34 / 40
34 差し入れの目的☆
しおりを挟む「じゃ、次は冬に新メニューの差し入れ持ってくるから頑張ってね」
元婚約者が差し入れを食べ終わったところで、後片付けをして私は席を立った。
「ごちそうさまでした!! ……は~満腹満腹。年に二回のコレがあるからこのブラック仕事も頑張れるんだよな~……脱獄したいし、前世知識チートでいくらでもその方法も思いつくけど、他国に逃げたらせっかく巡り合えたこの懐かしの前世フードが食えなくなるし……ブツブツ…………」
面会室を出るとき、元婚約者のそんな声が聞こえてきた。中々ご満足いただけているようだ。
夏暑く、冬寒いと言われている魔石採掘場。
さて。次は『冬』に向けて、冷た~い前世グルメの開発を急がねば。
ココへは新商品販売に向けてのヒントを貰いに来ている。来年の夏に前世フードの新商品を売り出すためには余裕をもって冬には冷た~い商品の開発を一通り終えておきたいですからね。逆もまた然り。
……嫌がらせ目的もない訳ではないけど。
暑い暑いと言いながら食べるのを止められない元婚約者の様子といったら、もう。このためにも味に妥協は一切していませんからね! ええ!
「あーいい仕事(スッキリ)した!」
私は上機嫌で面会室を後にした。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
211
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる