423 / 734
4:龍撃の学院
423:初等魔導学院、詠唱魔法具と拠点その6
しおりを挟む
「ふぅーふふうふっふふふふ――♪」
なんだぜ、この声?
気づけば、まわりに子供どもが。
とおくに、大人どもが。
「きぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ―――――――!?!?」
絹を裂くような。
美の権化リオレイニアの。
あられもない、心からの叫び。
学院長と秘書の人が――猫頭顧問をひっぱたく。
王女がゴーレムに跨がり――リオレイニアを引っぱっていく。
「(ミャッドが、何かしたのか?)」
「(わかりませんが、敵性は検出されていません)」
ヴォヴォヴォヴォオヴォゥゥゥウンッ――――♪
なんだぜ?
大人たちが、居たあたり。
テーブルの端に、何かが置いてある。
橙色の革袋?
「逃げてくださいららぁぁん!」
「きぃやぁぁぁぁ――――!?!?」
尖った目玉のゴーレムが、おれの横を通り過ぎる。
王女はおれもつかもうと、手を伸ばしてきたが――
おれはその手を避け、逆に踏み込む。
なんかが居る。
テーブルの端。
椅子が倒れている。
「(迅雷、こっちに集中しろ)」
茅の姫も、ヴァリバリすんの止めろ。
御神体と子供らを、頼む――ぜっ!?
「――っ!?」
テーブルも椅子も――
空になった皿も杯も酒瓶も――
まばたきをしたら全部が――
瞼の裏に、消えちまった。
何もねぇ場所に、影が落ちている。
影は呼吸をするように、脈動し――
ウォウォォウォォォン♪
揺れる度に、その数を増やしていく。
あるものは、風に吹かれた薄衣のような――女の姿。
あるものは、野を駆ける狼のような――獣の姿。
あるものは、背びれを揺らし水底へ沈む――魚の姿。
あるものは、翼を広げ虚空へ溶ける――鳥の姿。
あるものは、牙を剥き咆哮する巨躯――男の姿。
あるものは――あるものは――あるものは。
全てが虚ろで――止め処がなく。
尋常ならざるものどもは――そこには居ない。
ひたひたと、とたたたと、ごぼごぼと、ばさばさと、ごぉぉぉぉおと。
ぞぉぞぉぞぉぉ、ずるるるぅ――――!
それらは、一点から遠ざかろうと――
床に落ちた革袋から、逃れようとしていた。
わからん。
「(迅雷、ありゃ何だ!?)」
「(あれとは?)」
ばかやろう、ふざけてる場合じゃねーぞ。
ぎこちなかった、それらの動きが――
歩を進めるごとに洗練され、加速していく!
その中のひとつ――薄衣の女が、目のまえに迫る!
くぼんだ双眸。顔はない。
ヴッ――じゃりぃぃんっ♪
錫杖で貫く。
「喝ぁーーーーーーーーーーっ!!」
発をくれてやったが――ひたひたひたっ。
足音は止まらない――すぽん♪
錫杖を仕舞い――「ひのたまぁー!」
ぼぅわ――――ぷすん♪
女の薄衣は、そよぎもせず。
小さな火が、かき消える。
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ。
足音がうるせぇ!
「(くそう、狐火なら燃やせたかもなぁ――――!?)」
薄衣がとうとう、おれの体を突き抜けた。
「(シガミーのバイタルに、異常を検知――何を見ているのですか!?)」
いかん。こいつぁ――坊主の領分らしいぜ!
おれを突き抜けた女を、振りかえった!
居たのは、光のない双眸。
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ。
足音が止まらず、そこに居て――
おれを見てやがる。
ぶちっ、ぐるぅん。
指を囓り滴る血で、空中に円を描く。
ぎちり――――――――シュッボゥ!
「ON――キリキリバサラウンハッタ!」
瀑布火炎の術を唱えた。
ぼごぅわぁっ――――腕に火が付いたが、熱くねぇ。
〝自爆耐性〟スキルは、ちゃんと効いてる。
ぼっごっごぉぉぉぉぉうっわぁぁぁぁぁ――――!
おれが描いた真円から、流れ出る炎。
薄衣がどんなものでも――日輪に沈めやぁ!
ぼっごっごぉぉぉぉぉうっわぁぁぁぁぁ――――ぶすぶすぶすすすっ!
