537 / 736
4:龍撃の学院
537:旧カピパラポテパケギウス領ザンクネリキキマギバネロベネグラムタタラディッシュ新町、町内紛争終結
しおりを挟む
「この家宝の甲冑は、母のお下がりですわ。「サイズが合わなくなったから、リカルルちゃんにあげるわぁ♪」とか言って」
膨らみのある胸板を手甲でガガンと、叩いてみせるご令嬢。
流石は家宝か、傷一つ付かない。
「あれ? それってさぁ、おかしくなぁいぃー? ルリーロちゃんわぁー、茅野姫ちゃんくらいのぉー身長でしょぉー?」
ヴッ――すぽん♪
おれの頭にしがみ付いていた、御神体さまが――
「あら、くすくす♪ どうぞ、よしなに?」
てちり。茅野姫の頭上に、舞い降りた。
リカルル姫の、赤い甲冑を見やる。
ふぉん♪
『朱狐シリーズ【多目的機動戦闘四足歩行車両】
古より伝わる最古のアーティファクト』
気を利かせた迅雷が、装備の記録を見せてくれた。
こいつわぁ、五百乃大角の兄神さまが、作ったらしい物で。
切り結んでから15分で、攻撃力が倍になる。
「(とんでもねぇ性能だがぁ――)」
装備する人間に合わせて伸び縮むなんてことわぁ、書いてねぇぞ?
装備品は中肉中背なら、大柄や小柄の幅を超えて着られる。
それが着れなくなったってこたぁ太ったか、あるいは――
「するってぇと、ルリーロさまの体がぁ――縮んだってことか?」
200歳も年を取りゃぁ、縮んだりもするだろうが――
どうも、わからんな。
「そウですね。今ハ深ク考えルのはよしましょう」
ふぉん♪
『イオノ>そーわねん。シガミーだって何もないところから、自分の体を作ったりしたんだから。若返るくらいのことは、起きても不思議はないわねん』
おれに瓜二つの、おれの体。
それにむんずと捕られた丸茸さまがぁ――すぽん♪
てちり――またおれの頭の上に、戻ってきやがった。
§
「しかしそれにしても、まさかフォチャカのご両親が、あの〝扇杖の炎鬼〟と〝針刺《はりさ》し男だっただなんて、思いもよりませんでしたわ!」
驚嘆を禁じ得ない様子の、リカルルご令嬢。
「わ、私もですぅー!?」
両親たちの二つ名に、戸惑いを禁じえない様子のフォチャカ嬢。
「お、奥方さまとお話になられてみては――ヴヴヴヴヴヴウヴッヴッ?」
蜂の魔神ルガレイニアが――息を吹き返した!
「「ひっひぃぃぃぃぃぃいぃっぃいっ!?」」
フッカと冒険者さまと――
「ぶっひぃぃぃぃいん――蜂じゃぁ! な、何という大きさぞぉっ!?」
「ぴゃぁっ、怖ぁいぞぉぉぉぉぉぉお――――――――!!!!」
おっさんと子爵さまが、手に手を取って恐れおののいてる。
冒険者さまと子爵さまは、置いて行かれちまったみてーだぜ。
ふぉん♪
『>そのようですね。今、馬車が停止しました。じきに、そちらへ戻ると思われます』
やれやれだ、よーっぽど怖かったんだろうぜ。
仮にも子爵ともあろう者の、じつに情けない姿。
目頭を押さえつつも助け起こそうと、蜂女が――ヴヴヴヴヴヴヴヴッ♪
「「うっぎゃぁぁぁぁっ、蜂ぃがぁ!」
「こっち来たぞぉぉぉっ!」
「怖ぁっ! でっかぁっ!」
やれやれだ、よーっぽど蜂がぁ、怖かったんだろうなぁ。
フッカと冒険者さまと、おっさんと子爵さまが。
それぞれひしと、抱き合ってやがる。
こいつらわぁ、仲が悪いわけじゃねぇーっぽいぞ。
ふぉん♪
『>そのようですね。そもそも大事な娘、いえ息子を修行に預けているような間柄ですし』
「にゃぁぁぁん?」
お猫さまが、また後ろ足で立ち上がり、こっちを見てる。
「(おいどうする?)」
猪蟹屋としちゃ完全自律型裏天狗か、予備の緊急用女神像でも欲しいところだがよ。
この場合、仕方なくね?
ふぉん♪
『イオノ>そうわねん。今は兎に角、央都の揉め事を解決するのが先決よねん。超茸鍋のまえの小事如き、あたくしさまの料理番ならかっさばいて見せなさいな♪』
女神の料理番てのわぁ、通りが良いから言ってたが――
大分、定着してきたぞ。
実際におれぁ、この現を守るため――
「おれがお前さまに、旨い飯を食わせてやる」と、約束したし――
毎日、欠かさず飯を作ってやっている。
ふぉん♪
『イオノ>〝たらふく〟が抜けてるわよ?』
うるせぇ。
「なぁんかさ、これ。今度こそ、抜けそうな気がするわね?」
嬉々とした狐耳が、突き刺さる剣へ向く。
「お止めください、お嬢さま。そのようなバランスが悪い剣に触れると、お怪我をなさいますので――ヴヴヴヴヴヴウヴヴヴィ?」
だから何で犬歯を覗かせて、悪っるい面して笑ってんだ?
