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2章・攻略対象者との出会い
4話
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つい先日。
レオンハルトは食事に毒を盛られ、目の前で毒味役が亡くなってしまったことに大きなショックを受けてしまい、その結果全ての食事を身体が拒絶するようになってしまったそうで。
香りを嗅ぐだけで吐き気が起こり気絶しそうな程に目眩を起こす。
食事の摂取ができていない為応急処置として回復魔法で何とか繋いでいたが、あくまで回復魔法。
栄養までは補填が出来ない。
日に日にやつれていくレオンハルトを見てもどうすればいいのか全く解決法が浮かばず。
城では皆が頭を抱えている、、、そんな日々が続いていた。
だが、レオンハルトはアスタロン家に来て直ぐに香ったこのクッキーの匂いに対して全く拒絶反応が出なかった。
むしろ食べたくて仕方ないくらいに食欲が湧いてきた。
食欲が出たことにレオンハルトの侍従達は泣いて喜び、どうかこの匂いの元を食べさせくれないかと家令に頼み込み、許可を貰って匂いの元を辿ればそこにはナヴィリアが1人で大量のクッキーを作っていた。
3、4台ある大きなオーブンを行き来しながら一生懸命クッキーの焼き加減を見ている彼女はレオンハルトが来ていることに全く気づかなかった。
レオンハルトはそっと後ろまで行ってからナヴィリアに話しかける。
「やぁ、ナヴィリア嬢」
「っ!? で、殿下、、、?なぜこちらに?」
「いい匂いにつられて、ね。これ食べても?」
「え?あ、はいそちらは充分に冷ましておりますので、、、」
そう言った瞬間レオンハルトは天板に手を伸ばしそのまま食べ始めた。
そしてあの無言の号泣に戻る訳だ。
「あぁ、食べれる、、、美味しい、、、美味しいよナヴィリア嬢、、、!」
「え、、、え?あ、お、お褒めに預かり光栄です。」
そしてレオンハルトは目の前にある、第1陣として作り冷ましていたクッキーを止められるまで頬張った。
あれから一時間程経ってやっと落ち着いたレオンハルトはぽつり、ぽつりと自分のことについて話し始めた。
レオンハルトは最近命を狙われる事が増えた。
これは第一王子とどちらが立太子するかで揉めているからか、いっその事根本を消してしまえばいい、と考えた第一王子派の貴族の行動。
で、起こったのが先日の毒味役の方が亡くなってしまった事件。
そしてそれを何処からか聞きつけた第一王子派の貴族達は「貴方が産まれていなければあの毒味役は死なずに済んだのでしょうねぇ、、、これだから平民の血が流れていると厄介事しか運んでこない」等とこれみよがしに罵りを始めたとの事。
それで余計にメンタルをボロボロにされていて体調を崩していたため今日は遅れてきたらしく、、、
メンタルがボロボロなためか殿下は随分と落ち込んでいた様子で、、、よくよく見るとやつれて今にも倒れそうな風貌だった。
「平民の血が流れているのは汚点なんだって、、、僕は存在しては行けないんだって、、、だから、、、」
「ですが陛下は殿下をとても大切にしていらっしゃいますよね?」
「父上も母上も僕を大切にしてくれているよ、、、でも流れる血も位もどうしようも出来ないから、、、」
「第一王子殿下はあなたを嫌っていらっしゃいますか?」
「嫌われてはいないと思うよ、だけど、、、」
といった感じでずっとうだうだしていますこの方。
何を言っても否定される、、、
うぅん、、、だんだん面倒になってきたな、、、
クッキー、、、めちゃめちゃ食べられたし、、、
「やっぱり僕は居なくても困らない存在なんだよ、、、」
と項垂れるレオンハルト。
よーしお帰り願おうこれ以上は泥沼だもの。
陛下への手紙を添えてアフターケアして貰えばいいと思う。うん。そうしましょう。
とりあえず帰る元気だけでも持ってもらって。
「はぁ、、、いつまでそうやっていらっしゃるつもりですか!」
「え?ナヴィリア嬢、、、?」
「いいですか!まず国というのはその平民と呼ばれる多くの国民によって成り立っているんですよ!?1番上の立場になる貴方がそれを忘れてどうするのです?そのような方々ばかりでは国が滅んでしまいます!!それに陛下も第二王妃もお互い愛し合っていたからこそ殿下がお生まれになったのです。政略結婚も多い中でお互いを思い合えるのは滅多にないことです!誇ればいいじゃないですか!『私は両親に愛されて育ったんだ』と!」
「、、、誇る、、、そっか、ありがとうナヴィリア嬢」
そう言ってレオンハルトはふわりと年相応の笑顔を見せてくれた。
あれ思ったよりアッサリ、、、元気になった?のかな?
