狐火の市 ぼくとばぁちゃん編

 お山に狐火が三つ灯ったら、それが市の立つ合図です。

 作法は三つ。面をかぶって素顔を晒さないこと。提灯を持って歩いてゆくこと。そして、決して声を出さないこと。

 守らなかったらどうなるかって?

 行き着くことが出来ないか? 帰ることが出来ないか?

 それとも……。



☆10分で読める、夏の夜にぴったりの短編です。

☆京都弁は『恋する方言変換』というサイトを参考にさせて頂きました。

☆狐火の市シリーズ第一弾です。少年太一と、大好きなばぁちゃんのお話。
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