そうして嬉しそうに笑った。ああ、そんな表情かおも堪らないな……
「シグルド、あなたが私の運命で本当に良かった……愛してるわ」
俺は指先で涙を掬い、ティアに深く口付けた。俺が愛してると容易く言えなかったのは、言えば箍が外れて止まれなくなることが分かっていたからだ。
俺の『愛してる』の重さは尋常じゃない。なにせ10年分だからな。だが結婚した今なら誰憚ることなく言える。
ティア、誰よりも何よりも愛してる――
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