滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

文字の大きさ
上 下
601 / 740
5:大森林観測村VSガムラン町

601:悪逆令嬢ロットリンデ、商会長にしかられる

しおりを挟む
「こぉら、ロットリンデちゃん! 10ねんぶりのビッグウェーブ……もとい、おきゃくさまになんてことをしてるのかしらぁ?」
 やや恰幅かっぷくが良いが、女将おかみさんみたいなからだつき。

「っぎゃっ――宮廷魔導師きゅうていまどうし!?」
 かかとたかくつを脱ぎ捨て一目散いちもくさんに、逃げ出す悪逆令嬢ミスロットリンデ

「ロットリンデー! どうせあとで商会長しょうかいちょうから〝魔導固まどうがためめ〟を食らうことになるんだから、いまつかまっておいたほうとくだよー」
 れい偽の道の箱・・・・・を持つ、銃吼氏じゅうくしが――チャリン♪

 金貨パケタ一枚いちまいはこに空いた細穴ほそあなに落とした。

「それ、自販機じはんきみたいだね♪」
 ニゲルが目を、かがやかせた。
 日本刀かたな根菜いおのはら詠唱魔法具ブロマイドを見たときの、悪逆令嬢ミスロット・リンデのようだ。

 パタパタパタパタタタッ――――♪
 ひらかれいたぺらになった追いつかれた・・・・・・ご令嬢ミスロットが――「ぎゃふぅん!」
 断末魔だんまつまを上げ、姿すがたを消した。

「まさか……ひと格納出来かくのうできる、収納魔法具しゅうのうまほうぐ――!?
 わなわなと口元くちもとふるわせる、星神茅野姫ほしがみかやのひめ
 その手に――ヴッ♪
 計算魔法具けいさんまほうぐが、取り出された。

 迅雷ジンライ収納魔法しゅうのうまほうとはべつの、自前じまえ収納魔法しゅうのうまほうを持つ彼女かのじょは――
 気立きだては良いが、守銭奴しゅせんどなのが……たまきずだった。

 片手かたてかかえたお猫さまケットーシィに、手渡てわたされる計算魔法具しゅせんどごようたつ
 パチパチポチペチリと――火を噴く得物えもの
 そういや、あのケットーシィおねこさまも、強突張ごうつくばりだったぜ。

 パタパタパタパタパタタム、カシャガチャン♪
 一直線いっちょくせんに伸びていた魔法具箱いたっぺらが、閉じられた。
 ――とおもったら即座そくざ一辺いっぺんだけ、ふたひらく――カヒュゥーイ♪

「にゃわっ!?」
 展開てんかいされた悪逆令嬢ロットリンデが、銃吼氏じゅうくしの……目のまえにストンと、落ちてきた。

 ふぉん♪
『シガミー>そうだぜ茅野姫。迅雷と根菜が、壊れちまったみてえなんだが?』
 ふぉん♪
『ホシガミー>壊れると言うことはあり得ません。神力切れでは?』

 神力棒モバイルバッテリーを、こしのベルトに刺し――チッ♪
 迅雷ジンライに繋いでみる――ブツン♪
 ふぉん♪
『シガミー>繋いだが、うんともすんとも言いやがらねえ』
 たしかに本当ほんとうこわれたっていうなら――このあた一帯いったい、吹っ飛んでねぇとおかしい。

 ふぉん♪
『ホシガミー>電池切れでないのでしたら、女神像OSを更新すれば宜しいかと』
 女神像めがみぞう背中せなかはこで、なおるんだな?
 ふぉん♪
『シガミー>あの箱型の収納魔法具箱に入ったのが、悪かったのかもしれんな』
 五百乃大角いおのはらふところから取り出してみたが――そもそも此奴こいつに、神力棒ぼうを刺すあなは空いてねぇ。

「ロットリンデちゃぁん――つーかーまーえーたぁー♡」
 女将おかみさんのような、絢爛豪華ボバボーン体格たいかく女性じょせい
 商会長しょうかいちょうと呼ばれたおんなは……間違まちがいなく女将おかみさんの縁者えんじゃだ。

「ひゃぎゃっ――!?」
 こしにがっちりと、しがみ付かれ――
 必死ひっし藻掻もがく、、御簾路頭厘手ミスロットリンデ
 あの大申紛おおざるまがいの怪力かいりきでも、振りほどけねぇのか。
 たぶん女将おかみさんの、姉妹しまいなんだろうが――世もすえだぜ。

 組み付いたまま背後うしろまわり込み――――ブゥオッ!
 持ち上げられるご令嬢ミスロット――「にゃわやー!?」
 こしをを反らし――――ドゴォォォォッゥン!
 ご令嬢ミスロットからだが、地面じめん突き刺さった・・・・・・

 あーあー、大股おおまたひらいてなんてぇ格好かっこうだぜ。
 あれよりかは、まだウチのかみさんのほうが、慎みがあらぁな・・・・・・・

「「「「「あっ、イオノファラーさまだ♪」」」」」
 生徒せいと教師きょうし何人なんにんかが、シシガニャンから飛び降りた。

 白目しろめを剥いた根菜こんさいを、かかげて見せたら――
 イオノフ教信徒きょうしんとどもがひざを突き、組んだ手をはなに押し当てた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~

暇人太一
ファンタジー
 大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。  白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。  勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。  転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。  それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。  魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。  小説家になろう様でも投稿始めました。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

治癒術師の非日常―辺境の治癒術師と異世界から来た魔術師による成長物語―

物部妖狐
ファンタジー
小さな村にある小さな丘の上に住む治癒術師 そんな彼が出会った一人の女性 日々を平穏に暮らしていたい彼の生活に起こる変化の物語。 小説家になろう様、カクヨム様、ノベルピア様へも投稿しています。 表紙画像はAIで作成した主人公です。 キャラクターイラストも、執筆用のイメージを作る為にAIで作成しています。 更新頻度:月、水、金更新予定、投稿までの間に『箱庭幻想譚』と『氷翼の天使』及び、【魔王様のやり直し】を読んで頂けると嬉しいです。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

処理中です...