滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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404 / 740
4:龍撃の学院

404:魔法使いシガミー、404NotFound

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「まったくもう、アナタたちときたらっ!!! どうしていつもいつも、おもいもよらないことを起こすのですかっ!?」
 ここは、いまさっきおれたちが追い詰められた、三つまた建物たてもの
 その一階玄関エントランス

「おいオマエ、言われてるぞ?」
 おれは、いつもいつもわるさをしているわけじゃねぇからな。

「え? 言われてるのは、きみだよね?」
 魔法杖まほうつえで、つついて来やがった。
 ソッチがその気なら、こっちだって――
 ベルトに刺しておいた独古杵ジンライたん)で、つつきかえしてやる。

 ふぉん♪
『ヒント>404NotFound』
 迅雷ジンライをつかんだら、ヒントがなにかをつたえてきた。
 わから――

 ――くるん!
 目の端《はし》で、リオのちいさい魔法杖まほうつえ一閃いっせん
 ――――――――ガラララララララッドッシャァァァァァァン!!!
 つえさきから、空中ちゅうに落ちる稲妻いなずま

「「「「「「「「「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」」」」」」」」」」
 おれとこいつと、おなじフロアにいた学校がっこう事務方じむかたたちが――
 一斉いっせいにひっくりかえった!

「お、おい、こりゃ本気ほんきだぜ」
 となりを見たら、魔術師まじゅつし帽子ぼうしが落ちて――
「う、うん、相当怒そうとうおこってるね」
 そのかおが見えた。
 しずかなこえと、美の女神いおのはらをもとりこにしたリオレイニアの家系かけい
 どんなかおしてやがるんだとおもってたが――

 リオレイニアとおなぎんかみ
 かたまでのかみ一房ひとふさ、編み込んであり――
 なが糸切いときり歯が、くちからのぞいている。

 なんというか――とても愛嬌あいきょうのあるかおだ。
 人心じんしんまどわす、リオの素顔すがお
 そういう姿形すがたかたち魅了みりょうスキルは持ってなさそうで、ひとまず安心あんしんしたが。
 それでも――ガムラン代表リカルルには会わせねぇほうが良いだろうなー。

「ほら、つかまれ」
 飛び起きて手を差しだすと――
「ありがとう」
 かわいらしい子供こどもが、手を取りわらった。

「「「「「「「「ま、魔神まじん再来さいらい!!」」」」」」」」
 リオレイニアからあとずさる、大人おとなたち。

 おそれられるリオレオニア。
 おれたちは、そのかたわらへあるいて行く――

「ごめんなさい」
 目を伏せ、かたをすくめる子供こども
「かたじけないでござる」
 おれもこうべを垂れた。

「ぷくくくくくっ……ひそひそ……な、なぁにその言葉ことばぁ!? カタジケーゴザル……ぐふふひっ♪」
 横目よこめで見たら、むこうも横目よこめでコッチを見ていた。
「なんだとっ……ひそひそ……由緒正ゆいしょただしい、お武家ぶけ言葉ことば文句もんくを付けるなってんでぇい!」

「あなたぁたぁちぃー?」
 〝魔神の再来リオレイニア〟が、さっきそらを飛ぶのに使つかってた、はしらみたいな魔法杖まほうつえを取りだし――ゴッゴン♪

「「――っ!?」」
 こえにならないこえをあげる、おれたち。
 こいつもリオの縁者えんじゃなら、そのおそろしさは知っているのだろう・・・・・・・・・

「「「「「「「「ま、魔神まじん再来さいらい再来さいらい――――!?」」」」」」」」
 我先われさきにと、逃げていく大人おとなたち。

 ヴァチヴァ――――――――――――――!?!?
 今度こんど空中ちゅうに落ちる稲妻いなずまが、とぐろを巻き――――
 あまりにも強烈きょうれつひかりは、漆黒しっこくかげつくり出す!

 ――――――――ガラララララララッドッシャ――ぽふん♪
 「んぁ、不発ふはつか?」そうおもってうえを見たら――ボッガァン♪

 吹きぬけのたか天井てんじょうに取り付けられていた――魔法具まほうぐのようなもの。
 それが爆発ばくはつした。

 ゴゴガァァン、ボボボゴゴゴッ、ゴガガァァァァァァァァァァンッ!!!!!!
 爆発ばくはつ騒音そうおんは、なぜかそとへとつづいていく。

「な、なにごとですか!?」
 不測ふそく事態じたい周囲しゅういを見わたし、クルクルとまわ給仕服メイドふく

 直接ちょくせつ魔法具まほうぐねらったわけじゃないが――
 ぶっこわしたのは、間違まちがいなく彼女リオ高位こうい魔法まほうだ。

 ふぉふぉん♪
『>シガミー、5秒後にINTタレット迅雷復帰します』
 お?

「目ぇ覚ましたか、迅雷ジンライ♪」
 パラパラと落ちてくる瓦礫がれきを避け、うしろのかべまで避難ひなんする。
だれはなしてるの?」
 あとを付いてくる子供こども(かわいい)。

 おれのベルトから独古杵どっこしょが、ひとりでにすっぽ抜けた。

「ハじめまして。オじょウさン。わたクしハインテリジェンス・タレット。形式けいシきナンバーINTアイエヌティーTRTTティーアールティーティー01ゼロワンデす。以後イごおみしりオき
 ヴォヴォォォン♪
 ひくうなりは、神力しんりょく使つかっているあかしだが。
 ひとによっちゃ、あつかんじる。

しゃべった!? まさかアーティファクト!?」
 口元くちもと両手りょうてをそえる子供こども(かわいい)。

「おう、おれの相棒あいぼう迅雷ジンライだぜ!」
 おれは独古杵ぼうをつかみ――シュッカァァン♪
 1シガミーのながさにのばして――ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュルルルン♪
 かるく振りまわす。

「伸びるぼうのアーティファクトをあやつる、きんかみおんなの子……まさか、シガミー御一行様ごいっこうさまの……リーダー?」
 そのおおきなひとみが、さらに見開みひらかれた。

「おぅ、リオから聞いてたのか? おれがガムランちょうのアイドル、泣く子もだまるシガミーさまだぜっ!」
 見得きえを切ってやった。
 なにごとも、最初さいしょ肝心かんじんだからな。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? ――つえよ!」
 ヴォォーゥン♪
 背負せおってたつえを、パシリとつかみ――
 出会であったばかりの子供こども(かわいい)が――
 脇目わきめも振らずに、飛んで逃げていった。

きラわれてしマいました……」
 落ち込む迅雷ジンライ

「いや、突然とつぜんおまえを振りまわした、おれがわりぃ……」
 おれは迅雷ジンライをシュルル、カチリ♪
 独古杵どっこしょサイズにもどし、ちかくの椅子いすすわった。

 目のまえには、大勢おおぜい大人おとなたちに魔法杖まほうつえを向けられ――
 両手りょうてを挙げるリオレイニアの姿すがた
 仮面かめんしたかおが、あおざめているのがわかる。

「はぁ、なんかもう、色々いろいろ駄目だめだな……」
 レイダの用事ようじが済んだら、れいのコントゥル家御用達けごようたつ箱入はこいりの菓子かしを――
 買いに行こうと、おもってたんだがなぁ。

 ふぉふぉん♪
『>特撃型シシガニャン10号改、ならびに轟雷を、
  使用可能状態で待機させますか?』

「(ばかやろーう! ねんのため準備じゅんびだけしとけやぁ……)」
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