またたび〜お出かけ日和

バイクで鹿児島っ★

いざ出発！〜まだまだ体力は余裕です

　終了前日は、昼勤務だった。

　18時に仕事を上がり、事務所の先輩兼年上の友人に声を掛ける。

　「じゃあ次は6日後に…。お先に失礼します。」

　「うん、気をつけて行っておいで。」

　挨拶をして家に帰る。

　


　家に帰り少しでも早く寝ようと用事を済ませる。

　
　私は深夜に高速道路を走るのが好きだ。

　単に走行車が少ないのもあったし、今回は遠出。
　
　しかも何キロ走れるのかわからない。

　自分との戦いみたいなものだった。

　そそくさと夕飯を取りベッドに入る。

　多分寝たのは２１時過ぎだったのではないかと思う。

　


　ちょうど目覚めたのは午前1時半。

　いい時間だ。

　ベッドから起き出して荷物をバイクに乗せてしっかりと固定する。

　取り外し式のバイクナビを取り付けてヘルメットを被る。

　きっちりジャケットのファスナーを閉めてバイクに乗り込む。

　バイクはちょうど午前2時を示したところだった。

　…。

　よし！

　行こう！


　
　★


　家の近くのインターチェンジから関越にのる。

　関越から圏央道、東名高速に合流する。

　ここまでは何てことはない、いつもの遊びコースだ。

　何度も掛川までは行ったことがあったし、神戸、淡路島などへも行っていたため大体どのレベルまで体力が削られるかは想像ができた。

　しかもまあ淡路島に行った時はCB400だったのでその時よりはバイクの安定感が違うだろうし…。

　などと楽観的に考えていた。

　とにかく南へ！

　疲れを軽減させるためにこまめに休憩を挟む…しかし休んでばかりもいられない。

　今回は距離が長い。

　目的通りに着いたとしても片道1400キロ、往復で2800キロほどになる。

　行きは真っ直ぐ鹿児島まで行き、帰り道は宮崎県や阿蘇山に行ってみたかったのでもっと走らなくてはならないはずだ。

　埼玉から神奈川、静岡を走る。

　少し疲れたので浜松ＳＡで少し長めの休憩を取った。

　愛知県に入る頃にはバイクへの給油かトイレ以外にはサービスエリアに入ることはしなくなっていた。

　東名に別れを告げて伊勢湾岸自動車道へと合流する。

　伊勢湾岸自動車道は好きだ。

　広々とした見通しの良い道路が続く。

　それから海上を渡る橋の辺りは片道四車線、最高速度も上がって非常に走っていて気持ちがいい。

　長島スパーランドを視界に収めて走り続ける。

　三重県を通過して京都、大阪を通過。

　名神高速をひたすら走る。

　兵庫県に入り、山陽道をさらに走る。

　バイクは絶好調。

　風をずっと身体に受け続けているので疲労はしていたが楽しかった。

　バイクに力を貸してもらいながら自分で行きたい場所に行く。

　バイクは道路を滑るように走り抜け、翼でもあれば空を飛べるかもしれない…そんな高揚感に包まれていた。