674 / 740
5:大森林観測村VSガムラン町
674:隠れ家にて、大口VS猪蟹屋
しおりを挟む
ヴュユウウゥゥウン――パパパパァァッ!
壁一面に映し出されていた、直上の様子が――
斜め上から大岩を見下ろす映像に、切り替わった。
ガッシャァァァァンッ♪
平らな大岩に穴が空き、突き出る大きな機械腕。
「〝全自動射撃LV1〟、起動。索敵半径は10mニ設定しまシた」
ウィィィィインッ♪
無骨な銃口の先が大口に向かって、ひとりでに動いた。
「ぐげっげっ!? くきゅるるるるるぁぁぁああぁっ♪」
喚く大口に、うろたえる様子はない。
やられても痛くないと、学んだのだな。
凶悪い顔の割に大口は、頭が良いぞぉ。
「ウカカカッ――石竜子鳥には悪ぃが、超面白ぇ勝負だぜ!」
さっき作った〝酔歩鳥〟を、かぱりと呷る。
「かぁー、旨ぇ!」
五百乃大角が言うから、生活魔法で冷やしたら――
確かに、また格別だった。
「結局さぁ、シガミーの手おぉー借りちゃったけどぉーさぁー……ごくごくん、ぷはぁ♪」
「はイ、よウやく女神像ヲ設置出来そうデす」
「いやいや彼奴、顔のわりにわぁ、阿呆じゃねぇぞ?」
中々に良い勝負になると、思うぜ。
「(迅雷、これ記録しとけ。レイダやビビビーやビステッカにも、見せてやりてぇ)」
「(はい。了解しました。リプレイを保存します)」
ふぉふぉん♪
『●REC/〝大顎の個体〟VS〝全自動射撃LV1〟』
何かの文字が出て――――カァン♪
景気の良い、鐘が鳴った!
§
石竜子鳥が無造作に――クゲゲゲゲッ♪
一歩踏み込めば――ウィィィィインッ、ガッシャン♪
フィィィィイィンッ、シュガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガ――――!!!
うるせぇ!
無骨な機械腕の先が、とんでもねぇ勢いで回ると――
レイダ材で塗られた、青い煌めきが――
ビシビシビシビシビシビシビシビシッ、ガガガガッ!!!!
大口の横っ面に、ぶち当たった!
「げぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぅぅぅぅうぅぅぅぅるるるるぅぅぅっ――――!?」
顔に丸を食らい、逃げていく石竜子鳥。
ガガッ――ドリュルルゥッ、カララランッ♪
石竜子鳥が離れると、ひとりでに止まる。
「ウカカカカッ――――呆気なかったなぁー……かぱり♪」
迅雷ぃ、勝手に丸を打ち続けてくれる、機械銃は色々と使えそうだぞ。
止めを刺すには至らなかったが、大量の返り血を浴びた機械銃は――
とても頼もしく、ちと恐ろしい。
「はイ。INTタレットとしテは、こちラが本分でスので、タレットスキルノ更ナる解放ヲ望みマす」
ふぉん♪
『>タレットスキル解放について/
スキルツリーは攻撃特化・防御特化・思考特化の三系統。
現在解放されたスキルは『攻/戦術級砲弾〝非カー解由来空間崩壊LV1〟』、
『防/サブユニット生成〝全自動射撃LV1〟、
『思/デコイモード〝エキストラLV1〟』の三つです』
「あー、けどこれ一回使うと当分の間、使えないって言ってただろうが?」
「(それは、攻撃特化スキルの場合です。次弾装填まで、あと63日掛かります)」
うむ。針刺し男のおっさんの、矢鱈と長ぇ名の町の洞窟で、撃った奴か。
ありゃ、そうそう、使えんよなぁ。
「あ、台座が起動したわよん♪」
アーティファクトである、〝ギルド支部臨時出張所の台座〟。
其奴を抱えた裏天狗が、ちゃぶ台横に屈んだ。
型落ちの台座は、不格好な太い導線で接続されており――
壁を伝って、天井の穴へと消えている。
裏天狗が、ちゃぶ台の上の御神体を、ガシリとつかみ――
ガチャリンッ♪
騒々しい鐘の音をたて、美の女神御神体が台座に乗せられた。
ふぉふぉん♪
『>女神像ネットワーク復旧のお知らせ
>大変ご迷惑をおかけしておりました、ブルートゥース接続障害が解消されました。
>現在、女神像デバイスの全機能が使用可能です。』
女神像の通信網が及ばぬ地で――ぐるんと白目を剥く美の女神。
「ぷるるルるぷるるルる――――こチら女神像#10286デす。ゴ用件ヲどうぞ♪」
ふむ白目を剥いてて、実に気色悪ぃ。
「じゃぁ、おにぎりを探してくれ」
さっさと彼奴を見つけて、とっとと大森林まで戻るぞ。
「デェーンデデェンデェンデェーン♪」
突然、鳴り響く奇っ怪な調べ。
その例えようのない嫌な調べには、覚えがあった。
「こノ着信わ、オ姫ちゃンわよ♪」
ヴッ――御神体が取り出したのは、薄板。
プッ――♪
「もしモし、オ姫チゃん? お元気ィー♪」
白目を剥いたまま、片言で話す首が傾く。
通話の向こうから、漏れ聞こえてくるのは――
「ザザッ――だからもしもしって、なんですの?――」
この横柄な口調も、久々に聞いたら安心したぜ。
「もシもしって言ったラぁ、亀だけドさぁ――そっチわぁ、みぃんナぁーご・無・事ぃー?」
「ヴュザッ――イオノファラーさま、ふざけている場合ではありませんでしてよ!? そちらこそ、ご無事なんですの!? シガミーは!?――」
うるせぇと怒鳴りつけてやりたい所だが、向こうの様子を聞くのが先だ。
壁を見れば、キュゥィィィッ♪
機械銃が、ひとりでに辺りの様子を探ってる。
「無事無事、超ゴ無事でスよぉん♪ さっキもスポドリを作っテくれてさぁ――えー? スポドリっていうノわぁ、村長さんからァもらっタ〝解毒薬〟と同ジ味ノ飲ミ物でぇ――」
よし、あっちは五百乃大角に任せとくとして――
此方の話に戻るが――「(この木玉を撃つ奴は、何度でも使えるのか?)」
「(はい。ですが破壊された場合、再びサブユニット作成可能になるまで、約3日ほど掛かります)」
中々に、ややこしいぜ。
「(迅雷のスキル回りの、やること表は何番目だ?)」
ふぉん♪
『>〝52:シガミー/ジンライ/スキル開発:タレットスキルの収得と完熟訓練〟』
あぁ? 後回しにしすぎじゃね?
それと、表が50個、越えてるじゃんかよ。
じゃぁ、それ今からでも、やるぞ。
おれが居ないときの守りの要わぁ、お前なんだからな。
ふぉん♪
『>>『防/サブユニット生成〝全自動射撃LV3〟』、のあとに収得できる、『防/サブユニット生成〝マルチユニットLV1〟』を併用すれば、二基のユニットを交互に運用可能です』
うぅむ。スキルを選んだ先で枝分かれする道が、どういうスキルに繋がるのかの肝心な所、そこが、選んでみるまでわからないようになってやがる。
こりゃぁ、じっくりと考えねぇとなぁ。
壁を見れば、キュゥィィィッ♪
機械銃が、ひとりでに辺りの様子を探ってる。
ガガッ――発射される木丸。
驚いて一勢に、画面を見たが――
でけぇ蜻蛉が、落ちてきただけだった。
画面の下に――
『状況開始から/00:03:54』
チチチィーと、増えていく数字が見える。
なるほど、数字が5分を過ぎる頃には――
決着が付くという手筈だったんだが。
面白ぇ出し物も、此処までのようだぜ。
ふぉん♪
『おにぎり>にゃぎゃにゃぁー♪』
おい、一行表示に居たぞ――おにぎり!
息災で……破けたり潰れたりしてなかったみたいで、良かったぜ。
ふぉん♪
『シガミー>ぎゃにゃーじゃなくてよ、お前今どこに居る?』
良し良し、これで全員無事とわかった。
その気の緩みを、突いた訳じゃぁねぇとは思う――『▼▼▼』
〝全自動射撃LV1〟が、機械腕を跳ね上げたときには――遅かった。
ドゴギャッ、ズズズズズズズズゥゥゥゥゥゥンッ!!!
ぐらぐらぐらぐららり――〝酔歩鳥〟が入った樽杯が倒れる!
壁の映像が、切り替わり――
「くきゅるるるるぅ、くきゅるるるるるぁぁぁああぁっ♪」
雄叫びを上げる、大口な石竜子鳥の全身が――映し出された!
「どっから、現れやがったぁっ!?」
おれは岩肌を、見上げた!
またおれたちの直上に居座る、大口の『▼』。
「グゲゲッゲゲッ、グゲゲゲゲゲッ!」
「(恐らく索敵範囲外、それも小地図の縮尺外からジャンプして来たと思われます)」
やべぇ、マジでおれが出ねぇと、倒せねぇじゃぁねぇかぁ!
「ギャッ――お姫ちゃんとの通話が、切れちゃった!」
〝木玉を撃つ奴〟と一緒に、〝鉄の棒〟も壊され――
〝大口〟の逞しい脚に、踏みつけられてる。
ふぉん♪
『おにぎり>〝お芋さんの町〟だも』
おにぎりの返事が、ぶつ切れに表示された。
しかし芋の町たぁ、随分と旨そうな町に居やがったなぁ?
「大変よぉっ、シガミー!」
使えなくなった台座から、飛びおりる御神体。
ああ、おにぎりの居場所が、やっとわかった。
「随分と、おいしそうな町にぃー、居るわねぇん♪」
よぉし、お前さまわぁ、先ずその涎を拭けやぁ。
壁一面に映し出されていた、直上の様子が――
斜め上から大岩を見下ろす映像に、切り替わった。
ガッシャァァァァンッ♪
平らな大岩に穴が空き、突き出る大きな機械腕。
「〝全自動射撃LV1〟、起動。索敵半径は10mニ設定しまシた」
ウィィィィインッ♪
無骨な銃口の先が大口に向かって、ひとりでに動いた。
「ぐげっげっ!? くきゅるるるるるぁぁぁああぁっ♪」
喚く大口に、うろたえる様子はない。
やられても痛くないと、学んだのだな。
凶悪い顔の割に大口は、頭が良いぞぉ。
「ウカカカッ――石竜子鳥には悪ぃが、超面白ぇ勝負だぜ!」
さっき作った〝酔歩鳥〟を、かぱりと呷る。
「かぁー、旨ぇ!」
五百乃大角が言うから、生活魔法で冷やしたら――
確かに、また格別だった。
「結局さぁ、シガミーの手おぉー借りちゃったけどぉーさぁー……ごくごくん、ぷはぁ♪」
「はイ、よウやく女神像ヲ設置出来そうデす」
「いやいや彼奴、顔のわりにわぁ、阿呆じゃねぇぞ?」
中々に良い勝負になると、思うぜ。
「(迅雷、これ記録しとけ。レイダやビビビーやビステッカにも、見せてやりてぇ)」
「(はい。了解しました。リプレイを保存します)」
ふぉふぉん♪
『●REC/〝大顎の個体〟VS〝全自動射撃LV1〟』
何かの文字が出て――――カァン♪
景気の良い、鐘が鳴った!
§
石竜子鳥が無造作に――クゲゲゲゲッ♪
一歩踏み込めば――ウィィィィインッ、ガッシャン♪
フィィィィイィンッ、シュガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガ――――!!!
うるせぇ!
無骨な機械腕の先が、とんでもねぇ勢いで回ると――
レイダ材で塗られた、青い煌めきが――
ビシビシビシビシビシビシビシビシッ、ガガガガッ!!!!
大口の横っ面に、ぶち当たった!
「げぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぅぅぅぅうぅぅぅぅるるるるぅぅぅっ――――!?」
顔に丸を食らい、逃げていく石竜子鳥。
ガガッ――ドリュルルゥッ、カララランッ♪
石竜子鳥が離れると、ひとりでに止まる。
「ウカカカカッ――――呆気なかったなぁー……かぱり♪」
迅雷ぃ、勝手に丸を打ち続けてくれる、機械銃は色々と使えそうだぞ。
止めを刺すには至らなかったが、大量の返り血を浴びた機械銃は――
とても頼もしく、ちと恐ろしい。
「はイ。INTタレットとしテは、こちラが本分でスので、タレットスキルノ更ナる解放ヲ望みマす」
ふぉん♪
『>タレットスキル解放について/
スキルツリーは攻撃特化・防御特化・思考特化の三系統。
現在解放されたスキルは『攻/戦術級砲弾〝非カー解由来空間崩壊LV1〟』、
『防/サブユニット生成〝全自動射撃LV1〟、
『思/デコイモード〝エキストラLV1〟』の三つです』
「あー、けどこれ一回使うと当分の間、使えないって言ってただろうが?」
「(それは、攻撃特化スキルの場合です。次弾装填まで、あと63日掛かります)」
うむ。針刺し男のおっさんの、矢鱈と長ぇ名の町の洞窟で、撃った奴か。
ありゃ、そうそう、使えんよなぁ。
「あ、台座が起動したわよん♪」
アーティファクトである、〝ギルド支部臨時出張所の台座〟。
其奴を抱えた裏天狗が、ちゃぶ台横に屈んだ。
