滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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4:龍撃の学院

529:旧パラベラム冒険者専用訓練ダンジョン、リザルト!

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「ほひょほぉうぅ、大感だいかんぅ・謝大しゃだいぃ・感激かんげきぃ――!」
 鳥《とり》のようにせわしない、くびうごき。
 目が合えば満面まんめんの笑み――ぶっふぉ!
 吹く。どうしたって吹く。

 すっぱぁぁぁん――♪
 よめにひっぱたかれるフッカちちは、どこかたのしげで――
 こう見えても、夫婦仲ふうふなかは良さそうだが。
 装備一式そうびいっしきを身につけた、フッカははちからすごくて。

 攻撃力ATKほとんどどないはずの、魔法杖ハリセンで――「んぎゃっぴぃいぃっ!」
 ドゴガァン――かべまで、ふっ飛ばされてた。

 ふぉん♪
『>飛距離にして3・3メートル。衝撃力0・6KW/hへ到達』
 おう、おそろしいな。おれたちは、行儀良ぎょうぎよくしとこうぜ。

「ふう、たすかったよきみ! ちいさいのに、その凄腕すごうで……もしやLVレベル50を、超えてるんじゃ――!?」
 ドレスのような甲冑かっちゅう
 手にしたたて豪奢ごうしゃけんには、さっきとおってきたまちの入りぐちに描かれていたのとおなじ、紋章もんしょうが付いていた。

 ふぉん♪
『>ツツィア子爵領縁の冒険者と思われます』
 そうだなぁ。
「いやあ、ご無事ぶじなによりだ……ぜよわ?」
 LVレベルなぁ。おれのは、とうのむかし100いっぱいだ。
 もうこれ以上いじょう、上がらないところまで上げちまってる。

自分じぶんはレフォール・ツツィア。ツツィア子爵領ししゃくりょう次期当主じきとうしゅです」
 けっしてひとのこたぁ言えんが、随分ずいぶんいさましいぜ。

LVレベルは38です!」
 けんたてを持ちなれてない、へっぴりごし
 とてもLVレベル38にはみえん。

 かさごそ。
『シガミー・ガムラン LV:39
 薬草師★★★★★ /状態異常無効/生産数最大/女神に加護/七天抜刀根術免許皆伝
     追加スキル/遅延回収/自動回収/自動回復/体力増強/上級鑑定/自爆耐性/解析指南/超料理術
 ――所属:シガミー御一行様』

 おれの対外的なみせられる冒険者ぼうけんしゃカードは、LVレベル39だ。
 いくら女神いおのはら関係者かんけいしゃでも、冒険者家業ぼうけんしゃかぎょうはじめて一年いちねんもたたずに――
 LVレベル100てのはない。
 たまたま姫さんリカルルとか変異種ばけうさぎとかを、女神印めがみじるしのクエストで討伐とうばつしちまったことがおおきい。

、〝スキル隠蔽いんぺい〟と〝LV詐称レベルさしょう〟スキルなんかを使つかって偽装ぎそうしている。

「(まえに、一晩中鳴り続けた・・・・・・・・やつだよな?)」
 もう鳴らんし、ここのところすっかりわすれてたが。

「(この世界せかい人類最高じんるいさいこうがぁ、えっとぉたしっかぁ……)」
「(騎士団総長きしだんそうちょうLVレベル70が、最高さいこうはず)」
「(でしょぉ? ならぁ、そろそろ上げておかないとね。なんせ本当ほんとう人類最高じんるいさいこうは、シガミーだものねぇん)」
 と言っても人類最強・・・・は、おれじゃねーけどな。
 まずニゲル。そしてひめさんにルリーロと、女将おかみさんにも勝てる気はせんぞ?

「(うーん。そうわね、くだん魔導騎士団まどうきしだん総長そうちょうさまとやらだっ――)」
「(はい。相当そうとう手練てだれであるとおもわれますし、魔神まじんルガレイニアじょうもいまだ本気ほんきたたかったところは見ていませんの――)」
 ルガさんがLVレベル47だから……そうしたら、ソコまで上げなくても良くね?

「(なんで? 上げるとこまることでもあったっけ、ウケケケッ)」
 こまりゃぁしねぇーが、おれぁ初等しょとう魔導学院まどうがくいんはいったばっかりだぜ。
 見習みならいとはいえリオレイニア先生・・は、師範代しはんだいみたいなもんだろう?
 それにならLV40越えきんぴか冒険者ぼうけんしゃカードを、弟子でしで有るおれが持ってちゃあ、しめしがつかんだろが。
 最悪さいあくでもLVレベル47より、したにしてくれや。

「(ジャイアントゴーレムの適正てきせいレベル討伐時とうばつじには、概算がいさんで8から13のレベルアップが見込みこめま)」
 くそう。
「(LVレベルアップまでに、あまり時間じかんが空くと不自然ふしぜんになってしまいますが)」
 じゃぁ、やってくれやぁ!
 けど上げるのわぁ7だけ、LVれべる46までだからな?

   §

 上階じょうかいへ上がったとき――――ブブブブッ♪
 くびひもで提げた冒険者ぼうけんしゃカードがふるえ、おとを立てた。
 ぎんピカのカードを取り出したら、パキリと割れて――
 なかからきんぴかのが出てきた。

『シガミー・ガムラン LV:46
 薬草師★★★★★ /状態異常無効/生産数最大/女神に加護/七天抜刀根術免許皆伝
     追加スキル/遅延回収/自動回収/自動回復/体力増強/上級鑑定/自爆耐性/解析指南/超料理術
 ――所属:シガミー御一行様』
 よし、良いぞ。LVレベル46だ。

「「ゴールドカードだ!」――でっすな!」
 見たそうだったから、二人ふたりにも見せてやる。
 強敵ボスたおしたからいま、上がったんですよ、という証拠しょうこ是非ぜひ見てくれ!

「おおっ、これは素晴すばらしい! とてもこうレベルだっ!」
 やっぱり冒険者こいつさまは、LVレベル執着しゅうちゃくしてるな。

「なんと〝上級鑑定じょうきゅうかんてい〟に〝女神めがみ加護かご〟持ちでしたかっ! おれっち、かんプックいたしまーしった♪」
 やっぱりフッカ父おっさんは、巫山戯ふざけることに執着しゅうちゃくしてるなー。
 あと、〝〟じゃなくて〝〟だからな。

「シガミーちゃぁん!」
「ふぅ、みんな無事ぶじね?」
 階段かいだんしかない小部屋こべやでカードを見せてたら、フッカ母娘おやこと――

「みゃにゃぎゃぁー?」
「ひひひぃぃぃぃん?」
 なぜかおにぎり騎馬きば出会であった。

「ぎゃ――ま、魔物まもの!? ――じゃない? ケットーシィじゃないのっ! もぉ、おどかさないでちょうだいっ!」
 冒険者嬢ぼうけんしゃじょうは、まるでいさましくなかった。

   §

「それで、これがぁ戦利品せんりひんなぁのぉーん
 それは横長よこながの、長持ながもちだった。

「うっひょひょひょほほぉーい!」
 木製もくせいはこに飛びつく、フッカ父おっさん
 スッパァァァァン♪
 またふっ飛ばされる、フッカ父おっさん
 長持ながもちを飛び越え、かべに置かれた長椅子かばいすへどさり。

「ダンジョンクリア報酬ほうしゅうわなが、仕掛しかけられていないわけがないでしょう! 一体何年いったいなんねん冒険者ぼうけんしゃをしているの!?」
 ぱしぱしぱしん♪
 盛大せいだいしりあたまを、たたかれてる。

 しかし、おどろいたぜ。
 おっさんは古参こさんの、冒険者ぼうけんしゃだったらしい。
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