「ふぅ。ま、全く……リカルルさまは、自分がどれだけ可憐なのか……自覚してくれないと……ぼそり……困るよ」
ふらふらと起き上がる、青年ニゲル。
「んゆぐひゅぎょっぴゃぁぁぁぁぁっ――――!?!?!?」
ニゲルの剣を引き抜き持ち上げようと、顔を真っ赤にするご令嬢。
あられもない渾身の蟹股に、可憐要素は微塵もない。
仮にもこの中じゃ、一番高貴とされるご令嬢が――
んゆぐひゅぎょっぴゃぁぁぁぁぁっは、無い。
「はいはい、リカルルさま。危ないから手を、お離しになってくださませ――ヴヴヴヴヴッ♪」
近寄ろうとするニゲル青年を、足蹴にして退かす蜂女。
「にゃぁ♪」
「みゃにゃがぁ♪」
「ひっひぃぃん?」
猫馬がうるせぇ。
「「「「がやがやがやや、ざわざわざわわ!?」」」」
子供たちも、うるせぇ。
室内の状況が混迷を極めた、そのとき――
「――――――――ッシュッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン――ドガンッ!」
壁天井から――凄まじい轟音が!
「なんだぁ!? うるせ――――――ぇ!?」
一斉に外に出ると――轟音は天から轟いていた。
「雷かぁっ――!?」
見上げた雲間に白線が、ゆっくりと引かれていく。
「ありゃあ、何だぜ?」
ふぉん♪
『>この世界で音速の壁を越えるのは、我々以外に一人しか居ません』
「ルリーロ……名代さまの、山菜束の様な魔法杖かっ!?」
白線は央都側から、伸びている。
今は政がらみで、コントゥル辺境伯家央都別邸で隠遁してるはずじゃ?
白線は真っ直ぐ空を二分し――雲の向こうへ消え去った。
「みゃにゃやーにゃ、みゃにゃにゃがみゃにゃや♪」
おう、なんだぜ。お猫さまよ。
「みゃぎゃにゃがぁ。――――、――♪」
おにぎりがこっちへ向けた、木板を見た。
『「アダマンタイトの長い奴。今まで見た二つの内の、もう一つはアレにゃぁ♪」と言ってるんだもの』
オリハルコンって聞いてた気もしたが、奥方さまめ。
謀りやがったなぁ。
膨らみのある胸板を手甲でガガンと、叩いてみせるご令嬢。
流石は家宝か、傷一つ付かない。
「あれ? それってさぁ、おかしくなぁいぃー? ルリーロちゃんわぁー、茅野姫ちゃんくらいのぉー身長でしょぉー?」
ヴッ――すぽん♪
おれの頭にしがみ付いていた、御神体さまが――
「あら、くすくす♪ どうぞ、よしなに?」
てちり。茅野姫の頭上に、舞い降りた。
リカルル姫の、赤い甲冑を見やる。
ふぉん♪
『朱狐シリーズ【多目的機動戦闘四足歩行車両】
古より伝わる最古のアーティファクト』
気を利かせた迅雷が、装備の記録を見せてくれた。
こいつわぁ、五百乃大角の兄神さまが、作ったらしい物で。
切り結んでから15分で、攻撃力が倍になる。
「(とんでもねぇ性能だがぁ――)」
装備する人間に合わせて伸び縮むなんてことわぁ、書いてねぇぞ?
装備品は中肉中背なら、大柄や小柄の幅を超えて着られる。
それが着れなくなったってこたぁ太ったか、あるいは――
「するってぇと、ルリーロさまの体がぁ――縮んだってことか?」
200歳も年を取りゃぁ、縮んだりもするだろうが――
どうも、わからんな。
「そウですね。今ハ深ク考えルのはよしましょう」
ふぉん♪
『イオノ>そーわねん。シガミーだって何もないところから、自分の体を作ったりしたんだから。若返るくらいのことは、起きても不思議はないわねん』
おれに瓜二つの、おれの体。
それにむんずと捕られた丸茸さまがぁ――すぽん♪
てちり――またおれの頭の上に、戻ってきやがった。
§
「しかしそれにしても、まさかフォチャカのご両親が、あの〝扇杖の炎鬼〟と〝針刺《はりさ》し男だっただなんて、思いもよりませんでしたわ!」
驚嘆を禁じ得ない様子の、リカルルご令嬢。
「わ、私もですぅー!?」
両親たちの二つ名に、戸惑いを禁じえない様子のフォチャカ嬢。
「お、奥方さまとお話になられてみては――ヴヴヴヴヴヴウヴッヴッ?」
蜂の魔神ルガレイニアが――息を吹き返した!