、、、さてここまで約3時間ほど。
そして忘れてはいけない。この場所は厨房である事を。
夕食の仕込みがあるはずなのにも関わらずレオンハルトの身の上話によって厨房に入ることが出来なくなりずっと入口でオロオロしている料理長がナヴィリアの視界の端に映っていた。
あぁ、ただでさえ胃腸が弱くてプレッシャーですぐにトイレとお友達になると聞いていたのに。
申し訳ないわ、料理長、、、。
なんて、料理長に思いを馳せていたら予想以上に言葉が効いたのか殿下は物凄く吹っ切れた顔で爽やかにお礼を言って帰っていった。
そして数時間後には1部屋が埋まるくらいのクッキーが届けられた。
ラッキーだ!作ったけど食べられちゃったし折角ならこれを屋敷で働いてる人達にも配ろう、、、!
と考えていたら添えられていた手紙にはこう書いてあった。
『君の作るクッキーに勝るものは無いけれど私のオススメを全て送ります。しっかり食べて感想を貰えたら嬉しいな。』
、、、さーて、まだ沢山残ってる紅茶と併せてもどれくらい減らせるかしら。
まさに嫌がらせの量だなぁ~この世界の人って部屋1つ埋めなきゃ気が済まないのかなぁ~なんて考えながら隣で地団駄を踏み「姉様に!!悪い!!虫が!どうしてですの!!私のいない所で何があったんですか!!」と叫んでいる妹をどこか他人事のように眺めていた。
暫くしてから ロゼ、そろそろ止めないと床が抜けるわよと声を掛け、今日はもう考える事をやめよう、と何も見なかった事にして部屋の扉を閉めた。
そして数日後
あの日以降訪れていなかったレオンハルトが以前のようにニコニコと笑顔を絶やさず私の目の前で紅茶を飲んでいる。
暫く来れなかったことを詫びた後「宰相としての仕事になりそうな事への学びは全てアイザックに任せて、僕は僕が出来ることを最大限に伸ばして臣下として兄上を支えていくと意思表示をしてきたんだ」といった報告をしに来たそうで。
今後彼は成人し次第公爵に臣籍降下し、魔法剣士の騎士団長として国を支えていくとの事。
継承権については第一王子が何かあった際の保険としてまだ保有だけはしなければいけないが、本人に継ぐ意思がないことから表面上では第二王子派は持ち上げるのを諦め、第一王子派も敵視を辞めたそう。
ついでだから、と言って第一王子派に居たちょっと根腐れしている所を整えてきたから遅くなったんだよとも言われた。
あんなに根が深そうだったのに、そんなあっさり、、、?
と、不思議に思うもののとりあえず労いの言葉をかける。
「えぇっと、、、それは、良かったですね、、、?殿下の憂いが晴れたのなら喜ばしい限りです。」
「うん、ナヴィリア嬢のおかげだよ。ありがとう。」
相変わらずの笑顔でお礼を伝えるレオンハルト。
いや、以前より自然体に本当に嬉しくて仕方がないって顔してる気がする、、、
「いえ、私は何もしていないので、、、」
「そんなことは無いよ!君がいてくれたからこそ今の僕が居るんだから、、、!」
「はぁ、、、そうですか、、、」
「そうだよ。だからこれからもここに通うし君も学園の卒業まではここに住むんだから。」
「そうですか、、、ん?殿下、私がここに卒業まで住む事になるって今言いました?」
「うん、言ったよ」
「、、、予定では今週いっぱいで領地に帰るはずなのですが。」
「うん、諦めてね?」
そう言ってレオンハルトはニッコリと満面の笑みを浮かべた後まだまだ忙しいから今日はここでお暇するね、と帰っていった。
「、、、なんで?」
ただ1人レオンハルトを見送ったその場所でナヴィリアは呆然と立ち尽くすのであった。
レオンハルトは食事に毒を盛られ、目の前で毒味役が亡くなってしまったことに大きなショックを受けてしまい、その結果全ての食事を身体が拒絶するようになってしまったそうで。
香りを嗅ぐだけで吐き気が起こり気絶しそうな程に目眩を起こす。
食事の摂取ができていない為応急処置として回復魔法で何とか繋いでいたが、あくまで回復魔法。
栄養までは補填が出来ない。
日に日にやつれていくレオンハルトを見てもどうすればいいのか全く解決法が浮かばず。
城では皆が頭を抱えている、、、そんな日々が続いていた。
だが、レオンハルトはアスタロン家に来て直ぐに香ったこのクッキーの匂いに対して全く拒絶反応が出なかった。
むしろ食べたくて仕方ないくらいに食欲が湧いてきた。
食欲が出たことにレオンハルトの侍従達は泣いて喜び、どうかこの匂いの元を食べさせくれないかと家令に頼み込み、許可を貰って匂いの元を辿ればそこにはナヴィリアが1人で大量のクッキーを作っていた。
3、4台ある大きなオーブンを行き来しながら一生懸命クッキーの焼き加減を見ている彼女はレオンハルトが来ていることに全く気づかなかった。
レオンハルトはそっと後ろまで行ってからナヴィリアに話しかける。
「やぁ、ナヴィリア嬢」
「っ!? で、殿下、、、?なぜこちらに?」
「いい匂いにつられて、ね。これ食べても?」
「え?あ、はいそちらは充分に冷ましておりますので、、、」
そう言った瞬間レオンハルトは天板に手を伸ばしそのまま食べ始めた。
そしてあの無言の号泣に戻る訳だ。
「あぁ、食べれる、、、美味しい、、、美味しいよナヴィリア嬢、、、!」
「え、、、え?あ、お、お褒めに預かり光栄です。」
そしてレオンハルトは目の前にある、第1陣として作り冷ましていたクッキーを止められるまで頬張った。
あれから一時間程経ってやっと落ち着いたレオンハルトはぽつり、ぽつりと自分のことについて話し始めた。
レオンハルトは最近命を狙われる事が増えた。
これは第一王子とどちらが立太子するかで揉めているからか、いっその事根本を消してしまえばいい、と考えた第一王子派の貴族の行動。
で、起こったのが先日の毒味役の方が亡くなってしまった事件。
そしてそれを何処からか聞きつけた第一王子派の貴族達は「貴方が産まれていなければあの毒味役は死なずに済んだのでしょうねぇ、、、これだから平民の血が流れていると厄介事しか運んでこない」等とこれみよがしに罵りを始めたとの事。
それで余計にメンタルをボロボロにされていて体調を崩していたため今日は遅れてきたらしく、、、
メンタルがボロボロなためか殿下は随分と落ち込んでいた様子で、、、よくよく見るとやつれて今にも倒れそうな風貌だった。
「平民の血が流れているのは汚点なんだって、、、僕は存在しては行けないんだって、、、だから、、、」
「ですが陛下は殿下をとても大切にしていらっしゃいますよね?」
「父上も母上も僕を大切にしてくれているよ、、、でも流れる血も位もどうしようも出来ないから、、、」
「第一王子殿下はあなたを嫌っていらっしゃいますか?」
「嫌われてはいないと思うよ、だけど、、、」
といった感じでずっとうだうだしていますこの方。
何を言っても否定される、、、
うぅん、、、だんだん面倒になってきたな、、、
クッキー、、、めちゃめちゃ食べられたし、、、
「やっぱり僕は居なくても困らない存在なんだよ、、、」
と項垂れるレオンハルト。
よーしお帰り願おうこれ以上は泥沼だもの。
陛下への手紙を添えてアフターケアして貰えばいいと思う。うん。そうしましょう。
とりあえず帰る元気だけでも持ってもらって。
「はぁ、、、いつまでそうやっていらっしゃるつもりですか!」
「え?ナヴィリア嬢、、、?」
「いいですか!まず国というのはその平民と呼ばれる多くの国民によって成り立っているんですよ!?1番上の立場になる貴方がそれを忘れてどうするのです?そのような方々ばかりでは国が滅んでしまいます!!それに陛下も第二王妃もお互い愛し合っていたからこそ殿下がお生まれになったのです。政略結婚も多い中でお互いを思い合えるのは滅多にないことです!誇ればいいじゃないですか!『私は両親に愛されて育ったんだ』と!」
「、、、誇る、、、そっか、ありがとうナヴィリア嬢」
そう言ってレオンハルトはふわりと年相応の笑顔を見せてくれた。
あれ思ったよりアッサリ、、、元気になった?のかな?
、、、さてここまで約3時間ほど。
そして忘れてはいけない。この場所は厨房である事を。
夕食の仕込みがあるはずなのにも関わらずレオンハルトの身の上話によって厨房に入ることが出来なくなりずっと入口でオロオロしている料理長がナヴィリアの視界の端に映っていた。
あぁ、ただでさえ胃腸が弱くてプレッシャーですぐにトイレとお友達になると聞いていたのに。
申し訳ないわ、料理長、、、。
なんて、料理長に思いを馳せていたら予想以上に言葉が効いたのか殿下は物凄く吹っ切れた顔で爽やかにお礼を言って帰っていった。
そして数時間後には1部屋が埋まるくらいのクッキーが届けられた。
ラッキーだ!作ったけど食べられちゃったし折角ならこれを屋敷で働いてる人達にも配ろう、、、!
と考えていたら添えられていた手紙にはこう書いてあった。
『君の作るクッキーに勝るものは無いけれど私のオススメを全て送ります。しっかり食べて感想を貰えたら嬉しいな。』
、、、さーて、まだ沢山残ってる紅茶と併せてもどれくらい減らせるかしら。
まさに嫌がらせの量だなぁ~この世界の人って部屋1つ埋めなきゃ気が済まないのかなぁ~なんて考えながら隣で地団駄を踏み「姉様に!!悪い!!虫が!どうしてですの!!私のいない所で何があったんですか!!」と叫んでいる妹をどこか他人事のように眺めていた。
暫くしてから ロゼ、そろそろ止めないと床が抜けるわよと声を掛け、今日はもう考える事をやめよう、と何も見なかった事にして部屋の扉を閉めた。
そして数日後
あの日以降訪れていなかったレオンハルトが以前のようにニコニコと笑顔を絶やさず私の目の前で紅茶を飲んでいる。
暫く来れなかったことを詫びた後「宰相としての仕事になりそうな事への学びは全てアイザックに任せて、僕は僕が出来ることを最大限に伸ばして臣下として兄上を支えていくと意思表示をしてきたんだ」といった報告をしに来たそうで。
今後彼は成人し次第公爵に臣籍降下し、魔法剣士の騎士団長として国を支えていくとの事。
継承権については第一王子が何かあった際の保険としてまだ保有だけはしなければいけないが、本人に継ぐ意思がないことから表面上では第二王子派は持ち上げるのを諦め、第一王子派も敵視を辞めたそう。
ついでだから、と言って第一王子派に居たちょっと根腐れしている所を整えてきたから遅くなったんだよとも言われた。
あんなに根が深そうだったのに、そんなあっさり、、、?
と、不思議に思うもののとりあえず労いの言葉をかける。
「えぇっと、、、それは、良かったですね、、、?殿下の憂いが晴れたのなら喜ばしい限りです。」
「うん、ナヴィリア嬢のおかげだよ。ありがとう。」
相変わらずの笑顔でお礼を伝えるレオンハルト。
いや、以前より自然体に本当に嬉しくて仕方がないって顔してる気がする、、、
「いえ、私は何もしていないので、、、」
「そんなことは無いよ!君がいてくれたからこそ今の僕が居るんだから、、、!」
「はぁ、、、そうですか、、、」
「そうだよ。だからこれからもここに通うし君も学園の卒業まではここに住むんだから。」
「そうですか、、、ん?殿下、私がここに卒業まで住む事になるって今言いました?」
「うん、言ったよ」
「、、、予定では今週いっぱいで領地に帰るはずなのですが。」
「うん、諦めてね?」
そう言ってレオンハルトはニッコリと満面の笑みを浮かべた後まだまだ忙しいから今日はここでお暇するね、と帰っていった。
「、、、なんで?」
ただ1人レオンハルトを見送ったその場所でナヴィリアは呆然と立ち尽くすのであった。
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