紅蓮慕情

酔惑 二

「姉さん、俺と同じように舌を動かしてみてよ」

　一旦口を離してそう告げたあと再び舌を差し込むと、姉もぎこちないながら舌を動かし始めた。

単に今までどうすればいいのか分からなかっただけなのか。

俺が分かりやすく舌を大きく動かして口内を翻弄すると、姉も拙い動きでそれを真似しようとする。

その弾力のある舌先が小さく自分の舌の上や内壁を掠めるのが感じられ、俺もそれに応えるように喉に届きそうなほどに深く舌を差し入れ、姉の舌を嬲ってやる。

「んっ……ふっ……」

　キスで感じているのか、姉の息が荒くなり、吐息が頬にかかる。

二人が口を動かすたびにピチャピチャと音が鳴り、それを耳にして俺も血液が一気に下半身に流れていくのが分かった。

　銀色の糸を引かせながら姉の唇から離れ、その胸元へと移動する。

片手は姉の背に当てたままもう一方の手で自分の体を支え姉の体ごと引き寄せるようにして乳房の一つを口に含むと、姉も片腕を畳から放し、自分の胸に抱え込むように俺の頭に絡みつかせた。

俺が膨らみに吸い付く動きに合わせるように、俺の髪を何度もかき上げる。

「あっ……和くん……」

　夢うつつを彷徨うように、溜め息にも似たつぶやきが姉の口が漏れる。

乳房を口の中で押し潰すようにして吸い上げ、口を離して硬い先端を舌先で叩くように前後に揺する。

大きく口を開いて、丘を形成する柔肉をできる限り含んだあと顔ごと動かして揉むようにしてやると、気持ちいいのか姉は首を左右に揺すった。

　もう片方の膨らみも同じように弄んでやり、そのまま体を後ろへずらしていくと下半身の黒い茂みに辿りつく。

わしゃわしゃとしたその縮毛を指に絡めたあと、さらに下へと指先を滑らせると、姉の陰裂はもうトロトロの蜜を垂らしていた。

先に指で弄られた粒は今にも弾けそうなほどに膨らんでいて、舌の腹で舐め上げ唇で吸うと姉の顔が天井を仰ぎ、その腕から徐々に力が抜けていく。

さらに舌先を使って嬲り細かい振動を与えてやると、もう姉は自分の体を支えていられず、熱い息を吐きながら畳の上にその身を横たえた。

　弄りやすくなったところで、舌で襞を掻き分け、膣内へと侵入を開始する。

ぬるぬるのソコは舌が滑ってうまく中へと進めないほどで、口を窄め音を立てながらすすり上げると姉は腰を切なげに左右に振る。

秘所の中に差し込んだ舌を上下にくねらせると、内部は脈動するように大きく収縮を始める。

「あっ、あっ、和くんっ……」

　甘い声で姉が俺の名前を呼ぶと、どうしても姉に求められている気分になる。そして、それをもっと聞きたくなる。

　俺は姉の尻だけを抱え上げ、肘をついて下から支えると杯を飲み干すような形にさせた。

姉の尻の下には、溢れた愛液が小さく水溜りを作っている。

なおも滴り落ちる蜜に口を近づけ、割れ目に沿って顔を動かしながら舐め取り、壷口を塞ぐように口を開くと舌を差し込みながら中のものを吸い出し飲み込む。

「あぁんっ、和くんっ、ふっ……あっ、あんっ、あっ……」

　姉の嬌声は大きく高くなり、梅雨寒で室内の気温は低いくらいなのに、白い裸体を晒した彼女の額にはうっすらと汗が浮かんでいる。

もうすぐ夕刻を迎える、灰色の梅雨空を映したような室内の薄暗がりの中に、ほんのりとピンク色に染まった姉の全身が浮かび上がり、まるで発光しているようだ。

　姉の尻から片手を離しそろそろ自分のモノを取り出そうとすると、姉は肩で体を支え、下半身だけ蹲踞（そんきょ）の姿勢を取ったような格好で俺の次の動作を待っているかのようだ。

少し早い呼吸を繰り返し、目を閉じて静止している姉の腰を掴み、俺はできるだけゆっくりと、俺のモノが入っていくのが感じられるように、姉の潤みきった秘部へと肉茎を沈ませていく。

「あ……あ……」

　俺の硬いモノが自分の体内を満たし、カリが襞を擦りながら分け入っていく感触がクッキリと分かるのか、姉は半眼を閉じぶるっぶるっと何度も快感に体を震わせ、足をピクピクと動かしながら軽くイキ続けている。

「んっ……」

　先端が奥を捉えると、何かを耐えるように仰け反り、俺のモノに吸い付くように膣をひつくかせる。

「姉さん、自分で腰動かせる？」

　呼びかけると、姉は恍惚とした表情のまま俺を見た。

「こんな風にさ」
　手本を見せるように繋がったまま姉の腰を持って左右に揺らすと、俺のモノが内壁に当たるのを感じるらしく、姉の中はギュッギュッと何度も俺を締め上げる。

ただでさえ深くまで届くような体勢なのに、尻を宙に浮かせているせいで膣内がより解放され、快感を得やすくなっているらしい。