脳裏をよぎる、光のない双眸。
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
足音が重なり、陽光が――女の姿に削られていく!
「(ちぃっ、どういうことだぁ!? おれの血で薄衣の顔を、切り取ってやったってのによぉ――!)」
坊主の血はソレだけで、外法の調伏に使えるはずだ。
ふぉん♪
『イオノ>ちょっと、何してんの?』
ふぉふぉん♪
『ホシガミー>楽しそうですね、くすくす?』
そんな呑気な一行表示をよこす、女神と星神。
「(ばかやろう! おまえらには、見えてねぇのかぁ!?)」
おれの体に、まとわり付き――
おれから吹き出る炎を、かき消す――
顔のない薄衣がぁよぉう!?
ふぉふぉん♪
『シガミー>おい、虎の巻出せっ!
リオの〝ひかりのたて〟の使い方を教えろやぁ!』
火龍が吐いた火弾すら、防いだあれなら。
必要なスキルがあるなら、今すぐ全部取れぇ――――――――!!
ふぉふぉん♪
『解析指南>シガミーの認識している対象は、この世界に存在していません』
とうとう解析指南まで、匙を投げやがった。
ひたひたひたっ、ひたっ――――ぶすんっ♪
おれの命の限りにおいて、無尽のはずの術が尽きた!
止まった足音を見たら、くぼんだ口元が――にたぁり♪
幽かに歪んだ。
「やべぇ、死ぬ。死んじまう! なんかねぇかぁ!?」
必死に懐を探ると――
それは入れっぱなしだった、〝魔力量を10だけ増やせる鉢巻き〟。
「うっぎゃぁぁぁぁっ――――!?」
半狂乱になり、それを投げ捨てると――
何を思ったか――シュルル、カチャカチャキャチャッ――きゅっ♪
迅雷の野郎がおれの髪を、総髪にくくりやがった。
ひたひたひたっ、にたぁり♪
「ひぃぃぃぃぃいぃぃっ――――!?」
為す術がなくなったおれは――
「シガミー?」
よってきた虚け者を、ひっつかんだ!
ーーー
総髪/男性の髪型。俗に言うポニーテール。オールバックも、こう呼ぶこともある。
なんだぜ、この声?
気づけば、まわりに子供どもが。
とおくに、大人どもが。
「きぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ―――――――!?!?」
絹を裂くような。
美の権化リオレイニアの。
あられもない、心からの叫び。
学院長と秘書の人が――猫頭顧問をひっぱたく。
王女がゴーレムに跨がり――リオレイニアを引っぱっていく。
「(ミャッドが、何かしたのか?)」
「(わかりませんが、敵性は検出されていません)」
ヴォヴォヴォヴォオヴォゥゥゥウンッ――――♪
なんだぜ?
大人たちが、居たあたり。
テーブルの端に、何かが置いてある。
橙色の革袋?
「逃げてくださいららぁぁん!」
「きぃやぁぁぁぁ――――!?!?」
尖った目玉のゴーレムが、おれの横を通り過ぎる。
王女はおれもつかもうと、手を伸ばしてきたが――
おれはその手を避け、逆に踏み込む。
なんかが居る。
テーブルの端。
椅子が倒れている。
「(迅雷、こっちに集中しろ)」
茅の姫も、ヴァリバリすんの止めろ。
御神体と子供らを、頼む――ぜっ!?
「――っ!?」
テーブルも椅子も――
空になった皿も杯も酒瓶も――
まばたきをしたら全部が――
瞼の裏に、消えちまった。
何もねぇ場所に、影が落ちている。
影は呼吸をするように、脈動し――
ウォウォォウォォォン♪
揺れる度に、その数を増やしていく。
あるものは、風に吹かれた薄衣のような――女の姿。
あるものは、野を駆ける狼のような――獣の姿。
あるものは、背びれを揺らし水底へ沈む――魚の姿。
あるものは、翼を広げ虚空へ溶ける――鳥の姿。
あるものは、牙を剥き咆哮する巨躯――男の姿。
あるものは――あるものは――あるものは。
全てが虚ろで――止め処がなく。
尋常ならざるものどもは――そこには居ない。
ひたひたと、とたたたと、ごぼごぼと、ばさばさと、ごぉぉぉぉおと。
ぞぉぞぉぞぉぉ、ずるるるぅ――――!
それらは、一点から遠ざかろうと――
床に落ちた革袋から、逃れようとしていた。
わからん。
「(迅雷、ありゃ何だ!?)」
「(あれとは?)」
ばかやろう、ふざけてる場合じゃねーぞ。
ぎこちなかった、それらの動きが――
歩を進めるごとに洗練され、加速していく!
その中のひとつ――薄衣の女が、目のまえに迫る!
くぼんだ双眸。顔はない。
ヴッ――じゃりぃぃんっ♪
錫杖で貫く。
「喝ぁーーーーーーーーーーっ!!」
発をくれてやったが――ひたひたひたっ。
足音は止まらない――すぽん♪
錫杖を仕舞い――「ひのたまぁー!」
ぼぅわ――――ぷすん♪
女の薄衣は、そよぎもせず。
小さな火が、かき消える。
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ。
足音がうるせぇ!
「(くそう、狐火なら燃やせたかもなぁ――――!?)」
薄衣がとうとう、おれの体を突き抜けた。
「(シガミーのバイタルに、異常を検知――何を見ているのですか!?)」
いかん。こいつぁ――坊主の領分らしいぜ!
おれを突き抜けた女を、振りかえった!
居たのは、光のない双眸。
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ。
足音が止まらず、そこに居て――
おれを見てやがる。
ぶちっ、ぐるぅん。
指を囓り滴る血で、空中に円を描く。
ぎちり――――――――シュッボゥ!
「ON――キリキリバサラウンハッタ!」
瀑布火炎の術を唱えた。
ぼごぅわぁっ――――腕に火が付いたが、熱くねぇ。
〝自爆耐性〟スキルは、ちゃんと効いてる。
ぼっごっごぉぉぉぉぉうっわぁぁぁぁぁ――――!
おれが描いた真円から、流れ出る炎。
薄衣がどんなものでも――日輪に沈めやぁ!
ぼっごっごぉぉぉぉぉうっわぁぁぁぁぁ――――ぶすぶすぶすすすっ!
脳裏をよぎる、光のない双眸。
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
ひたひたひたっ、ひたひたひたっ――――ぶすぶすぶすすすっ!
足音が重なり、陽光が――女の姿に削られていく!
「(ちぃっ、どういうことだぁ!? おれの血で薄衣の顔を、切り取ってやったってのによぉ――!)」
坊主の血はソレだけで、外法の調伏に使えるはずだ。
ふぉん♪
『イオノ>ちょっと、何してんの?』
ふぉふぉん♪
『ホシガミー>楽しそうですね、くすくす?』
そんな呑気な一行表示をよこす、女神と星神。
「(ばかやろう! おまえらには、見えてねぇのかぁ!?)」
おれの体に、まとわり付き――
おれから吹き出る炎を、かき消す――
顔のない薄衣がぁよぉう!?
ふぉふぉん♪
『シガミー>おい、虎の巻出せっ!
リオの〝ひかりのたて〟の使い方を教えろやぁ!』
火龍が吐いた火弾すら、防いだあれなら。
必要なスキルがあるなら、今すぐ全部取れぇ――――――――!!
ふぉふぉん♪
『解析指南>シガミーの認識している対象は、この世界に存在していません』
とうとう解析指南まで、匙を投げやがった。
ひたひたひたっ、ひたっ――――ぶすんっ♪
おれの命の限りにおいて、無尽のはずの術が尽きた!
止まった足音を見たら、くぼんだ口元が――にたぁり♪
幽かに歪んだ。
「やべぇ、死ぬ。死んじまう! なんかねぇかぁ!?」
必死に懐を探ると――
それは入れっぱなしだった、〝魔力量を10だけ増やせる鉢巻き〟。
「うっぎゃぁぁぁぁっ――――!?」
半狂乱になり、それを投げ捨てると――
何を思ったか――シュルル、カチャカチャキャチャッ――きゅっ♪
迅雷の野郎がおれの髪を、総髪にくくりやがった。
ひたひたひたっ、にたぁり♪
「ひぃぃぃぃぃいぃぃっ――――!?」
為す術がなくなったおれは――
「シガミー?」
よってきた虚け者を、ひっつかんだ!
ーーー
総髪/男性の髪型。俗に言うポニーテール。オールバックも、こう呼ぶこともある。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。 え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる