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5:大森林観測村VSガムラン町
672:隠れ家にて、シガミーの休日
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「ふわぁぁぁっ――結構、寝たぞぉー!」
寝ぼけた頭で、後ろ頭を――ガリガリと掻いてたら。
こここん――がらり♪
「おはようございます、シガミー」
戸を開け――ヴォヴォゥゥゥン♪
「あら、おはよう。どぅおぉ、休日の朝わぁ?」
顔を出す――ヴォヴォヴォゥゥン♪
『(ಠ_ಠ)』
機嫌が悪そうな、浮かぶ球。そして――
『(ಠ_ಠ)』
ソレに乗る御神体の顔も――
同じ顔をしていた。
とん、ごとん♪
独鈷杵と御神体が、ちゃぶ台に降り立った。
「おはようだぜ。しかし何て面をしてるんだ、お前らどもは?」
そして腕時計によるなら――まだ朝の時分じゃねぇ。
夜が明けるまで、まだ数時間有る。
ガシャガシャガシャシャァン――!
騒々しさに、戸の向こうを見たら――
出張所用の女神像台座を抱えた、裏天狗が部屋の中を――彷徨いてた。
その台座が、設置されてねぇってこたぁ――
御神体を女神像代わりに、使えてないってことで。
つまり、おにぎりの居場所もつかめていない。
寝て待ってみたがぁ、そうそう果報もねぇわなぁ。
二人が天井を見つめた。おれも上を向く。
天井を彷徨っている『▼』は、大口の石竜子鳥だろぅ。
「あっ! また来た! ちょっと、何でコイツは、いつも真上に陣取ろうとするのぉん!?」
「不可解ですね、もう一度、物理検索して該当生物の特徴を――」
迅雷とイオノファラーは、まだ何かごたついてやがる。
「大口の気質が知りたいって言うなら、上級鑑定してやろうか?」
上級鑑定、しめしめうっひっひ――ありゃ、何も出ねぇ?
「肉眼デ目視確認しなけレば、上級鑑定ハ出来マせん」
そうなんだっけか?
「じゃぁ、おれが外に出て直に、見てきてやるよ」
なんなら軽い運動がてら、倒してきてやらぁ。
よいしょと立ち上がり、肩首を回してみる。
「いーえ、ソレにわぁ、及ばないわよぉーん♪」
「はイ。本日ノシガミーは、仕事ヲしないことが仕事ですノで」
再び、ヴォヴォヴォォォゥゥンと戻っていく二人。
裏天狗に持たせた〝女神像台座〟。
その設置が上手く、いかないらしい。
「台座は置くだけじゃ、使えねぇんだったか?」
龍撃戦では、おにぎりに背負わせた――
鉄の棒と導線を、繋いでたな。
ふぉん♪
『イオノ>女神像ネットワークへの接続が希薄なときわ、アンテナを立ててやらないといけないわょ』
「はイ。でスが中継機アンテナヲ設置すルと、あノ巨大な顎ヲ持ツ個体ガ――そノ上《うエ》ニのし掛カり邪魔ヲしてきます」
天井の『▼』を見る。
裏天狗が部屋の端へ張り付くと、『◎』がぐぐぐぐーと。
とおくの方に逃げていき、やがて『◉』と使用中へと切り替わった。
すると、『▼』がどっしどっしどしと歩いて行き、どがん♪
微かな揺れの後――『◉』が『◎』と、元に戻ってしまった。
すぽん――がしゃん♪
裏天狗が回収した、鉄の棒は折れてしまっていた。
「ごめぇんシガミー。今すぐアイツを、どーにかして退かすからっ!」
今日の五百乃大角は、随分と真面目に頑張ってるぜ。
だが、お前らは、ずっとソレをやってたんだろぉぅ?
『▼』の野郎わぁ、いつ眠るんだぜ?
「ほかの石竜子鳥は近くに、もういねぇんだろぉう?」
天井に見える『▼』は、一つきりだ。
「はイ。現在、半径1㎞内に存在すル直立歩行爬虫類ハ、例の個体だケです」
なら矢張り、おれが行って仕留めて来てやるぜ。
「だめでーす。本日のシガミーわぁ、お休み中ですのですので♪」
「いやいや、お前さんの卵酒も効いたことだし。本調子だぜ、おれぁ?」
万全の体調で挑むなら、敵わねぇ相手でもねぇ――たぶん。
「そうはいってもよ、お前らそれ……何時間やってたんだぜ?」
「それを言われたらぁさぁ――」
「はイ、ぐうノ音モ出マせん」
〝大口〟を倒せねぇにしても、追い払う方法なんて――
いくらでも、あるだろがぁ?
「お前ら、こっち来い」
ちゃぶ台に、二人を呼びつけた。
§
「じゃぁ、木丸を撃つ奴を沢山、建てたらどうだぜ?」
「現在LV1でスので、最大デ一基まデしか作成出来マせん」
ふぉん♪
『全自動射撃LV1/最大設置可能数1基』
画面の中に、そんな表示が出る。
「じゃぁ、木丸を撃つ奴の上に、鉄の棒を立てたらどうだ?」
「やってミる価値ハ、ありソうです」
有るなら、やれやぁ。
「けどさぁ、それでもさぁ、威力が足りなくてさぁ、そろそろ慣れられちゃったって言うかさぁ?」
木丸をそれなりの回数、試しては見たのか。
「うむ、威力が足りんというなら、木玉にレイダ材を塗ってみたらどうだぜ?」
奇祭の時に、絵で板でレイダ材を、塗れるようにしただろう。
「やってみる価値はさぁ、ありそうですよねぇー?」
有るのか? やれよ。
「はぁぁぁぁっ」
ガシガシガシと後ろ頭を掻いて、息を吐く。
「くっ、天正生まれの坊主に、アイデアで負けてる件について」
「やハりシガミーは、人的ナ特異点でアると認識すべキでは?」
ウカカカカッ――ぼやくな、ぼやくな。
寝起きに面白ぇ、見せ物だぜ。
女神像台座が設置出来たら、猪蟹屋の勝ち。
出来なかったら、大口の勝ちだ。
寝ぼけた頭で、後ろ頭を――ガリガリと掻いてたら。
こここん――がらり♪
「おはようございます、シガミー」
戸を開け――ヴォヴォゥゥゥン♪
「あら、おはよう。どぅおぉ、休日の朝わぁ?」
顔を出す――ヴォヴォヴォゥゥン♪
『(ಠ_ಠ)』
機嫌が悪そうな、浮かぶ球。そして――
『(ಠ_ಠ)』
ソレに乗る御神体の顔も――
同じ顔をしていた。
とん、ごとん♪
独鈷杵と御神体が、ちゃぶ台に降り立った。
「おはようだぜ。しかし何て面をしてるんだ、お前らどもは?」
そして腕時計によるなら――まだ朝の時分じゃねぇ。
夜が明けるまで、まだ数時間有る。
ガシャガシャガシャシャァン――!
騒々しさに、戸の向こうを見たら――
出張所用の女神像台座を抱えた、裏天狗が部屋の中を――彷徨いてた。
その台座が、設置されてねぇってこたぁ――
御神体を女神像代わりに、使えてないってことで。
つまり、おにぎりの居場所もつかめていない。
寝て待ってみたがぁ、そうそう果報もねぇわなぁ。
二人が天井を見つめた。おれも上を向く。
天井を彷徨っている『▼』は、大口の石竜子鳥だろぅ。
「あっ! また来た! ちょっと、何でコイツは、いつも真上に陣取ろうとするのぉん!?」
「不可解ですね、もう一度、物理検索して該当生物の特徴を――」
迅雷とイオノファラーは、まだ何かごたついてやがる。
「大口の気質が知りたいって言うなら、上級鑑定してやろうか?」
上級鑑定、しめしめうっひっひ――ありゃ、何も出ねぇ?
「肉眼デ目視確認しなけレば、上級鑑定ハ出来マせん」
そうなんだっけか?
「じゃぁ、おれが外に出て直に、見てきてやるよ」
なんなら軽い運動がてら、倒してきてやらぁ。
よいしょと立ち上がり、肩首を回してみる。
「いーえ、ソレにわぁ、及ばないわよぉーん♪」
「はイ。本日ノシガミーは、仕事ヲしないことが仕事ですノで」
再び、ヴォヴォヴォォォゥゥンと戻っていく二人。
裏天狗に持たせた〝女神像台座〟。
その設置が上手く、いかないらしい。
「台座は置くだけじゃ、使えねぇんだったか?」
龍撃戦では、おにぎりに背負わせた――
鉄の棒と導線を、繋いでたな。
ふぉん♪
『イオノ>女神像ネットワークへの接続が希薄なときわ、アンテナを立ててやらないといけないわょ』
「はイ。でスが中継機アンテナヲ設置すルと、あノ巨大な顎ヲ持ツ個体ガ――そノ上《うエ》ニのし掛カり邪魔ヲしてきます」
天井の『▼』を見る。
裏天狗が部屋の端へ張り付くと、『◎』がぐぐぐぐーと。
とおくの方に逃げていき、やがて『◉』と使用中へと切り替わった。
すると、『▼』がどっしどっしどしと歩いて行き、どがん♪
微かな揺れの後――『◉』が『◎』と、元に戻ってしまった。
すぽん――がしゃん♪
裏天狗が回収した、鉄の棒は折れてしまっていた。
「ごめぇんシガミー。今すぐアイツを、どーにかして退かすからっ!」
今日の五百乃大角は、随分と真面目に頑張ってるぜ。
だが、お前らは、ずっとソレをやってたんだろぉぅ?
『▼』の野郎わぁ、いつ眠るんだぜ?
「ほかの石竜子鳥は近くに、もういねぇんだろぉう?」
天井に見える『▼』は、一つきりだ。
「はイ。現在、半径1㎞内に存在すル直立歩行爬虫類ハ、例の個体だケです」
なら矢張り、おれが行って仕留めて来てやるぜ。
「だめでーす。本日のシガミーわぁ、お休み中ですのですので♪」
「いやいや、お前さんの卵酒も効いたことだし。本調子だぜ、おれぁ?」
万全の体調で挑むなら、敵わねぇ相手でもねぇ――たぶん。
「そうはいってもよ、お前らそれ……何時間やってたんだぜ?」
「それを言われたらぁさぁ――」
「はイ、ぐうノ音モ出マせん」
〝大口〟を倒せねぇにしても、追い払う方法なんて――
いくらでも、あるだろがぁ?
「お前ら、こっち来い」
ちゃぶ台に、二人を呼びつけた。
§
「じゃぁ、木丸を撃つ奴を沢山、建てたらどうだぜ?」
「現在LV1でスので、最大デ一基まデしか作成出来マせん」
ふぉん♪
『全自動射撃LV1/最大設置可能数1基』
画面の中に、そんな表示が出る。
「じゃぁ、木丸を撃つ奴の上に、鉄の棒を立てたらどうだ?」
「やってミる価値ハ、ありソうです」
有るなら、やれやぁ。
「けどさぁ、それでもさぁ、威力が足りなくてさぁ、そろそろ慣れられちゃったって言うかさぁ?」
木丸をそれなりの回数、試しては見たのか。
「うむ、威力が足りんというなら、木玉にレイダ材を塗ってみたらどうだぜ?」
奇祭の時に、絵で板でレイダ材を、塗れるようにしただろう。
「やってみる価値はさぁ、ありそうですよねぇー?」
有るのか? やれよ。
「はぁぁぁぁっ」
ガシガシガシと後ろ頭を掻いて、息を吐く。
「くっ、天正生まれの坊主に、アイデアで負けてる件について」
「やハりシガミーは、人的ナ特異点でアると認識すべキでは?」
ウカカカカッ――ぼやくな、ぼやくな。
寝起きに面白ぇ、見せ物だぜ。
女神像台座が設置出来たら、猪蟹屋の勝ち。
出来なかったら、大口の勝ちだ。
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