型落ちの台座は、不格好な太い導線で接続されており――
壁を伝って、天井の穴へと消えている。
裏天狗が、ちゃぶ台の上の御神体を、ガシリとつかみ――
ガチャリンッ♪
騒々しい鐘の音をたて、美の女神御神体が台座に乗せられた。
ふぉふぉん♪
『>女神像ネットワーク復旧のお知らせ
>大変ご迷惑をおかけしておりました、ブルートゥース接続障害が解消されました。
>現在、女神像デバイスの全機能が使用可能です。』
女神像の通信網が及ばぬ地で――ぐるんと白目を剥く美の女神。
「ぷるるルるぷるるルる――――こチら女神像#10286デす。ゴ用件ヲどうぞ♪」
ふむ白目を剥いてて、実に気色悪ぃ。
「じゃぁ、おにぎりを探してくれ」
さっさと彼奴を見つけて、とっとと大森林まで戻るぞ。
「デェーンデデェンデェンデェーン♪」
突然、鳴り響く奇っ怪な調べ。
その例えようのない嫌な調べには、覚えがあった。
「こノ着信わ、オ姫ちゃンわよ♪」
ヴッ――御神体が取り出したのは、薄板。
プッ――♪
「もしモし、オ姫チゃん? お元気ィー♪」
白目を剥いたまま、片言で話す首が傾く。
通話の向こうから、漏れ聞こえてくるのは――
「ザザッ――だからもしもしって、なんですの?――」
この横柄な口調も、久々に聞いたら安心したぜ。
「もシもしって言ったラぁ、亀だけドさぁ――そっチわぁ、みぃんナぁーご・無・事ぃー?」
「ヴュザッ――イオノファラーさま、ふざけている場合ではありませんでしてよ!? そちらこそ、ご無事なんですの!? シガミーは!?――」
うるせぇと怒鳴りつけてやりたい所だが、向こうの様子を聞くのが先だ。
壁を見れば、キュゥィィィッ♪
機械銃が、ひとりでに辺りの様子を探ってる。
「無事無事、超ゴ無事でスよぉん♪ さっキもスポドリを作っテくれてさぁ――えー? スポドリっていうノわぁ、村長さんからァもらっタ〝解毒薬〟と同ジ味ノ飲ミ物でぇ――」
よし、あっちは五百乃大角に任せとくとして――
此方の話に戻るが――「(この木玉を撃つ奴は、何度でも使えるのか?)」
「(はい。ですが破壊された場合、再びサブユニット作成可能になるまで、約3日ほど掛かります)」
中々に、ややこしいぜ。
「(迅雷のスキル回りの、やること表は何番目だ?)」
ふぉん♪
『>〝52:シガミー/ジンライ/スキル開発:タレットスキルの収得と完熟訓練〟』
あぁ? 後回しにしすぎじゃね?
それと、表が50個、越えてるじゃんかよ。
じゃぁ、それ今からでも、やるぞ。
おれが居ないときの守りの要わぁ、お前なんだからな。
ふぉん♪
『>>『防/サブユニット生成〝全自動射撃LV3〟』、のあとに収得できる、『防/サブユニット生成〝マルチユニットLV1〟』を併用すれば、二基のユニットを交互に運用可能です』
うぅむ。スキルを選んだ先で枝分かれする道が、どういうスキルに繋がるのかの肝心な所、そこが、選んでみるまでわからないようになってやがる。
こりゃぁ、じっくりと考えねぇとなぁ。
壁を見れば、キュゥィィィッ♪
機械銃が、ひとりでに辺りの様子を探ってる。
ガガッ――発射される木丸。
驚いて一勢に、画面を見たが――
でけぇ蜻蛉が、落ちてきただけだった。
画面の下に――
『状況開始から/00:03:54』
チチチィーと、増えていく数字が見える。
なるほど、数字が5分を過ぎる頃には――
決着が付くという手筈だったんだが。
面白ぇ出し物も、此処までのようだぜ。
ふぉん♪
『おにぎり>にゃぎゃにゃぁー♪』
おい、一行表示に居たぞ――おにぎり!
息災で……破けたり潰れたりしてなかったみたいで、良かったぜ。
ふぉん♪
『シガミー>ぎゃにゃーじゃなくてよ、お前今どこに居る?』
良し良し、これで全員無事とわかった。
その気の緩みを、突いた訳じゃぁねぇとは思う――『▼▼▼』
〝全自動射撃LV1〟が、機械腕を跳ね上げたときには――遅かった。
ドゴギャッ、ズズズズズズズズゥゥゥゥゥゥンッ!!!
ぐらぐらぐらぐららり――〝酔歩鳥〟が入った樽杯が倒れる!
壁の映像が、切り替わり――
「くきゅるるるるぅ、くきゅるるるるるぁぁぁああぁっ♪」
雄叫びを上げる、大口な石竜子鳥の全身が――映し出された!
「どっから、現れやがったぁっ!?」
おれは岩肌を、見上げた!
またおれたちの直上に居座る、大口の『▼』。
「グゲゲッゲゲッ、グゲゲゲゲゲッ!」
「(恐らく索敵範囲外、それも小地図の縮尺外からジャンプして来たと思われます)」
やべぇ、マジでおれが出ねぇと、倒せねぇじゃぁねぇかぁ!
「ギャッ――お姫ちゃんとの通話が、切れちゃった!」
〝木玉を撃つ奴〟と一緒に、〝鉄の棒〟も壊され――
〝大口〟の逞しい脚に、踏みつけられてる。
ふぉん♪
『おにぎり>〝お芋さんの町〟だも』
おにぎりの返事が、ぶつ切れに表示された。
しかし芋の町たぁ、随分と旨そうな町に居やがったなぁ?
「大変よぉっ、シガミー!」
使えなくなった台座から、飛びおりる御神体。
ああ、おにぎりの居場所が、やっとわかった。
「随分と、おいしそうな町にぃー、居るわねぇん♪」
よぉし、お前さまわぁ、先ずその涎を拭けやぁ。
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1001部隊 ~幻の最強部隊、異世界にて~
鮪鱚鰈
ファンタジー
昭和22年 ロサンゼルス沖合
戦艦大和の艦上にて日本とアメリカの講和がなる
事実上勝利した日本はハワイ自治権・グアム・ミッドウエー統治権・ラバウル直轄権利を得て事実上太平洋の覇者となる
その戦争を日本の勝利に導いた男と男が率いる小隊は1001部隊
中国戦線で無類の活躍を見せ、1001小隊の参戦が噂されるだけで敵が逃げ出すほどであった。
終戦時1001小隊に参加して最後まで生き残った兵は11人
小隊長である男『瀬能勝則』含めると12人の男達である
劣戦の戦場でその男達が現れると瞬く間に戦局が逆転し気が付けば日本軍が勝っていた。
しかし日本陸軍上層部はその男達を快くは思っていなかった。
上官の命令には従わず自由気ままに戦場を行き来する男達。
ゆえに彼らは最前線に配備された
しかし、彼等は死なず、最前線においても無類の戦火を上げていった。
しかし、彼らがもたらした日本の勝利は彼らが望んだ日本を作り上げたわけではなかった。
瀬能が死を迎えるとき
とある世界の神が彼と彼の部下を新天地へと導くのであった
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スター・スフィア-異世界冒険はお喋り宝石と共に-
黒河ハル
ファンタジー
——1つの星に1つの世界、1つの宙《そら》に無数の冒険——
帰り道に拾った蒼い石がなんか光りだして、なんか異世界に飛ばされた…。
しかもその石、喋るし、消えるし、食べるしでもう意味わからん!
そんな俺の気持ちなどおかまいなしに、突然黒いドラゴンが襲ってきて——
不思議な力を持った宝石たちを巡る、異世界『転移』物語!
星の命運を掛けた壮大なSFファンタジー!
推しがラスボスなので救いたい〜ゲーマーニートは勇者になる
ケイちゃん
ファンタジー
ゲームに熱中していた彼は、シナリオで現れたラスボスを好きになってしまう。
彼はその好意にラスボスを倒さず何度もリトライを重ねて会いに行くという狂気の推し活をしていた。
だがある日、ストーリーのエンディングが気になりラスボスを倒してしまう。
結果、ラスボスのいない平和な世界というエンドで幕を閉じ、推しのいない世界の悲しみから倒れて死んでしまう。
そんな彼が次に目を開けるとゲームの中の主人公に転生していた!
主人公となれば必ず最後にはラスボスに辿り着く、ラスボスを倒すという未来を変えて救いだす事を目的に彼は冒険者達と旅に出る。
ラスボスを倒し世界を救うという定められたストーリーをねじ曲げ、彼はラスボスを救う事が出来るのか…?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】
ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。
転生はデフォです。
でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。
リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。
しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。
この話は第一部ということでそこまでは完結しています。
第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。
そして…
リウ君のかっこいい活躍を見てください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる