滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

文字の大きさ
上 下
376 / 741
3:ダンジョンクローラーになろう

376:龍脈の回廊、見えない聖剣VS大道芸

しおりを挟む
「ッチェェエェェェエッィィイィッ――――――――!」
 巨大きょだい鉄鎧てつよろい周囲しゅうい走り抜け・・・・単身たんしん包囲ほういする。
 かたや異常いじょう速度AGI

使つかかたがコレで、あってるのか知らんがぁ――――使つかえるもんはぁ、全部ぜんぶつかぁうぞぉ――――ニャァ!!!
 巨大きょだい体躯たいくつつ蛇腹じゃばらのような、鉄鎧てつよろい
 何度なんど切結きりむすぶうち、鉄鎧てつよろい細切こまぎれれで細身ほそみ鎧板よろいいたが――

 ギャリィィン――――ピプ――ッ♪
 バッガァァンッ!!
 爆発・・するようになった。

 その爆発ばくはつは、ちいさな敵影てきえいを、確実かくじつにしりぞける。
 細切こまぎれでたよりない鎧板よろいいたが、白熱はくねつ炸裂さくれつ――
 かぜに吹かれて霧散むさんすれば――もともどる。

太刀を打ち出した後・・・・・・・・・しか使つかえねぇのが、難儀なんぎだがなぁぁぁぁっ――――!!」
 異様いようなまでの順応性じゅんのうせい
 それは500の大弓兵おおゆみへいもってしても、止められなかった――
 〝悪鬼羅刹あっきらせつ僧兵猪蟹そうへいししがにの――頓知能力とんちのうりょくだ。

   §

「ねぇー、迅雷ジンライクン
なんでシょう、イオノファラー
 人工知能AIコンパニオンへ問う、プレイヤーおのはらいおの

「あれさぁ、複合装甲板コンポジットアーマーにさ――」
「はイ、イオノファー」
 ならべられた椅子いす
 巨大きょだい映像空間えいぞうくうかんうつし出されるのは、巨大きょだい機動兵器きどうへいき青年せいねん一騎打いっきうち。
 オッズは変わらず、ネコミミあたま覇気はきうす青年せいねん優勢ゆうせい

一体いったいなにしてくれてんのぉ、シガミーわぁ
 イオノファラーの感情かんじょうを読み取り、正確せいかくにデフォルメされる立体映像ホログラフィー

可動域かどういキ確保用かくほようのわズかな傾斜機構けいシゃきこうヲ、ピンポイントデ限界作動げんかイさどう。浮イた装甲板そうコうばん自己修復機能じこしゅうフくきのうをやはり、限界げンかいヲ超エた危険作動きケんさどう……装甲板そうこウばん強制最適化きょウせいさいてきか瞬時しゅンじおこナっているよウで
 立体映像イオノファラーにぎられたINTインテリジェンスタレット迅雷ジンライは、3Dスリィーディーマウスのように便利べんり使つかわれている。

「そのこころわぁー
 美の女神プレイヤーイオノファラー(17)は、突出とっしゅつした頭脳ずのうを持つ才女さいじょではあるが、彼女かのじょにも専門せんこんはある。
 〝わからないこと〟にたいする不満ふまんが、口元くちもとあらわれていた。

剥離パージ再生成ビルド同時どウじおこナうこトで――セキュア刀身とウしんガ、体内たいナい侵入しンにゅうするのヲフせいでいるよウで
 振りまわされるぼう

一言ひとことでぇー、言ーうーなーらーぁ――?」
 専門以外せんもんいがい事柄ことがらかんしては、推して知るべくもないのだろう。
 くちとがりきり、もはや変顔へんがおである。

反応装甲はんのうそウこう一種いっシゅヲ、自作じサくしたとオかんガエ下サ
 すっぽぉーん♪

「……天正てんしょう生まれの、おぼうさんがぁー
 つい、すっぽぬけたぼうを、にらみ付ける立体映像イオノファラー

「はイ。飲酒いンしゅ博打ばクち小商こアきなイ、率先そっせンしテいくさ・・・に出タりと、破戒はかイかギりヲ尽くしたトいう言質げンち収得済しゅうトくずみデすが、生マれた時代じダい職業しょクぎょう相違ソういアりませ

 がやがやがやがやや。
 かたや異常いじょう堅牢DEFさ。

 がやがやがやがやや。
 突如とつじょとしてはじまった、猫耳ねこみみのせ青年せいねんVSヴァーサス巨大武者きょだいむしゃ赤鬼あかおに
 はからずもガムラン新旧しんきゅうの、スーパールーキー同士どうしたたかい。

 そのたたかいは、惑星全土わくせいぜんど傷跡きずあとのこすことになる。
 だがソレを知るものは、まだここにはいない。

   §

「よしっ、いまだぁ! 太刀たちひろ――――ニャァ!!
 後ろ手に・・・・伸ばされる手甲うで

 さまざまな魔法具まほうぐや、神々かみがみ技術ことわり駆使くしした――
 てつからだまもる、未知みち機構きこう

 周囲しゅうい木々きぎは薙ぎたおされ、とうとうかくれられる木やいわおかが――無くなった。

 圧倒的あっとうてき速度差そくどさに、為すすべのなかった鉄鎧あかおに
 それが一直線いっちょくせんに、はしり出した。

 背中せなかから噴出ふんしゅつするのは、マナの奔流ほんりゅう
 うしろへ投げ捨てられる・・・・・・・質量しつりょうは、龍脈りゅうみゃくつらなる活力まなながれ。

 包囲網ほういもうからのがれようとする、巨大きょだいロボットプラモ。
 肉薄にくはくする、巨大きょだい質量しつりょう内包ないほうする鍵剣かぎけんセキュア――
 いや聖剣せいけんセキュアと化した青年かれは、いまやまさに英雄えいゆうと化していた。

   §

「ッチィィィィィィィッェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェッィィィィィィィィィィィィィィィィィィッィィィィィッ!!!!!!!!!!」

 来た。
 この〝はつ〟にさきんじて、おれははしり出している。
 打ち出した太刀たちを、越えるはやさで・・・。・・・・

 見えない太刀たちには、見えない太刀たち応戦おうせんする。
 ガッキュゥゥゥンガガッキュゥゥゥゥゥンン!
 バッシャヤッ――――ガシリッ!

 よし、太刀たちつかをつかめた!
 ひとの身じゃ出来できねぇ、からだうごき。

 ズッシィィィンズズシィィィィィッィィンッ!
 このてつからだじゃ、いくらこしを落としても、〝地〟をつかむにはとおすぎる。
 もっともつかんだ・・・・ところで、ニゲルになます切りにされるのが、せいぜいだがなぁぁぁぁっ!

 すす方向むきと、ニゲルのかるい切っさきと、甲冑おれの背にかくした太刀たちを――
 一直線にすそろえる。

 視界しかいそとはしる、黒い人影けはい
 ふぉふぉん♪
『►►►』

 ようやくつかんだ、ニゲル尻尾しっぽだ。
 手がとどかねぇなら――野郎やろうほうから来てもらう!

 ふぉふぉん♪
『►►►』
 目に見える、ニゲルの気配けはい
 それを見つめる。

 ふぉふぉん♪
『►►►』
 見つめつづける。

 やつぁ、そこに居るように見えて、じつはおれのまわりを一回りしている・・・・・・・
 ならコッチが踏みとどまる・・・・・・なら、向こうが・・・・内側うちがわに斬り込んでくるしか――
 剣筋みちが無くなる。

 こんな芸当げいとうは、向こうが寸分違すんぶんたがわぬうごきを見せるから、出来できるだけのはなしで。
 まったくもって、威張いばれたはなしではない。

「ッゥゥゥゥオオオオオオオッリャァァァァァアァ――ニャァ
 こえを張る。
 はつにははつを。

 つかの〝引きがね〟を引いた!
 チキッ――――ピプゥゥゥゥゥッ!
 鳴くとり

 うしろかまえた刀身が・・・――ビタリッ!!!!!!!!!!
 空中ちゅうとどまる!
 ギシギシギシギシィィィッ、ゴガッチャゴガギャチャララララァァァァン!

 ねじれたからだの向きが、つかにぎりから正されていく・・・・・・

 いてぇ、いてぇが、これで向こうが・・・・、斬り込んでくるしかなくなった。
 引きがねはなす。

 空中ちゅうに浮いていたからだが、地に落ちる。
 ズッシャァァァァンッ!
 すべる具足ぐそく

 おれの背中せなかかくれていた――
 切っさきが、まえを向く。
 パッコォォォォォォォッォンッ――――奇っかいおと

 いきおいあまった剣筋けんすじみだれるが――
 ゴギャギャギャ、ガッチャ、ガシィィンッ!
 まわる景色おれ

 ニゲルが姿すがたあらわしした。
 正面しょうめんだ。
 すでに太刀かたなは、振りきった・・・・・
 なら、とおみちに居た野郎ニゲルからだが、斬れていねぇとおかしい。

 ガッギュギキィィンッ――――――――!
 まわ太刀かたな

 おれの三分さんぶんいちしかない刀身それで――ニゲルは。
 おれの太刀たちを、二つにした・・・・・

 こいつぁ、いけねぇ。
 大道芸じゃぁ・・・・・・、どうにもならん。

 おれの刀身みちすでに絶たれ――
 ひかりはなてきの刀身《みち》が、なか侵入しはいってくる。

   §

「また、増えたよっ!?」
 子供こども全財産ぜんざいさんを、心配しんぱいするこえ
「また、増えたねぇ♪」
 女将おかみはずんだこえ

 巨躯きょくを駆る武者むしゃ頭上ずじょう
 ふぉん♪
『掛け金総額:301,736パケタ』
 それは結構けっこう大金たいきんだが、増える・・・気配けはいはなかった。

 たいするは、猫耳ねこみみを頭にのせた青年せいねん頭上ずじょう
 ふぉん♪
『掛け金総額://,///,///,///パケタ』
 それは天文学的てんもんがくてき数字すうじと化し、じわじわと増え続けている・・・・・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界起動兵器ゴーレム

ヒカリ
ファンタジー
高校生鬼島良太郎はある日トラックに 撥ねられてしまった。そして良太郎 が目覚めると、そこは異世界だった。 さらに良太郎の肉体は鋼の兵器、 ゴーレムと化していたのだ。良太郎が 目覚めた時、彼の目の前にいたのは 魔術師で2級冒険者のマリーネ。彼女は 未知の世界で右も左も分からない状態 の良太郎と共に冒険者生活を営んで いく事を決めた。だがこの世界の裏 では凶悪な影が……良太郎の異世界 でのゴーレムライフが始まる……。 ファンタジーバトル作品、開幕!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜

駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。 しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった─── そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。 前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける! 完結まで毎日投稿!

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

処理中です...