490 / 741
4:龍撃の学院
490:ネネルド村奇譚、聖剣青首大根
しおりを挟む
「いや、まて? このマンドラゴーラはどっから持ってきたぁ?」
「なんかね、よいしょっとぉ!」
ゴガッチャリンッ♪
大きな革袋には、見覚えがある。
「これと一緒に、おにぎりの中に入ってたのよ♪」
念のため、ひっくり返してみれば――『オルコトリア』。
ガムラン町冒険者ギルト支部名物受付嬢の、いつも支部を壊してる方の名前が書いてあった。
「やっぱりかっ、取って置きを開けやがったなぁ!?」
くそう。おにぎりの内側に仕舞っとけば、バレねぇと思ったのに。
おれや迅雷より、収納魔法具(装備用の小型空間ストレージ)や収納魔法に精通した奴だ。
検索を掛けるか、直に中を参照されたら――
こうして見つかっちまう。
取って置きを仕舞っとける、鍵付きの収納魔法具を作らねぇと。
「くすくす♪ 大根なら、御座いますよ? 神域で採れた、ご立派な白いのが♪」
どさどささ!
それはたしかに立派な、真っ白い。
「随分まっすぐで白いな……まるで小太刀みてぇだぜ」
小太刀と呼ぶには、ちいと太ぇが食いでが有りそうな所は――
実に五百乃大角向きの、野菜だった。
「あらぁん、立派な青首大根じゃないのさっ、ウケケケケッ♪」
どっささどさどさどっさっさ!
「まだまだ沢山有りますよぉ、くーすくす?」
うまそうな野菜は、どんどん積み上がっていく。
「ふーん、こんなに有るんならさぁ、その聖剣でぇ――あの邪悪でおいしそぉなぁ邪神を倒して来てよ♪」
積み上がった根菜を、見あげる根菜。
「青首大根だぁ? それに聖剣……邪神?」
聖剣って言ったら、ニゲルだ。
たしかに彼奴がいりゃ蛸なんざ、どれだけ大きかろうが、塩を吐かれようが――
水面を数歩で駆け抜け、下ごしらえしちまうだろうぜ。
それと邪神ってのは、惡神のことか?
ウチの五百乃大角も星神も、質は良くねぇが――
話せば、わかる神さんだ。
話が通じねぇのは、やっぱり変異種とか〝ミノタウ〟だな。
アイツらは惡神と言っても、良いだろう。
「うふふふっ、くすくすくす、クツクツクツクツ――――コォON!」
ぎちり――――――――シュッボゥ!
ぼっごごごごごごおぉぉぉぉうわぁぁぁ――――キュキュゥゥンッ♪
なんで奥方さまが、真言唱えてんだぁ!?
そう思ったときには既に辺りが輝き、一筋の光が流れていた!
いきなり狐火・仙花を、放つ奴がいるかぁ!
ぶぎゅりゅりゅぅ――――ぱかん、ヴァヂヴァヂバチヴァヂィッ――――!!
大蛸は水面に浮いていた丸盆(おれが忘れてきた、もう一枚)を腕で絡め取り――
大岩も通す光の筋を、防ぎやがった!
キュドドゴゴゴゴゴォォォンッ!!!
弾かれた光線が、とおくの湖畔の形を変える。
「うへぇ。話が通じねぇ奴が、もう一人居たっけ」
「なんでっしゃろ? シガミーはん、何か仰いましたかえ?」
なんでぶち切れてやがるんだぜ、奥方さまわよぉ?
ふぉん♪
『>シガミー。ルリーロが跋扈していた江戸時代において、狢と呼ばれた大狸の怪異が大蛸に化けたという記録があります』
んだとぉ? 妖狐の御前で言っちゃならねぇ禁句の一つが、〝狸〟だ。
ちなみに、もう一つは〝天狗〟。
「いーや、何でもねぇ! おれもぉこの大根おぉー、ぶち当ててやろうかなぁ!」
おれの小せぇ手には太すぎて持ち辛えから、強化服を着ることにする。
ヴッ――ぽこみゅむ♪
「みゃにゃぎゃぁー?」
強化服十号改を出したら、子供たちを引きつれた強化服一号が寄ってきた。
ごそごそ、むぎゅぎゅ♪
おれは強化服に入りこみ、背を向けた。
「閉めてくれ」と猫の魔物に頼む。
ちなみ轟雷は座らせて、隅に置きっぱなしだ。
大根を持つには大きすぎるし、学者連中が群がってて――
どうせ、すぐは使えない。
「にゃみゃぎゃぁーみゃー!」
悪く思うな成仏しろや。
うまそうに生まれてきたことを、その姿を五百乃大角に見られたことを――
運がなかったと、諦めてくれ。
『<<<<<◇>>>>>』――『□』!
蛸頭を捉え、水上に突き出た蛸足の全てを捉えた。
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
抱えた大根を数珠つなぎのように、ひと息に放り投げた!
山なりに飛んで行く、青首大根とやら。
ピピピピピィ――――『□』に変化はない。
水に潜られたら終りだが、当たらんでも構わん。
妙にやる気の奥方さまの手前、働いたってことが大事だぜ。
ふぉん♪
『>着弾します』
ドゴドゴドゴゴッゴガガッ――――!!!!!!
突き刺さる大根。
ぼよよぉんと揺れる、蛸頭。
「まるで、効いてませんね?」
チチチィーと、とおくを見た白眼鏡が、結果を知らせてきた。
轟雷を持ち出してまで、働く気力はもう無い。
茅の姫に雑に扱われた節々が、怠くてなぁ。
筋肉痛に蘇生薬は、効かねぇし。
「おい蛸助! もう日も暮れるから、今日の所は引き分けにしねぇかぁ!?」
出来ることなら、もう帰って寝たい。
その一心で、声を張ってみた。
「ぷぎゅりゅりゅりゅるぅ?」
あー? まさかの返事が返ってきたぞ?
気のせいだろうが――「おまえ話が分かるのか――?」
「ぶぎゅりゅりゅるるる? ぶぎゅりゅ!」
なーんか言ってるようにも聞こえる。
「驚くべキことですが、演算単位ニ匹敵すル知性ノ痕跡ヲ検出しまシた」
ヴヴッヴッ――ルガ蜂の動きで何かを推しはかった迅雷が、そう告げてきた。
おにぎりと同等、少なくとも天ぷら号を越える人格を有しているらしいぜ。
あの子馬並みの心を持つと言うなら、葬り去るのも気が引けなくもねぇ……気がするような?
「みゃにゃぎやぁっ――――♪」
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
一列に連なり飛んで行く、大根の矢。
見ればおにぎりが残りの白い大根を、次から次へと天高くへ飛ばしていた。
どんどん減っていく、まっすぐで白い根菜。
「お待ちなさい、おにぎり。話し合う余地が有るというのなら、少し様子を見ましょう!」
五百乃大角の意外な言葉。その表情は、いつになく真剣。
うまそうな獲物をまえにした、奴の言葉とは思えない。
「みゃにゃぎやぁっ――――♪」
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
まっすぐで白い根菜は次々と、彼の敵へ吸い込まれ――
湖の藻屑と消えていく。
大量に有った大根が、のこり半分を切ったとき――
「待てって言ってるでしょぉー! そのおいしそうなぁ、お大根おぉー、ぜーんぶ使っちゃうつもりっぃいいぃぃぃいいいぃぃっ!?」
女神御神体さまの凄まじい剣幕に、恐れを成したのか――
「みゃっ!?」
強化服自律型一号おにぎりが、その手を止めた。
ーーー
青首大根/辛みが少ない大根。昭和後期に開発された、病気に強い品種。地上にせり上がった胚軸が日に当たり緑色になることから、その名が付けられた。
演算単位/量子的な特性をあらわす高濃度な演算リソースと、それを計る仮想単位。ひいては量子脳としての発露、人格を構成するにたり得る時間経過(経験)を内包していると判断するための指針のひとつ。
「なんかね、よいしょっとぉ!」
ゴガッチャリンッ♪
大きな革袋には、見覚えがある。
「これと一緒に、おにぎりの中に入ってたのよ♪」
念のため、ひっくり返してみれば――『オルコトリア』。
ガムラン町冒険者ギルト支部名物受付嬢の、いつも支部を壊してる方の名前が書いてあった。
「やっぱりかっ、取って置きを開けやがったなぁ!?」
くそう。おにぎりの内側に仕舞っとけば、バレねぇと思ったのに。
おれや迅雷より、収納魔法具(装備用の小型空間ストレージ)や収納魔法に精通した奴だ。
検索を掛けるか、直に中を参照されたら――
こうして見つかっちまう。
取って置きを仕舞っとける、鍵付きの収納魔法具を作らねぇと。
「くすくす♪ 大根なら、御座いますよ? 神域で採れた、ご立派な白いのが♪」
どさどささ!
それはたしかに立派な、真っ白い。
「随分まっすぐで白いな……まるで小太刀みてぇだぜ」
小太刀と呼ぶには、ちいと太ぇが食いでが有りそうな所は――
実に五百乃大角向きの、野菜だった。
「あらぁん、立派な青首大根じゃないのさっ、ウケケケケッ♪」
どっささどさどさどっさっさ!
「まだまだ沢山有りますよぉ、くーすくす?」
うまそうな野菜は、どんどん積み上がっていく。
「ふーん、こんなに有るんならさぁ、その聖剣でぇ――あの邪悪でおいしそぉなぁ邪神を倒して来てよ♪」
積み上がった根菜を、見あげる根菜。
「青首大根だぁ? それに聖剣……邪神?」
聖剣って言ったら、ニゲルだ。
たしかに彼奴がいりゃ蛸なんざ、どれだけ大きかろうが、塩を吐かれようが――
水面を数歩で駆け抜け、下ごしらえしちまうだろうぜ。
それと邪神ってのは、惡神のことか?
ウチの五百乃大角も星神も、質は良くねぇが――
話せば、わかる神さんだ。
話が通じねぇのは、やっぱり変異種とか〝ミノタウ〟だな。
アイツらは惡神と言っても、良いだろう。
「うふふふっ、くすくすくす、クツクツクツクツ――――コォON!」
ぎちり――――――――シュッボゥ!
ぼっごごごごごごおぉぉぉぉうわぁぁぁ――――キュキュゥゥンッ♪
なんで奥方さまが、真言唱えてんだぁ!?
そう思ったときには既に辺りが輝き、一筋の光が流れていた!
いきなり狐火・仙花を、放つ奴がいるかぁ!
ぶぎゅりゅりゅぅ――――ぱかん、ヴァヂヴァヂバチヴァヂィッ――――!!
大蛸は水面に浮いていた丸盆(おれが忘れてきた、もう一枚)を腕で絡め取り――
大岩も通す光の筋を、防ぎやがった!
キュドドゴゴゴゴゴォォォンッ!!!
弾かれた光線が、とおくの湖畔の形を変える。
「うへぇ。話が通じねぇ奴が、もう一人居たっけ」
「なんでっしゃろ? シガミーはん、何か仰いましたかえ?」
なんでぶち切れてやがるんだぜ、奥方さまわよぉ?
ふぉん♪
『>シガミー。ルリーロが跋扈していた江戸時代において、狢と呼ばれた大狸の怪異が大蛸に化けたという記録があります』
んだとぉ? 妖狐の御前で言っちゃならねぇ禁句の一つが、〝狸〟だ。
ちなみに、もう一つは〝天狗〟。
「いーや、何でもねぇ! おれもぉこの大根おぉー、ぶち当ててやろうかなぁ!」
おれの小せぇ手には太すぎて持ち辛えから、強化服を着ることにする。
ヴッ――ぽこみゅむ♪
「みゃにゃぎゃぁー?」
強化服十号改を出したら、子供たちを引きつれた強化服一号が寄ってきた。
ごそごそ、むぎゅぎゅ♪
おれは強化服に入りこみ、背を向けた。
「閉めてくれ」と猫の魔物に頼む。
ちなみ轟雷は座らせて、隅に置きっぱなしだ。
大根を持つには大きすぎるし、学者連中が群がってて――
どうせ、すぐは使えない。
「にゃみゃぎゃぁーみゃー!」
悪く思うな成仏しろや。
うまそうに生まれてきたことを、その姿を五百乃大角に見られたことを――
運がなかったと、諦めてくれ。
『<<<<<◇>>>>>』――『□』!
蛸頭を捉え、水上に突き出た蛸足の全てを捉えた。
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
抱えた大根を数珠つなぎのように、ひと息に放り投げた!
山なりに飛んで行く、青首大根とやら。
ピピピピピィ――――『□』に変化はない。
水に潜られたら終りだが、当たらんでも構わん。
妙にやる気の奥方さまの手前、働いたってことが大事だぜ。
ふぉん♪
『>着弾します』
ドゴドゴドゴゴッゴガガッ――――!!!!!!
突き刺さる大根。
ぼよよぉんと揺れる、蛸頭。
「まるで、効いてませんね?」
チチチィーと、とおくを見た白眼鏡が、結果を知らせてきた。
轟雷を持ち出してまで、働く気力はもう無い。
茅の姫に雑に扱われた節々が、怠くてなぁ。
筋肉痛に蘇生薬は、効かねぇし。
「おい蛸助! もう日も暮れるから、今日の所は引き分けにしねぇかぁ!?」
出来ることなら、もう帰って寝たい。
その一心で、声を張ってみた。
「ぷぎゅりゅりゅりゅるぅ?」
あー? まさかの返事が返ってきたぞ?
気のせいだろうが――「おまえ話が分かるのか――?」
「ぶぎゅりゅりゅるるる? ぶぎゅりゅ!」
なーんか言ってるようにも聞こえる。
「驚くべキことですが、演算単位ニ匹敵すル知性ノ痕跡ヲ検出しまシた」
ヴヴッヴッ――ルガ蜂の動きで何かを推しはかった迅雷が、そう告げてきた。
おにぎりと同等、少なくとも天ぷら号を越える人格を有しているらしいぜ。
あの子馬並みの心を持つと言うなら、葬り去るのも気が引けなくもねぇ……気がするような?
「みゃにゃぎやぁっ――――♪」
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
一列に連なり飛んで行く、大根の矢。
見ればおにぎりが残りの白い大根を、次から次へと天高くへ飛ばしていた。
どんどん減っていく、まっすぐで白い根菜。
「お待ちなさい、おにぎり。話し合う余地が有るというのなら、少し様子を見ましょう!」
五百乃大角の意外な言葉。その表情は、いつになく真剣。
うまそうな獲物をまえにした、奴の言葉とは思えない。
「みゃにゃぎやぁっ――――♪」
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ!
まっすぐで白い根菜は次々と、彼の敵へ吸い込まれ――
湖の藻屑と消えていく。
大量に有った大根が、のこり半分を切ったとき――
「待てって言ってるでしょぉー! そのおいしそうなぁ、お大根おぉー、ぜーんぶ使っちゃうつもりっぃいいぃぃぃいいいぃぃっ!?」
女神御神体さまの凄まじい剣幕に、恐れを成したのか――
「みゃっ!?」
強化服自律型一号おにぎりが、その手を止めた。
ーーー
青首大根/辛みが少ない大根。昭和後期に開発された、病気に強い品種。地上にせり上がった胚軸が日に当たり緑色になることから、その名が付けられた。
演算単位/量子的な特性をあらわす高濃度な演算リソースと、それを計る仮想単位。ひいては量子脳としての発露、人格を構成するにたり得る時間経過(経験)を内包していると判断するための指針のひとつ。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
異世界起動兵器ゴーレム
ヒカリ
ファンタジー
高校生鬼島良太郎はある日トラックに
撥ねられてしまった。そして良太郎
が目覚めると、そこは異世界だった。
さらに良太郎の肉体は鋼の兵器、
ゴーレムと化していたのだ。良太郎が
目覚めた時、彼の目の前にいたのは
魔術師で2級冒険者のマリーネ。彼女は
未知の世界で右も左も分からない状態
の良太郎と共に冒険者生活を営んで
いく事を決めた。だがこの世界の裏
では凶悪な影が……良太郎の異世界
でのゴーレムライフが始まる……。
ファンタジーバトル作品、開幕!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる