20 / 27
第三部 琥珀色の明日
第4話 埋まらずの席
しおりを挟む
「ただいま」
そう言ったところで返事はない。わかりきっているけど、ついつい口走ってしまう。
琥珀亭のあるアンバービルの二階と三階は四部屋のアパートになっている。昔は二階に凛々子さんとお袋が、三階には親父と大地君が住んでいたらしい。けれど今では二階の一部屋に親父とお袋が住んで、その隣は俺一人だ。親子三人で住むには狭いからね。俺が高校にあがった頃に、そう決まった。
凛々子さんがかつて暮らしていた部屋は、今では俺の部屋だった。三階の二部屋の住人もいい人ばかりだけど、あまり深くは付き合ってない。両親は四時からもう仕事に入るから、俺はいつも一人で夕飯を作って食べていた。冷蔵庫から昨日作った煮物を取り出し、冷凍しておいたご飯を温める。その間にみそ汁を作った。まぁ、簡単なものだけどね。一応自炊は出来てる。
はっきり言ってお袋の料理は大雑把だ。親父のほうが上手い。だけど俺の料理の腕だって負けてない。チェロ講師をしながら小料理屋を営む大地君仕込みだからね。俺がみそ汁をすすっていると、携帯電話が鳴った。親父だ。仕事中に電話してくるなんて珍しい。そう思って出ると、親父が相変わらず柔らかい声で出た。
「澪、帰ってるか? お凛さんはどう?」
親父も俺が凛々子さんのところに通っているのを知っているせいか、ちょっと心配そうに言った。
「元気だったよ。電話なんて珍しいね。どうしたの?」
「店のラップが切れちゃってさ。悪いけど、持ってたら貸してくれる?」
「あぁ、買い置きがあるから持って行くよ」
「助かったぁ。お礼に一杯ごちそうしてやるよ。ウーロン茶だけど」
「はいはい。まったく、しょうがないな」
「あはは、ごめんよ」
親父って、どこか幼いんだよな。俺のほうがしっかりしてるんじゃないかってときが多々あるよ。俺は急いで残りのご飯をかっこんで、みそ汁で流し込む。台所から新品のラップを手にして、扉を出た。琥珀亭に顔を出すのは、久しぶりだった。
「澪、ありがとう」
琥珀亭に行くと、親父がほっとした顔でラップを受け取った。
「レモンがひからびるところだったよ」
「大げさなんだよ」
俺が苦笑していると、常連さんらしき二人連れが俺を見上げて顔を輝かせた。
「お、もしかして澪君?」
誰だっけ? そう思いながら頭を下げる。
「こんばんは」
「そうか、あの澪君がこんなに大きくなったかぁ」
懐かしそうに目を細めてくれるのは有り難いんだけど、見覚えがない。困り果てた俺を見かねたお袋が、笑いをこらえながら手招きした。
「澪、こっちにおいで」
俺はカウンターの端から二番目の席に座らされた。
「お凛さんはどう?」
お袋まで同じことを訊いてくる。この二人にとっても、彼女は特別ってことだ。ウーロン茶を出してくれたお袋に、俺は頷いて見せた。
「うん、相変わらずだったよ。居眠りしてたけどね」
「そう。元気ならいいわ」
ほっとしたように微笑むと、お袋は常連客へ体を向けた。取り残された俺は、ぼんやりと隣の席を見る。誰も座らないカウンターの一番奥の席には赤い蝋封のバーボンが置かれ、目の前に季節の花をいけた花瓶がある。使われていない綺麗な灰皿があり、その横にはハイライトとライターが置いてある。そこは、凛々子さんの特等席だった。置かれたままの酒や煙草が、主の帰りを待っているかのように見えた。親父とお袋は、彼女が飲めなくなった今でも、その席に誰も座らせない。古株の常連たちも、それを承知している。メーカーズマークというらしいバーボンは、最後に彼女が飲んで以来、ただの一度も蓋を開けられたことがないそうだ。
幼い頃、凛々子さんは俺をここに連れて来てくれたことがある。あれは開店と同時だったかな。子守りを頼まれてはいるんだけど、どうしても一杯だけ飲みたいって笑ってたっけ。俺がいるからハイライトは吸わなかったけど、彼女はお袋が出した琥珀色の酒を一杯だけ美味そうに飲んでいた。アルコールを堪能する顔は、音楽に酔いしれる顔に似ていたと思う。
俺、あのとき思ったんだ。俺もバーテンダーになって、凛々子さんにこんな顔をさせてみせるって。本当はずっと前から、自分の道は見えていたのかもしれない。心のどこかで『俺にできることって他にないの?』って気にはなっていたけどね。
けれど、響歌の言葉が俺を迷わせた。
「そこにレールがあるからって、ほいほい乗るなんてつまらない男ね」
意地になってると言われれば、それまでかもしれない。けれど、彼女に言われた言葉で俺のレールは一気に行き先を増やしてしまった。
あれ以来、俺はあらゆる職業と資格に関する本を読みあさった。自分が『これだ』と思えるものを探し求めて。だけど、見つからないまま時間だけが過ぎた。両親にはバーテンダーになりたい気持ちを正直に言えない俺が居た。なんだか気恥ずかしいし、それでいいのか迷ってるってことは尚更言えなかった。だってさ、全身全霊こめてバーテンダーとして生きる二人にそんなこと言ったら、いくらなんでも失礼だもんな。バーテンダーと他の道を秤にかけてるなんて。
俺は少し離れた席に座る女性客と話す親父を見やった。『とりあえず大学には行くよ』とだけ言った俺に、親父は困ったように眉を下げたっけ。
「若い頃の俺に似ちゃったんだなぁ」
親父も熱中できるものが見つからなくて、なんとなく大学に進んで、なんとなく卒業したらしい。だけど、この店とお袋に出逢った。今では自他ともに認めるお酒マニアだし、お袋とも相変わらず仲がいい。ちょっと頼りない親父だけど、羨ましいよ。熱くなれるものに出逢えたんだから。
そう思っていると、親父と女性客の会話が耳に入って来た。どうやら彼女には悩み事があるらしい。柔和な顔で聞いていた親父は、にっこり笑ってカクテルを作り出した。
俺の目が吸い込まれる。彼の顔が瞬時に引き締まり、今まで見たことがない真剣さを醸し出していたからだ。なのに、口許と目の柔らかさはそのままで、女性客はすがるように親父を見ていた。シェーカーを振る親父はかっこ良かった。グラスを差し出す姿は自信に溢れていたけど、嫌味でもなく。
カクテルを口にした女性客に笑みがこぼれる。親父が慈しむように何か言っていた。彼女は子どものように頷き、穏やかな顔をした。俺は人知れず感嘆の吐息を漏らした。そうだ、凛々子さんとここに来た日も、俺はこんな光景を見た。こんな人との繋がりを持てるっていいなって思ったんだ。あれから何年経っても、その気持ちが消えていなかった。俺はそのことに唇を噛み締めていた。いつか凛々子さんが言っていた言葉を思い描きながら。
『澪や、お前の名前はバーテンダーにぴったりだね』
俺の澪という名が意味するものは水路と船の航路だ。お客さんはまるで船だ。ふらりとやってきて、水路をゆく。ときには航路を見失う人もいる。船はバーという澪を渡り、ほっと一息ついてまた旅立つ。迷う船には新しい水路を気づかせることすらもある。お前の澪っていうのは、そんなバーに相応しい名前だよと、凛々子さんはそう言った。そのとき、きっと彼女の頭の中にはバーテンダー姿の俺がいたと思う。だからかな。無性に凛々子さんに会いたい。
俺は女性客が帰ったあとで、親父にこう言った。
「親父、何も訊かずに俺にバーテンダーの服を貸してくれ」
親父とお袋は顔を見合わせたが、にっこり微笑んでくれた。
そう言ったところで返事はない。わかりきっているけど、ついつい口走ってしまう。
琥珀亭のあるアンバービルの二階と三階は四部屋のアパートになっている。昔は二階に凛々子さんとお袋が、三階には親父と大地君が住んでいたらしい。けれど今では二階の一部屋に親父とお袋が住んで、その隣は俺一人だ。親子三人で住むには狭いからね。俺が高校にあがった頃に、そう決まった。
凛々子さんがかつて暮らしていた部屋は、今では俺の部屋だった。三階の二部屋の住人もいい人ばかりだけど、あまり深くは付き合ってない。両親は四時からもう仕事に入るから、俺はいつも一人で夕飯を作って食べていた。冷蔵庫から昨日作った煮物を取り出し、冷凍しておいたご飯を温める。その間にみそ汁を作った。まぁ、簡単なものだけどね。一応自炊は出来てる。
はっきり言ってお袋の料理は大雑把だ。親父のほうが上手い。だけど俺の料理の腕だって負けてない。チェロ講師をしながら小料理屋を営む大地君仕込みだからね。俺がみそ汁をすすっていると、携帯電話が鳴った。親父だ。仕事中に電話してくるなんて珍しい。そう思って出ると、親父が相変わらず柔らかい声で出た。
「澪、帰ってるか? お凛さんはどう?」
親父も俺が凛々子さんのところに通っているのを知っているせいか、ちょっと心配そうに言った。
「元気だったよ。電話なんて珍しいね。どうしたの?」
「店のラップが切れちゃってさ。悪いけど、持ってたら貸してくれる?」
「あぁ、買い置きがあるから持って行くよ」
「助かったぁ。お礼に一杯ごちそうしてやるよ。ウーロン茶だけど」
「はいはい。まったく、しょうがないな」
「あはは、ごめんよ」
親父って、どこか幼いんだよな。俺のほうがしっかりしてるんじゃないかってときが多々あるよ。俺は急いで残りのご飯をかっこんで、みそ汁で流し込む。台所から新品のラップを手にして、扉を出た。琥珀亭に顔を出すのは、久しぶりだった。
「澪、ありがとう」
琥珀亭に行くと、親父がほっとした顔でラップを受け取った。
「レモンがひからびるところだったよ」
「大げさなんだよ」
俺が苦笑していると、常連さんらしき二人連れが俺を見上げて顔を輝かせた。
「お、もしかして澪君?」
誰だっけ? そう思いながら頭を下げる。
「こんばんは」
「そうか、あの澪君がこんなに大きくなったかぁ」
懐かしそうに目を細めてくれるのは有り難いんだけど、見覚えがない。困り果てた俺を見かねたお袋が、笑いをこらえながら手招きした。
「澪、こっちにおいで」
俺はカウンターの端から二番目の席に座らされた。
「お凛さんはどう?」
お袋まで同じことを訊いてくる。この二人にとっても、彼女は特別ってことだ。ウーロン茶を出してくれたお袋に、俺は頷いて見せた。
「うん、相変わらずだったよ。居眠りしてたけどね」
「そう。元気ならいいわ」
ほっとしたように微笑むと、お袋は常連客へ体を向けた。取り残された俺は、ぼんやりと隣の席を見る。誰も座らないカウンターの一番奥の席には赤い蝋封のバーボンが置かれ、目の前に季節の花をいけた花瓶がある。使われていない綺麗な灰皿があり、その横にはハイライトとライターが置いてある。そこは、凛々子さんの特等席だった。置かれたままの酒や煙草が、主の帰りを待っているかのように見えた。親父とお袋は、彼女が飲めなくなった今でも、その席に誰も座らせない。古株の常連たちも、それを承知している。メーカーズマークというらしいバーボンは、最後に彼女が飲んで以来、ただの一度も蓋を開けられたことがないそうだ。
幼い頃、凛々子さんは俺をここに連れて来てくれたことがある。あれは開店と同時だったかな。子守りを頼まれてはいるんだけど、どうしても一杯だけ飲みたいって笑ってたっけ。俺がいるからハイライトは吸わなかったけど、彼女はお袋が出した琥珀色の酒を一杯だけ美味そうに飲んでいた。アルコールを堪能する顔は、音楽に酔いしれる顔に似ていたと思う。
俺、あのとき思ったんだ。俺もバーテンダーになって、凛々子さんにこんな顔をさせてみせるって。本当はずっと前から、自分の道は見えていたのかもしれない。心のどこかで『俺にできることって他にないの?』って気にはなっていたけどね。
けれど、響歌の言葉が俺を迷わせた。
「そこにレールがあるからって、ほいほい乗るなんてつまらない男ね」
意地になってると言われれば、それまでかもしれない。けれど、彼女に言われた言葉で俺のレールは一気に行き先を増やしてしまった。
あれ以来、俺はあらゆる職業と資格に関する本を読みあさった。自分が『これだ』と思えるものを探し求めて。だけど、見つからないまま時間だけが過ぎた。両親にはバーテンダーになりたい気持ちを正直に言えない俺が居た。なんだか気恥ずかしいし、それでいいのか迷ってるってことは尚更言えなかった。だってさ、全身全霊こめてバーテンダーとして生きる二人にそんなこと言ったら、いくらなんでも失礼だもんな。バーテンダーと他の道を秤にかけてるなんて。
俺は少し離れた席に座る女性客と話す親父を見やった。『とりあえず大学には行くよ』とだけ言った俺に、親父は困ったように眉を下げたっけ。
「若い頃の俺に似ちゃったんだなぁ」
親父も熱中できるものが見つからなくて、なんとなく大学に進んで、なんとなく卒業したらしい。だけど、この店とお袋に出逢った。今では自他ともに認めるお酒マニアだし、お袋とも相変わらず仲がいい。ちょっと頼りない親父だけど、羨ましいよ。熱くなれるものに出逢えたんだから。
そう思っていると、親父と女性客の会話が耳に入って来た。どうやら彼女には悩み事があるらしい。柔和な顔で聞いていた親父は、にっこり笑ってカクテルを作り出した。
俺の目が吸い込まれる。彼の顔が瞬時に引き締まり、今まで見たことがない真剣さを醸し出していたからだ。なのに、口許と目の柔らかさはそのままで、女性客はすがるように親父を見ていた。シェーカーを振る親父はかっこ良かった。グラスを差し出す姿は自信に溢れていたけど、嫌味でもなく。
カクテルを口にした女性客に笑みがこぼれる。親父が慈しむように何か言っていた。彼女は子どものように頷き、穏やかな顔をした。俺は人知れず感嘆の吐息を漏らした。そうだ、凛々子さんとここに来た日も、俺はこんな光景を見た。こんな人との繋がりを持てるっていいなって思ったんだ。あれから何年経っても、その気持ちが消えていなかった。俺はそのことに唇を噛み締めていた。いつか凛々子さんが言っていた言葉を思い描きながら。
『澪や、お前の名前はバーテンダーにぴったりだね』
俺の澪という名が意味するものは水路と船の航路だ。お客さんはまるで船だ。ふらりとやってきて、水路をゆく。ときには航路を見失う人もいる。船はバーという澪を渡り、ほっと一息ついてまた旅立つ。迷う船には新しい水路を気づかせることすらもある。お前の澪っていうのは、そんなバーに相応しい名前だよと、凛々子さんはそう言った。そのとき、きっと彼女の頭の中にはバーテンダー姿の俺がいたと思う。だからかな。無性に凛々子さんに会いたい。
俺は女性客が帰ったあとで、親父にこう言った。
「親父、何も訊かずに俺にバーテンダーの服を貸してくれ」
親父とお袋は顔を見合わせたが、にっこり微笑んでくれた。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
琥珀色の日々
深水千世
ライト文芸
北海道のバー『琥珀亭』に毎晩通う常連客・お凛さん。
彼女と琥珀亭に集う人々とのひとときの物語。
『今夜も琥珀亭で』の続編となりますが、今作だけでもお楽しみいただけます。
カクヨムと小説家になろうでも公開中です。
今夜も琥珀亭で
深水千世
ライト文芸
【第15回恋愛小説大賞奨励賞受賞作品】
北海道にあるバー『琥珀亭』でひょんなことから働きだした尊。 常連客のお凛さん、先輩バーテンダーの暁、そして美しくもどこか謎めいた店長の真輝たちと出会うことで、彼の人生が変わりだす。
第15回恋愛小説大賞奨励賞を受賞しました。ありがとうございます。
記念に番外編を追加しますのでお楽しみいただければ幸いです。
【10】はじまりの歌【完結】
ホズミロザスケ
ライト文芸
前作『【9】やりなおしの歌』の後日譚。
11月最後の大安の日。無事に婚姻届を提出した金田太介(カネダ タイスケ)と歌(ララ)。
晴れて夫婦になった二人の一日を軸に、太介はこれまでの人生を振り返っていく。
「いずれ、キミに繋がる物語」シリーズ10作目。(登場する人物が共通しています)。単品でも問題なく読んでいただけます。
※当作品は「カクヨム」「小説家になろう」にも同時掲載しております。
oldies ~僕たちの時間[とき]
菊
ライト文芸
「オマエ、すっげえつまんなそーにピアノ弾くのな」
…それをヤツに言われた時から。
僕の中で、何かが変わっていったのかもしれない――。
竹内俊彦、中学生。
“ヤツら”と出逢い、本当の“音楽”というものを知る。
[当作品は、少し懐かしい時代(1980~90年代頃?)を背景とした青春モノとなっております。現代にはそぐわない表現などもあると思われますので、苦手な方はご注意ください。]
高度救命救急センターの憂鬱 Spinoff
さかき原枝都は
ライト文芸
フェローは家畜だ。たっぷり餌を与えて…いや指導だ!
読み切り!全8話
高度救命救急センターの憂鬱 Spinoff 外科女医二人が織り成す恐ろしくも、そしてフェロー(研修医)をかわいがるその姿。少し違うと思う。いやだいぶ違うと思う。
高度救命センターを舞台に織り成す外科女医2名と二人のフェローの物語。
Emergency Doctor 救命医 の後続編Spinoff版。
実際にこんな救命センターがもしもあったなら………
僕とコウ
三原みぱぱ
ライト文芸
大学時代の友人のコウとの思い出を大学入学から卒業、それからを僕の目線で語ろうと思う。
毎日が楽しかったあの頃を振り返る。
悲しいこともあったけどすべてが輝いていたように思える。
演じる家族
ことは
ライト文芸
永野未来(ながのみらい)、14歳。
大好きだったおばあちゃんが突然、いや、徐々に消えていった。
だが、彼女は甦った。
未来の双子の姉、春子として。
未来には、おばあちゃんがいない。
それが永野家の、ルールだ。
【表紙イラスト】ノーコピーライトガール様からお借りしました。
https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる