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年末直前っ★
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幾ら卒業したら一緒に暮らすとはいえ泉はまだ高校生。
おまけに未成年だ。
クリスマスを水野家で過ごしたが流石に年明けまで家族水入らずの邪魔をするわけにもいかずに家に帰る。
泉は年越しを一緒に過ごしたがったが流石にそれは…。
泉の両親から泉を奪ってしまうのは躊躇われた。
渋い顔をした泉に年が明けたら一緒に初参りに行こうと約束をして水野家を出た。
自分の家に向かって歩いていたら向こうから歩いてくるのは真実だった。
「…よう。もう帰っちゃうのか?」
「うん。流石に年末までお世話になるわけには…。」
「そんなの気にしないでいいのに…。」
真実はそう言いながら透について来る。
「…?真実ウチに来る?」
「…しばらく…いいか?」
なぜか遠慮がちな真実。
「いいよ。おいで。どうせ俺だけだし。」
ついでにスーパーで買い物を済ませる。
「年末だし…年越し蕎麦食べようかな…。」
真実は透の買い物するのを眺めていたが唐突に真実も買い物を始めた。
「透…俺も一緒に年越ししてやるよっ!」
「…!!」
止める間もなく買い物籠を一杯にした真実が笑う。
…久しぶりに真実の笑顔を見た気がした。
★
歯ブラシやらも買い込んだ真実は満足そうに家に着くなり片付けを手伝ってくれる。
「それでさ…悪いんだけど…。一晩ここに浅川連れて来てもいいか?」
「…!!」
「あ、って言ってもホテル代わりにしたいとかじゃなくって…。一晩でいいから楽しく過ごさせてやりたいんだ。今…アイツの親入院してて…よく無いらしいんだよ。」
真実が声を落とす。
「…この前アイツの親が危篤だって学校に連絡あって…その時たまたま浅川の側にいたから…聞いちまったんだ。」
真実…もしかしてそれでクリスマスの日元気がなかったんだろうか…。
「…。」
「アイツそれからずっと気が張ってるみたいで…せめて年越しの瞬間ぐらいは忘れさせてやりたいんだけどって…透!?」
真実が驚いたような顔で見てくる。
「…分かった。いいけど…その代わり泉も呼ぼうねっ。浅川さん泉がいた方が喜ぶでしょっ…。」
視界が揺らぐ。
真実の話に涙が出て来そうになってしまう。
慌てたような真実を困らさないように楽しいことを考えて涙を止める。
…楽しい事…。
…楽しい事…。
泉と一緒に寝た時は幸せだったな…。
泉の寝顔に…。
泉の首筋…。
泉の口に…。
泉のおっぱい…!!
なんだかエッチな想像をしてしまったが涙がおさまった。
真実は浅川さんに、透は泉に電話を掛ける。
泉は喜んで泊まりに来てくれることになったし、浅川さんもいい返事をくれたようだ。
真実は安心したように笑った。
★
12月30日…この日は透の義両親の命日だった。
墓参りに行くと言うと真実もついて来てくれた。
…やっぱりこの日が来るとどうしても思い出してしまう。
…あの日…なぜ透だけ生き残ってしまったのだろう…。
あの人たちでなく、なぜ自分が死ななかったのだろう…。
あれから1年経ったが、疑問は解決されなかった。
墓の前でそんな事を呟く。
「…生き残ったのは運命だよ。生き続けるのはその遺志を持っているからだ…。」
真実がそう言いながら墓に手を合わせる。
「透を遺してくれてありがとうございます。」
真実はそう言うと墓から離れた。
「…。」
透も墓に手を合わせる。
…何も…言えなかった…。
★
「…真実は墓参りに付き合ってくれるために家に来てくれたの?」
なんとなくそう思って聞く。
「…まあ…何となくお前を一人にしたくなかったしな。泉は呑気に部屋の片付けしてたぜ?多分お前と暮らす準備してるんだろ。」
「…泉ってば…気が早いな…。」
なんか微笑ましい…。
家に帰って真実とまったり過ごす。
「真実、今日鍋にするけど食べれないものとかないの?」
夕飯の準備をしながら真実に聞く。
「なんでも食べれるから。透…洗濯畳んだぞ?。」
「ありがとうっ。真実先お風呂入ったら?」
「…そうするかな。」
真実が立ち上がる。
玄関からチャイムの音がした。
「俺出るぞ?」
真実が玄関に歩いて行く。
「…マズイっ!」
真実が走ってくる。
「…?どうしたの?」
「泉が来たっ!!」
…?
…。
「…どうして真実が透と一緒に住んでるのっ!私が透と住む前にっ!」
「…住んで無いよっ泊まってるだけだって。」
真実は笑ってやり過ごそうとしている。
…もうなんだかんだ言っても仲が良いんだから…。
そっと席を立ち鍋を作る。
今日のお鍋は魚が入っているし泉も嫌いじゃ無いはずだ。
「真実ったら…ずるいっ…。」
そう言い始めた泉の前にお鍋を置く。
「泉…お魚好きでしょ?」
泉のお皿を用意して魚を多めに盛り付ける。
「…美味しそうっ…。」
真実の器にははんぺんと湯豆腐に椎茸…。
「…真実も…はい。」
ポン酢と一緒に渡す。
泉のすぐ側に座ると泉は少し嬉しそうにした。
「食べようか?」
みんなで鍋を食べる。
…やっぱりみんなで食べるのが良い。
「旨いな。」
真実は美味しそうに豆腐を食べる。
「お魚…美味しいっ!」
泉は魚を…。
そんな二人の顔を見ながら食べるご飯が一番おいしいと思った。
おまけに未成年だ。
クリスマスを水野家で過ごしたが流石に年明けまで家族水入らずの邪魔をするわけにもいかずに家に帰る。
泉は年越しを一緒に過ごしたがったが流石にそれは…。
泉の両親から泉を奪ってしまうのは躊躇われた。
渋い顔をした泉に年が明けたら一緒に初参りに行こうと約束をして水野家を出た。
自分の家に向かって歩いていたら向こうから歩いてくるのは真実だった。
「…よう。もう帰っちゃうのか?」
「うん。流石に年末までお世話になるわけには…。」
「そんなの気にしないでいいのに…。」
真実はそう言いながら透について来る。
「…?真実ウチに来る?」
「…しばらく…いいか?」
なぜか遠慮がちな真実。
「いいよ。おいで。どうせ俺だけだし。」
ついでにスーパーで買い物を済ませる。
「年末だし…年越し蕎麦食べようかな…。」
真実は透の買い物するのを眺めていたが唐突に真実も買い物を始めた。
「透…俺も一緒に年越ししてやるよっ!」
「…!!」
止める間もなく買い物籠を一杯にした真実が笑う。
…久しぶりに真実の笑顔を見た気がした。
★
歯ブラシやらも買い込んだ真実は満足そうに家に着くなり片付けを手伝ってくれる。
「それでさ…悪いんだけど…。一晩ここに浅川連れて来てもいいか?」
「…!!」
「あ、って言ってもホテル代わりにしたいとかじゃなくって…。一晩でいいから楽しく過ごさせてやりたいんだ。今…アイツの親入院してて…よく無いらしいんだよ。」
真実が声を落とす。
「…この前アイツの親が危篤だって学校に連絡あって…その時たまたま浅川の側にいたから…聞いちまったんだ。」
真実…もしかしてそれでクリスマスの日元気がなかったんだろうか…。
「…。」
「アイツそれからずっと気が張ってるみたいで…せめて年越しの瞬間ぐらいは忘れさせてやりたいんだけどって…透!?」
真実が驚いたような顔で見てくる。
「…分かった。いいけど…その代わり泉も呼ぼうねっ。浅川さん泉がいた方が喜ぶでしょっ…。」
視界が揺らぐ。
真実の話に涙が出て来そうになってしまう。
慌てたような真実を困らさないように楽しいことを考えて涙を止める。
…楽しい事…。
…楽しい事…。
泉と一緒に寝た時は幸せだったな…。
泉の寝顔に…。
泉の首筋…。
泉の口に…。
泉のおっぱい…!!
なんだかエッチな想像をしてしまったが涙がおさまった。
真実は浅川さんに、透は泉に電話を掛ける。
泉は喜んで泊まりに来てくれることになったし、浅川さんもいい返事をくれたようだ。
真実は安心したように笑った。
★
12月30日…この日は透の義両親の命日だった。
墓参りに行くと言うと真実もついて来てくれた。
…やっぱりこの日が来るとどうしても思い出してしまう。
…あの日…なぜ透だけ生き残ってしまったのだろう…。
あの人たちでなく、なぜ自分が死ななかったのだろう…。
あれから1年経ったが、疑問は解決されなかった。
墓の前でそんな事を呟く。
「…生き残ったのは運命だよ。生き続けるのはその遺志を持っているからだ…。」
真実がそう言いながら墓に手を合わせる。
「透を遺してくれてありがとうございます。」
真実はそう言うと墓から離れた。
「…。」
透も墓に手を合わせる。
…何も…言えなかった…。
★
「…真実は墓参りに付き合ってくれるために家に来てくれたの?」
なんとなくそう思って聞く。
「…まあ…何となくお前を一人にしたくなかったしな。泉は呑気に部屋の片付けしてたぜ?多分お前と暮らす準備してるんだろ。」
「…泉ってば…気が早いな…。」
なんか微笑ましい…。
家に帰って真実とまったり過ごす。
「真実、今日鍋にするけど食べれないものとかないの?」
夕飯の準備をしながら真実に聞く。
「なんでも食べれるから。透…洗濯畳んだぞ?。」
「ありがとうっ。真実先お風呂入ったら?」
「…そうするかな。」
真実が立ち上がる。
玄関からチャイムの音がした。
「俺出るぞ?」
真実が玄関に歩いて行く。
「…マズイっ!」
真実が走ってくる。
「…?どうしたの?」
「泉が来たっ!!」
…?
…。
「…どうして真実が透と一緒に住んでるのっ!私が透と住む前にっ!」
「…住んで無いよっ泊まってるだけだって。」
真実は笑ってやり過ごそうとしている。
…もうなんだかんだ言っても仲が良いんだから…。
そっと席を立ち鍋を作る。
今日のお鍋は魚が入っているし泉も嫌いじゃ無いはずだ。
「真実ったら…ずるいっ…。」
そう言い始めた泉の前にお鍋を置く。
「泉…お魚好きでしょ?」
泉のお皿を用意して魚を多めに盛り付ける。
「…美味しそうっ…。」
真実の器にははんぺんと湯豆腐に椎茸…。
「…真実も…はい。」
ポン酢と一緒に渡す。
泉のすぐ側に座ると泉は少し嬉しそうにした。
「食べようか?」
みんなで鍋を食べる。
…やっぱりみんなで食べるのが良い。
「旨いな。」
真実は美味しそうに豆腐を食べる。
「お魚…美味しいっ!」
泉は魚を…。
そんな二人の顔を見ながら食べるご飯が一番おいしいと思った。
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