「「ひっひぃぃぃぃぃぃいぃっぃいっ!?」」
フッカと冒険者さまと――
「ぶっひぃぃぃぃいん――蜂じゃぁ! な、何という大きさぞぉっ!?」
「ぴゃぁっ、怖ぁいぞぉぉぉぉぉぉお――――――――!!!!」
おっさんと子爵さまが、手に手を取って恐れおののいてる。
冒険者さまと子爵さまは、置いて行かれちまったみてーだぜ。
ふぉん♪
『>そのようですね。今、馬車が停止しました。じきに、そちらへ戻ると思われます』
やれやれだ、よーっぽど怖かったんだろうぜ。
仮にも子爵ともあろう者の、じつに情けない姿。
目頭を押さえつつも助け起こそうと、蜂女が――ヴヴヴヴヴヴヴヴッ♪
「「うっぎゃぁぁぁぁっ、蜂ぃがぁ!」
「こっち来たぞぉぉぉっ!」
「怖ぁっ! でっかぁっ!」
やれやれだ、よーっぽど蜂がぁ、怖かったんだろうなぁ。
フッカと冒険者さまと、おっさんと子爵さまが。
それぞれひしと、抱き合ってやがる。
こいつらわぁ、仲が悪いわけじゃねぇーっぽいぞ。
ふぉん♪
『>そのようですね。そもそも大事な娘、いえ息子を修行に預けているような間柄ですし』
「にゃぁぁぁん?」
お猫さまが、また後ろ足で立ち上がり、こっちを見てる。
「(おいどうする?)」
猪蟹屋としちゃ完全自律型裏天狗か、予備の緊急用女神像でも欲しいところだがよ。
この場合、仕方なくね?
ふぉん♪
『イオノ>そうわねん。今は兎に角、央都の揉め事を解決するのが先決よねん。超茸鍋のまえの小事如き、あたくしさまの料理番ならかっさばいて見せなさいな♪』
女神の料理番てのわぁ、通りが良いから言ってたが――
大分、定着してきたぞ。
実際におれぁ、この現を守るため――
「おれがお前さまに、旨い飯を食わせてやる」と、約束したし――
毎日、欠かさず飯を作ってやっている。
ふぉん♪
『イオノ>〝たらふく〟が抜けてるわよ?』
うるせぇ。
「なぁんかさ、これ。今度こそ、抜けそうな気がするわね?」
嬉々とした狐耳が、突き刺さる剣へ向く。
「お止めください、お嬢さま。そのようなバランスが悪い剣に触れると、お怪我をなさいますので――ヴヴヴヴヴヴウヴヴヴィ?」
だから何で犬歯を覗かせて、悪っるい面して笑ってんだ?
「ふぅ。ま、全く……リカルルさまは、自分がどれだけ可憐なのか……自覚してくれないと……ぼそり……困るよ」
ふらふらと起き上がる、青年ニゲル。
「んゆぐひゅぎょっぴゃぁぁぁぁぁっ――――!?!?!?」
ニゲルの剣を引き抜き持ち上げようと、顔を真っ赤にするご令嬢。
あられもない渾身の蟹股に、可憐要素は微塵もない。
仮にもこの中じゃ、一番高貴とされるご令嬢が――
んゆぐひゅぎょっぴゃぁぁぁぁぁっは、無い。
「はいはい、リカルルさま。危ないから手を、お離しになってくださませ――ヴヴヴヴヴッ♪」
近寄ろうとするニゲル青年を、足蹴にして退かす蜂女。
「にゃぁ♪」
「みゃにゃがぁ♪」
「ひっひぃぃん?」
猫馬がうるせぇ。
「「「「がやがやがやや、ざわざわざわわ!?」」」」
子供たちも、うるせぇ。
室内の状況が混迷を極めた、そのとき――
「――――――――ッシュッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン――ドガンッ!」
壁天井から――凄まじい轟音が!
「なんだぁ!? うるせ――――――ぇ!?」
一斉に外に出ると――轟音は天から轟いていた。
「雷かぁっ――!?」
見上げた雲間に白線が、ゆっくりと引かれていく。
「ありゃあ、何だぜ?」
ふぉん♪
『>この世界で音速の壁を越えるのは、我々以外に一人しか居ません』
「ルリーロ……名代さまの、山菜束の様な魔法杖かっ!?」
白線は央都側から、伸びている。
今は政がらみで、コントゥル辺境伯家央都別邸で隠遁してるはずじゃ?
白線は真っ直ぐ空を二分し――雲の向こうへ消え去った。
「みゃにゃやーにゃ、みゃにゃにゃがみゃにゃや♪」
おう、なんだぜ。お猫さまよ。
「みゃぎゃにゃがぁ。――――、――♪」
おにぎりがこっちへ向けた、木板を見た。
『「アダマンタイトの長い奴。今まで見た二つの内の、もう一つはアレにゃぁ♪」と言ってるんだもの』
オリハルコンって聞いてた気もしたが、奥方さまめ。
謀りやがったなぁ。
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる