11 / 87
あけまして…
しおりを挟む
…泉…疲れさせちゃったな…
ぐったりと隣で横たわる泉の、静かに上下する胸を見る。
夢中で泉のおっぱいを弄り、キスマークをつけてしまったせいで綺麗な肌は無数のキスマークだらけだ。
泉が風邪をひかないように毛布で包み、抱きしめる。
結局早朝まで泉と抱き合って、気を失うように泉が寝たのはついさっきだった。
…本当に…自分の欲望を泉に注ぎ続けてるよな…。
泉と出会って、彼女を抱くようになってからずっと…泉に性欲をぶつけてきた。
泉はずっとそれを受け入れ続けてくれて、こんな自分を抱きしめてくれた。
自分の腕と、胸元に付けられたキスマークにそっと触れる。
泉が付けたキスマーク。
…コレ一生消えなければ良いのに…
自分の身体に残る無数の傷痕の中に、泉の付けたキスマークが紅く彩る。
ずっと泉と一緒に居たい…
「透…寝れないの?」
泉が目を覚ましたのか腕を伸ばして抱きしめられる。
泉の暖かい胸に顔を埋めると後頭部を撫でられた。
「透…今日はギリギリまで寝ちゃおう…」
泉の声を聞きながら目を閉じる。
泉の優しい匂いと、抱かれる安心感…
あっという間に意識は溶けて、暖かな眠りについた。
★
(今年も…あ、いやこれから先も死ぬまで一生泉のそばにいられますように…それから泉が健康で元気に過ごせますように…)
心の底から目一杯神さまへ願う。
そうしながら隣で手を合わせている泉を横目で盗み見た。
…やっぱり泉は綺麗だ…
いつもは可愛い泉だったが今日は特別に可愛くて、神々しい。
「?透?」
泉が顔を上げて、こっちを見たので目があってしまった。
…泉に見惚れてたことに気づかれちゃったかな…
泉と手を繋いで、参拝客の集団から少し離れる。
「透、お守り買ってきても良い?」
泉はそういうなり授与所にできた人だかりの中に入っていく。
…人混みは…正直苦手だ…
人の少ない少し離れた場所で泉を待つ。
昔から人が多いのは苦手だった。
ただ、見知った顔がそばにいれば少しはマシだったのでなんとか誤魔化せていたのだが…。
すぐそばの、大きな木の根元にしゃがみ込んで寄りかかる。
…少し疲れた…
目を閉じて、ゆっくり息を吸う。
何度か繰り返すと少し楽になった。
ふと足元に何かが当たっているのに気づき、目を開ける。
ニャーン…
大きな白猫だった。
この辺の飼い猫なのか、野良猫なのかはわからなかったが、体格のいい立派な白猫が気づいたら脚に身体を擦り付けていた。
…人懐こいのか、触らせてくれた。
「かわいいね。立派な白猫さんだね…」
猫は好きだったのでそんな事を言いながら猫を撫でる。
「透、大丈夫!?気分悪いのっ?」
背後から泉の声が聞こえて振り向く。
「んっ?大丈夫だよ」
泉からは猫が見えなかったようだ。
「あ、猫ちゃん…なんだよかった。透…気分悪くなっちゃったのかと思って…」
泉が心配してくれている。
…助かった。猫のおかげで気分悪くなったの誤魔化せた…
「ありがとね…」
猫にお礼を言う。
泉も猫に触りたかったようだが、猫はいつでも気分屋さんだ。そのまま歩き去っていった。
「猫ちゃん…」
泉と二人で猫を見送る。
「透、これ今年のはお揃いにしたんだ」
泉が嬉しそうにお守りをくれた。
「ありがとう、これで今年は二人とも安泰だね」
早速普段持ち歩いている鞄につける。
「私も透がくれた鞄につけようっ」
二人揃ってお守りを鞄につけて、笑い合う。
…すっかり気分は良くなっていた。
良かった、猫と泉のおかげだ。
「んっ?真実から連絡きてる…」
泉がそう言いながら隣で電話をかけ始める。
「あ、うん…そう、去年と同じ所だよ。えっ?そうなんだ…じゃあ待ってるね?」
境内を眺めながら泉が話し終えるのを待つ。
…沢山の人に、屋台…。
賑やかで、活気があるのは嫌いではない。
「真実達ももうすぐここに来るって」
泉は携帯電話を切るとそう言いながら腕に抱きついてくる。
「そうなんだ。浅川さんも一緒なの?」
「うん、そうみたい」
泉と一緒に屋台を眺める。
「透見てっチョコバナナがペンギンになってる!!」
「…チョコバナナがペンギンって…」
何が起きているのかわからない。
「最近のって変わったねえ…」
泉にペンギンのチョコバナナを買ってあげると楽しそうに写真を撮り始めた。
昔はせいぜいチョコにカラースプレーがまぶされてカラフルになっている程度だった。
でも泉の持つチョコバナナは青色のチョコレートがかけられて、おまけに目玉や嘴なども付けられた可愛いものになっていた。
「可愛いけど、なんかどこから食べたら良いのか分からなくって食べづらい…」
そう言いながら困っている泉はやっぱり可愛い。
チョコバナナの先端に齧りついた泉…なんでか無性に…エロい。
泉がチョコバナナを食べているのを見つめながら、密かに興奮していると突然背中を叩かれる。
「正月早々何やってるんだよ!」
この声は真実だ。
振り返ると泉に似たイケメンな男がそばに立っていた。
「水野さん、透クンも今年もよろしくねっ★」
真実のすぐそばには浅川さんもいる。
「真実…浅川さんもよろしくお願いします」
平常心を装って挨拶を済ませる。
「水野さん何食べてるのって…チョコバナナ…。透クン年明け早々元気ね…」
「な、何言ってるの二人ともっ!いいからとりあえず参拝済ませてきたら?オレ達ここで待ってるから…」
二人が泉に余計な事を言う前に追い払う。
「…?」
泉は不思議そうな顔でチョコバナナを食べている…。
…。
ぐったりと隣で横たわる泉の、静かに上下する胸を見る。
夢中で泉のおっぱいを弄り、キスマークをつけてしまったせいで綺麗な肌は無数のキスマークだらけだ。
泉が風邪をひかないように毛布で包み、抱きしめる。
結局早朝まで泉と抱き合って、気を失うように泉が寝たのはついさっきだった。
…本当に…自分の欲望を泉に注ぎ続けてるよな…。
泉と出会って、彼女を抱くようになってからずっと…泉に性欲をぶつけてきた。
泉はずっとそれを受け入れ続けてくれて、こんな自分を抱きしめてくれた。
自分の腕と、胸元に付けられたキスマークにそっと触れる。
泉が付けたキスマーク。
…コレ一生消えなければ良いのに…
自分の身体に残る無数の傷痕の中に、泉の付けたキスマークが紅く彩る。
ずっと泉と一緒に居たい…
「透…寝れないの?」
泉が目を覚ましたのか腕を伸ばして抱きしめられる。
泉の暖かい胸に顔を埋めると後頭部を撫でられた。
「透…今日はギリギリまで寝ちゃおう…」
泉の声を聞きながら目を閉じる。
泉の優しい匂いと、抱かれる安心感…
あっという間に意識は溶けて、暖かな眠りについた。
★
(今年も…あ、いやこれから先も死ぬまで一生泉のそばにいられますように…それから泉が健康で元気に過ごせますように…)
心の底から目一杯神さまへ願う。
そうしながら隣で手を合わせている泉を横目で盗み見た。
…やっぱり泉は綺麗だ…
いつもは可愛い泉だったが今日は特別に可愛くて、神々しい。
「?透?」
泉が顔を上げて、こっちを見たので目があってしまった。
…泉に見惚れてたことに気づかれちゃったかな…
泉と手を繋いで、参拝客の集団から少し離れる。
「透、お守り買ってきても良い?」
泉はそういうなり授与所にできた人だかりの中に入っていく。
…人混みは…正直苦手だ…
人の少ない少し離れた場所で泉を待つ。
昔から人が多いのは苦手だった。
ただ、見知った顔がそばにいれば少しはマシだったのでなんとか誤魔化せていたのだが…。
すぐそばの、大きな木の根元にしゃがみ込んで寄りかかる。
…少し疲れた…
目を閉じて、ゆっくり息を吸う。
何度か繰り返すと少し楽になった。
ふと足元に何かが当たっているのに気づき、目を開ける。
ニャーン…
大きな白猫だった。
この辺の飼い猫なのか、野良猫なのかはわからなかったが、体格のいい立派な白猫が気づいたら脚に身体を擦り付けていた。
…人懐こいのか、触らせてくれた。
「かわいいね。立派な白猫さんだね…」
猫は好きだったのでそんな事を言いながら猫を撫でる。
「透、大丈夫!?気分悪いのっ?」
背後から泉の声が聞こえて振り向く。
「んっ?大丈夫だよ」
泉からは猫が見えなかったようだ。
「あ、猫ちゃん…なんだよかった。透…気分悪くなっちゃったのかと思って…」
泉が心配してくれている。
…助かった。猫のおかげで気分悪くなったの誤魔化せた…
「ありがとね…」
猫にお礼を言う。
泉も猫に触りたかったようだが、猫はいつでも気分屋さんだ。そのまま歩き去っていった。
「猫ちゃん…」
泉と二人で猫を見送る。
「透、これ今年のはお揃いにしたんだ」
泉が嬉しそうにお守りをくれた。
「ありがとう、これで今年は二人とも安泰だね」
早速普段持ち歩いている鞄につける。
「私も透がくれた鞄につけようっ」
二人揃ってお守りを鞄につけて、笑い合う。
…すっかり気分は良くなっていた。
良かった、猫と泉のおかげだ。
「んっ?真実から連絡きてる…」
泉がそう言いながら隣で電話をかけ始める。
「あ、うん…そう、去年と同じ所だよ。えっ?そうなんだ…じゃあ待ってるね?」
境内を眺めながら泉が話し終えるのを待つ。
…沢山の人に、屋台…。
賑やかで、活気があるのは嫌いではない。
「真実達ももうすぐここに来るって」
泉は携帯電話を切るとそう言いながら腕に抱きついてくる。
「そうなんだ。浅川さんも一緒なの?」
「うん、そうみたい」
泉と一緒に屋台を眺める。
「透見てっチョコバナナがペンギンになってる!!」
「…チョコバナナがペンギンって…」
何が起きているのかわからない。
「最近のって変わったねえ…」
泉にペンギンのチョコバナナを買ってあげると楽しそうに写真を撮り始めた。
昔はせいぜいチョコにカラースプレーがまぶされてカラフルになっている程度だった。
でも泉の持つチョコバナナは青色のチョコレートがかけられて、おまけに目玉や嘴なども付けられた可愛いものになっていた。
「可愛いけど、なんかどこから食べたら良いのか分からなくって食べづらい…」
そう言いながら困っている泉はやっぱり可愛い。
チョコバナナの先端に齧りついた泉…なんでか無性に…エロい。
泉がチョコバナナを食べているのを見つめながら、密かに興奮していると突然背中を叩かれる。
「正月早々何やってるんだよ!」
この声は真実だ。
振り返ると泉に似たイケメンな男がそばに立っていた。
「水野さん、透クンも今年もよろしくねっ★」
真実のすぐそばには浅川さんもいる。
「真実…浅川さんもよろしくお願いします」
平常心を装って挨拶を済ませる。
「水野さん何食べてるのって…チョコバナナ…。透クン年明け早々元気ね…」
「な、何言ってるの二人ともっ!いいからとりあえず参拝済ませてきたら?オレ達ここで待ってるから…」
二人が泉に余計な事を言う前に追い払う。
「…?」
泉は不思議そうな顔でチョコバナナを食べている…。
…。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
18
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる