狐火の市 ぼくとばぁちゃん編
お山に狐火が三つ灯ったら、それが市の立つ合図です。
作法は三つ。面をかぶって素顔を晒さないこと。提灯を持って歩いてゆくこと。そして、決して声を出さないこと。
守らなかったらどうなるかって?
行き着くことが出来ないか? 帰ることが出来ないか?
それとも……。
☆10分で読める、夏の夜にぴったりの短編です。
☆京都弁は『恋する方言変換』というサイトを参考にさせて頂きました。
☆狐火の市シリーズ第一弾です。少年太一と、大好きなばぁちゃんのお話。
作法は三つ。面をかぶって素顔を晒さないこと。提灯を持って歩いてゆくこと。そして、決して声を出さないこと。
守らなかったらどうなるかって?
行き着くことが出来ないか? 帰ることが出来ないか?
それとも……。
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はじめまして。
Twitterで見て気になって読みました。
なんだか優しくなれる物語ですね。
おばあちゃんの笑い声、ちょっと怖いけどなんかいい。どこからか聞こえてくるんじゃないかとさえ思えました。
読み始めたら先が知りたくて一気に読んでしまいましたよ。
これって続きがあるんですかね。
もしあるのでしたら読みたいです。
素敵な物語をありがとうございます。
感想ありがとうございます!
読んで頂きとても嬉しいです。
八月のほっこり・じんわり大賞に参加させて頂いた作品です。ほっこり、じんわりしてもらえましたか?
日本全国方言シリーズ、書いていこうと思っていますので、気長にお待ち下さいねー!
とても心暖まるお話で、ゆったりと楽しみながら読めました。
そして、私も何か、未来に残そうかなと考えました。どの作品を読んでも外れなしの実力ですね。ありがとうございました。
こちらこそ、読んで頂きありがとうございます。今回『ほっこり・じんわり大賞』に参加して、とてもたくさんの人に読んで頂くことができました。ふだんは見向きもされないことが多いので、もうそれだけで胸いっぱいです。
そして楽しんで読んで頂けた様子がとても嬉しいです。ふみちゃさんが気持ちと言葉を届けてくれたことで、まだまだ頑張れそうです。
本当にありがとうございました。
素晴らしい作品をありがとうございます。
読者の想像の余地がかなり残されている作品だと思いますので、私個人がどのように受け取ったかをネタバレ含めて述べさせて頂きます。何らかの参考になれば幸いです。
おばあちゃんは入院前に未来の物見ノ玉を1回使っているはずです。
何を見たのかというと自分が死ぬところです。
退院したあとに使うと録音しておきながら、最後のシーンで入院中に使っていることが判明しているのがその証拠です。
なので「退院でけたら一緒に玉、見ようなぁ」がじわりと泣けます。
叶わない望みとわかっていたわけですからね。
登場人物への感情移入に関しては、年齢差が少ない方がスムーズなのが通説です。
私は太一くんとおばあちゃんでは圧倒的におばあちゃんの方に感情移入してました。
自分の未来をあれこれ想うより、若い人の助けになりたいって考える年齢になってしまっていますからね。自分の人生の終わりが見えてしまってる人間が、残る人間に何を与えることが出来るのか? ――それが常に頭の中にあるので、おばあちゃんの気持ちがよくわかります。
太一くん用のお面をちゃんと買ってあげて、ガラクタもしっかり半分残す。
狐火の市の店主と販売アイテムをしっかり紹介。
自分のお気に入りアイテムの効能を説明。
きちんと太一くんのために道筋を作ってます。
二人で行けるのが一番なのですけど、それは叶わないことを知ってしまいました。
だからこれがベストなのだと納得できます。
そしておばあちゃんは自分が楽しむことも忘れてないのがいいです。
カセットに入ってた三つの物見はほんとうに嬉しかったと思います。
で、残りの一つの物見は太一くんがタイムカプセル郵便を受け取ったときですね。
おばあちゃん、きっとニヤニヤしてたんじゃないでしょうか。
と言うわけで読了後の私の第一感は「おばあちゃん。良かったね」でした。
人間誰でも死ぬものです。
だから良い死に方ができることが重要だと思うのですよ。
おばあちゃんは自分が楽しめて、太一くんに狐火の市への入場券を渡せました。
文句なしで大成功だったと思います。
そしてひとつだけ希望を抱いていたと思います。
それはもちろん太一くんが狐火の市で物見ノ玉を買い、おばあちゃんのことを過去視してくれることです。
うん。いいなあ。
私もおばあちゃんみたいな死に方したいです。
感想、ありがとうございます!
とてもボリュームのある感想で、読み応えがありました。おっしゃる通り、読者の方の好きなように、想像して頂きたいですねぇ。
というか、作者自身もしっかりとは決めていないんですよ。ぶっちゃけ、全部ばぁちゃんの作り話、という落ちも面白いと思います。
最後の看護婦さんの言葉も、ばぁちゃんの見た夢に対しての言葉かも知れませんしね。
そういう嘘って楽しいと思いませんか?
さて、物見ノ玉は何を映したのでしょう? それはばぁちゃんと、お山の天狗の爺いしか知らないこと。
お山に狐火が三つ灯ったら、それが市の立つ合図です。宝物をカバンに放り込んで、行ってみませんか?
作法は三つ。面を被って決して素顔を晒さないこと、提灯持って歩いてゆくこと。それから、決して声を出さないこと。
守らなかったらどうなるかって?
行き着くことが出来ないか。帰ることが出来ないか。それとも……
面白かったです!
書かれている場面はあくまで現実世界でありながら、幻想的な雰囲気がごく自然に伝わってきて、とても読み心地がよかったです。
また、話を進める事に終始せず、丁寧に描写や回想を挟むことによって小説としての意義や価値を高めているように見えました。これは私もぜひ今後見習いたいポイントですね。
この市に誰かが実際に行くシーンを作るという選択もあり得たと思うのですが、敢えてそうなさらなかったことに拍手を送りたい! ばぁちゃんの作り話かなと思わせておいてからのラストシーン。お見事です! あやかしとの絶妙な距離感、現実と非現実の境目を漂うような空気感がとてもユニークで素敵でした。「ほっこり・じんわり」というフレーズもしっくりくる作品だと思います☆
もし差し支えなければ、このストーリーの着想をどのように得たのかをお聞かせいただけませんか? この設定でこの語り方というドンピシャ感が素晴らしく、ここからぜひ何かを学びたいと思ってしまうのですが、そもそもの発想力によるところが大きいんでしょうかね?
(一つだけ欲を言わせていただくとしたら、ルビは括弧書きより文字の上に小さく振ってあった方が読みやすいと感じます。あくまで私の好みではありますが……ご参考までに☆)
大変細かく読んで頂き恐縮です。ありがとうございます! そしてたくさん褒めて頂き、とても嬉しいです。
短編は初挑戦だったので、色々なパターンを考えました。おっしゃる通り、二人で市へ行くパターンや後からぼくが大人になって、行くパターンなども、プロット段階ではありましたね。
その中で、このパターンで! としたのは作者としても選択が難しかったです。そこを褒めて頂き、本当に嬉しいです。
このお話を書こうと思ったのは、郵便局のタイムカプセル郵便を見かけたことがきっかけだったと思います。
私も死んだあと、子供や孫を楽しませるために、何か贈りたいと思いました。私は宝の地図でも贈ろうかと思っています。
何を隠そうか、そんな事を考えるととても楽しかったです。それがきっかけですかね。
あとは方言がとても好きで、各地の方言シリーズの短編を書こうと思っています。その第一弾で、1番好きな京都弁で書いてみました。次は博多弁です!
感想・アドバイス、本当にありがとうございました!
これは……おばあちゃんが主役ですね(*'▽')
独特の文体でどこか懐かしさを含むお話が書かれているので、惹きこまれるものがあります!
感想ありがとうございます!
そうですね。ぼくの記憶の中の、ばぁちゃんが主役のお話です。
楽しく読んで頂けたなら何よりです。ありがとうございました!
とても面白かったです。
おばあちゃんからのタイムカプセル郵便、とくにカセットテープに入っていたボイスメッセージに心打たれました。
感想ありがとうございます!
読んで頂き、とても嬉しいです。
私も書いていてとても楽しい作品でした。気に入って頂けたなら、幸いです。
方言シリーズやタイムカプセルシリーズは、ちょっとまた書いてみたいと思っています。
その時はまた覗いて頂けたらと思います。
ありがとうございましたー!
退会済ユーザのコメントです
すごい褒めてもらったー!!←小並感
読んで頂き、気に入ってもらえて、とても嬉しいです。 Takeさんの言葉でHPもMPも満タンになりました。
新作や方言シリーズ、連載と書きたいものが多く、なかなか捗りませんが、ひとつひとつ作り上げて行こうと思います。
これからもよろしくお願いします!
今回も読ませていただきました!短編ながら切なくも心があったかくなるいいお話でした(・∀・)最後のオチや雰囲気作りのための全編京都弁の文章もよかったです。
感想ありがとうございます! いつもすぐに読んで頂き、感想も頂き大変心強いです。
心があったかくなると言って頂き、本当に嬉しいです。私が目指しているのは、正にそれですから。
これからも書き続けます! ほとんど見向きもされなくても! 負けるもんかー!!
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