上 下
44 / 48

番外編 再びの夜は仕切りなおしなんだとか・・・④*

しおりを挟む
性的表現があります。苦手な方は番号の横に”*”が無いお話まで御移動願います。








ベッドにゆっくりと降ろされ、手触りの良いシーツに裕の身体が沈む前に唇を奪われた。

ほんの最初こそ合わせるだけの軽いものだったが、すぐに息をする事さえ許されないような、激しく口内の奥まで征服される。

どうしていいかわからず、裕の舌は自分のエリアの中で逃げ惑う。

「舌を出して。」

やっと開放され、浅い息継ぎを2,3度すれば甘い声が指示をくれた。

ぼんやりする頭で拒否など浮かばず、言われた通りに少しだけ伸ばしてみれば、チロっと昊人のそれと触れ合った。

「クス・・・そんなんじゃ足りないよ。もっとがんばって俺の方に出して。」

薄く目を開ければ嬉しそうな笑顔が見えた。

昊人さんが、がんばれと言っている・・・。

だから、さらにがんばって伸ばすことができた。

でも、早々に待ちきれないとばかりにそれを吸われ、昊人の口内に導かれた。


どれくらいそうしていたかわからないが、気が付けば自分以外の熱が唇から消えていた。

ぎゅっと閉じていた目をそろりと開ける。

視覚よりお腹あたりに動くものを感じて、急に現実にひきもどされ、焦りを感じた。


昊人が裕のバスローブの前にある結び目に手をかければ、少し力が加わった裕の手が重なる。

ここまで来ても羞恥心を捨てきれない裕にあきれる気持ちは浮かばない。

ただ、可愛さだけが増す。

力が入るその手を外しシーツに降ろせば、裕はまたぎゅっと目を閉じた。

その初心な反応にやさしくしてやりたいと思う反面、いちいちそんな所を見せられたらこっちがもたない、と思う昊人。

バスローブの前を開けば、昊人が選んだ白い色が目に入る。

白の上から確認するみたいに手を胸、腹、腿へと這わせる。

「・・・っん!はっ!ん・・・っ」

言葉にならない声を漏らす裕は唇を強く噛む。

「噛むなよ・・・。」

「だって・・・声、変・・・だから。」

身体を密着させるように昊人が身体を倒した。

「俺だけしか聞いてない。・・・聞きたいんだ。」

裕の耳に小さな音量で甘く、どこまでも甘くささやく。

その言葉に後押しされるように唇や身体の力を少しだけ抜く事ができた。

昊人はそのまま耳朶に吸い付く。

柔らかいそれを舐めしゃぶりながら、わざと粘着質の音を立てる。

卑猥なその音は耳からダイレクトに侵入してきた。

「うっ・・・あっ!んんん・・・」

波がリズムを刻んで裕の中を巡る。

声が聞きたいと昊人に願われ、恥ずかしさより素直にその刺激を受け入れるように努力した。

首筋に熱が移ってくれば、また違う波が襲ってくる。

鎖骨あたりに痛みが走る。

か、噛まれた?!

そう思うとすぐにざらついた舌で舐めあげられた。

どこもかしこも言葉にすれば「感じる」になるのに、そのどれもがすべて違う感覚だった。

あんなに異性に触られてだけで嫌悪や吐き気しか出なかったのに、と裕は疑問が浮かぶ。

昊人に翻弄される裕にとって、その疑問も今はどうでもいい。

音を奏でるためだけに存在していたと思っていた昊人の長い少し骨ばった指は、裕の膨らみをもみしだいていた。

いつの間にかブラのフロント部分に飾りのように結ばれているリボンが解かれていた。

左右の膨らみを寄せていた唯一の仕掛けがなくなり、肩からするりと外されれば、それはただの布切れになった。

ときどき掠める頂に、身体が勝手にびくりと反応し、甘い吐息をもらさせた。

裕の心だけじゃなく身体も自分を受け入れてくれているようで、その反応に昊人は内心安堵した。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

占い否定派、転職して占い師になる。

舞浜あみ
恋愛
会社が倒産しまったOL智絵は、ひょんなことから占い師に転職することになる。科学的なことが好きで占いは否定派だったのに。

処理中です...