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5:大森林観測村VSガムラン町

638:御神体修復作戦、ダブステップ

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何言なにい……ってんの? あ……んたたち……のほうが、とき……どきキュル……ルって……そくしてるん……じゃないわよ
 ひさしぶりに見る根菜こんさいさまの、うごきは、カ、クカク、とし、てい、た。

「ウケ……ケ……ケッケッケケ……ケケケケ……ケケ……ケケ……ケッ
 御神体いおのはらの、そんなただならぬ様子ようすに――
 〝あわらぬかみたたりなし〟と、みなそそくさと逃げて行った。
 曲がりなりにも現世を掌る・・・・・、美の女神兼根菜めがみけんこんさい大事だいじだ。
 無理むりもねぇやな。
 神官女性ナーフ御使いおにぎりさまをさがしにでも出かけたのか、見当みあたらない。

 のこったのは、おれと根菜こんさいぼう
 それと、リオレイニアと茅野姫かやのひめに――
 どういうわけか、ゲスロットリンデさま。

小猿こざる! とうとう〝女神粘土めがみねんどちゃん〟が、うごきましたのね♪」
 じりじりと、にじり寄る大申女おおざるおんな

 ふぉん♪
『シガミー>リオレイニア、大申じゃなくて、ゲスロットでもなくて、ロットリンデさまを少し引き離しておいてくれんか?』
 ふぉん♪
『リオレイニア>とてもイオノファラーさまに興味が、おありのようですが?』
 となり大机テーブルから、こっちを見る美の権化リオレイニア

 ふぉん♪
『シガミー>そうなの、超ご執心でな。前に一度取られたからさ、頼むわ』
 ふぉん♪
『リオレイニア>ふう、わかりました』
 立ち上がり、こしに手。

「ロットリンデさま、よろしければこちらで、おちゃいたしませんか?」
 一瞬いっしゅんちゃ支度したく調ととのえる、凄腕すごうで元侍女長もとじじょちょう
「クスクス♪ それではなにか、お茶菓子ちゃがしも、おつくいたしましょう
 菓子かしつくると聞き、興味きょうみが湧いたのか――
 くるりときびすかえすゲス……ロットリンデさま。

「ちょ……っと、シガ……ミー! どーいぅ……こと……わの!? い……まあたくしさ……まを見……て、〝女神粘めがみねん……土〟って言……ったわ……よ!?
 きょうがくの、御神ごしんたい
 カックカクしやがって、ちょううぜぇ!

   §

我々われわれの……ク……ロックジェネレータに異常いじょうは見ら……れません。……じょうなのはシガ……ミーのかみ……がたでは?」
 相棒あいぼうおなじようにカクカクとただよってはピタリと、まるで空中ちゅうに縫、い付け、られ、たか、の、よ、うに止まるの、を繰り、かえし、ていて――やっぱり、ちょううぜぇんだが。
 釣られておれまで、カックカクしちまぅだろぉがぁ!

 此方こっち大机テーブルは、おれたちだけになった。
 気兼きがねねなく久々ひさびさに、口喧嘩くちげんかをすることにする。

「やかましい。これでも、ほとんどなおったんだぞ。もとはフカフむら連中れんちゅうみたいに、なっちまってたんだからな」
 おれのあたまわぁ、放っとけやぁ。

「そ……んなことよ……り、い……ま女神粘土めがみねんど……って――あた……くしさ……まの、この姿形すがたかたち……のこと……をおしえた……の
「いいや、もとから日のもともののことを色々いろいろと知ってやがったぜ。なぁ迅雷ジンライ
 なぁ、迅雷ジンライ

「そうデし……た、日本刀にほンとう……ヤ……コめヲ……知って……いま……シ……た。十中八九じゅっちゅうハっく、日ノ……モとより……ノ転生者てんせイしゃと……おモ……わレま
 そのはなしもしねぇといけなかったんだが、こうカクつきやがるとまともに会話かいわ出来できやしねぇぜ。

「(そのはなし一先ひとまず、後回あとまわしだ。ソレよりおまえマジ・・で、なんでそんな有様ありさまなんだぜ? 女神像めがみぞうへのつなかたでもわるかったのかぁ?)」
 女神像めがみぞう背中せなかはこ頭陀袋ずだぶくろはいったままでも良いから突っ込んで、しばらく待っておとがしたら引っこ抜く。
 それくらいの仕事つかい角娘ファロコにも、ちゃんと出来できただろ。

「(知らな……いけど……ぉ、ちょく……せつげん……いんわぁ――)」
「(機能停きのうてい……止におちい……ったちょく……ぜんの、……女神像めがみぞうネット……ワーク途絶とぜつが……原因げんいんか……とおもわれま……す)」
 くそう。念話ねんわまで、カックカクし、やがるぜ。

「(ちっ、まるで本調子ほんちょうしじゃぁねぇがぁ、それでもはなし出来できるだけマシか。おまえらに大事だいじはなしがある。聞いておどろけ)」
 まず、こいつを言わんと、なにはじまらねぇ。

「(なん……わよ? ロッ……トリ……ンデさんの転生者話てんせいしゃばなし……のほかに、そ……うそうおどろくくことなんて……無……い……わよ。もったいぶらずにおしえなさ……い……わよ。あっ、ま……さか、あ……たくしさまだい……復活記ふっかつき……ねんパーリィー……ナイ……ト開催かいさいのお……知らせかしら……ん)」
 や、か、まし、い!

「(轟雷並ごうらいならび……に、ぜんシシ……ガニャンのロ……グファイルをせい……査。概略がいりゃく……にはなりますが、おおむねの状況じょうきょう……かいしました)」
 うん、もりぬし因縁いんねんを付けられて、おれたちはこのむらから出られないんだがな――
 その話でもねぇ・・・・・・・んだぜ。

 ふぉん♪
『イオノ>けどこの速度差は、さすがに、うっとうしいわねん?』
 ふぉん♪
『>一行表示は通常通りに、使用可能なようです。恐らくは空間リソースのキャッシュデータに問題が発生しています』
 ふぉん♪
『シガミー>その心は?』
 はい、わからん。

 ふぉん♪
『>簡単に言うなら、フカフ村への山道での女神像ネットワークへの隔絶と、現在の大森林における、やはり女神像ネットワークへの介入による、長期にわたる通信妨害によって生じた弊害です』
 にせ山道やまみち大森林だいしんりんか。
 ソレについては心当こころあたりが丁度ちょうどふたつあらぁ。

 ふぉん♪
『シガミー>フカフ村村長が持つ、〝封鎖空間〟を作り出す魔法具箱。そして森の主による、マナキャンセラーに似た〝森域結界〟とかいうスキルが、お前らを壊した原因だ』

「(というわけで、おまえなおるまでしばらく、一行表示ティッカーはなせや。それでな――)」
 ふぉん♪
『シガミー>何とな。見つかったんだよ、例の物がよ』

 ふぉん♪
『>例の物とは? まさか、大森林へ飛ばされた巨木・龍木の種が見つかったのですか?』
「あ? あー?」
 ふぉん♪
『シガミー>そういや、そんなのがあったか。忘れてたぞ? 大申女がいるから何があっても大丈夫だって、女将さんは言ってたけどよ』
 もりぬしから言われた〝木を切るはなし〟は、それがらみってことだわなぁ。
 けど観測村かんそくむらから見える範囲はんいには、そんなのは生えてねぇ。

「えーっと、らちが明かねぇ。何個なんこもらったのを仕舞しまっっといたのが――」
 ヴヴッ――――ごとんがこん、がちゃっ、がつん――ばらっららごとととっ!
 かずにして、10個程こほどあった。

 それはおれたち猪蟹屋一味ししがにやいちみが、のどから手が出る程欲ほどほしかった――

えす……DKディーケーじ……ゃんか
 ああ、そうだぜ!
「しか……も大量たいりょう……にあります
 そうなんだよ!

 ふぉん♪
『シガミー>聞いて驚け。全部で、これの何十倍もあるぞ!』
 そんな必要ひつようはねぇが、全部使ぜんぶつかえば数百匹すうひゃっぴきからの、おにぎりそなえつくれるほどにある。

ーーー
備/戦国……時代か……ら江戸時……代において、戦……時に構成された最……小の……戦……術単……位。
  単……独作戦行……動可能……な人……員……の総勢は……3……00~800名……程……度。
  槍……隊、弓隊、……鉄砲……隊、騎馬隊……等で……構成され……る。
  こ……れをひとつで……も編成……できること……が、大……名としての……基……準。
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