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23 ちょっと何言っているのか分かりませんね
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「ふーん……? まあ、最近は王都でもそこそこ食える食べ物が並ぶようになってきたけど、あっちと比べちゃうと種類がまだまだだからな。オレみたいな選ばれし人間が口にするには地味ではあるが、この味だけは捨てがたい。おい、喜べ。そんなにお前がオレと離れるのがつらいのなら、料理人としてなら雇ってやるぞ」
「……は? 突然何を言っているの??」
「強がるなよ。婚約破棄したってのに、少しでもオレを引き止めようと健気にもてなそうとしてるじゃないか。ああ、もういいよ。オレみたいに世界に選ばれた特別な存在には不釣り合いだが、食にうるさい元日本人としては妥協できないところでもあるからな。おい、喜べ。お前を愛することは出来ないが、幼馴染としての情けくらいはあるから、愛人枠としてならお夜食係として採用してやってもいい」
「いやいやいや、だから何言ってんの? さっきから訳が分からないんだけど」
「だーかーらー! ああもう、何年お前と幼馴染兼婚約者をやっていると思っているんだよ。オレにちょっと褒められたぐらいであんなに嬉しそうに笑っちゃってさ。お前の気持ちなんて見え見えなんだよ。ホラ、素直になれって――」
グイっと腕を掴まれて。体勢を崩して元婚約者に抱き込まれてしまった。
子供の頃から聞き慣れた嫌味が、勘違いした声変わりボイスで間近に聞こえて気持ちが悪い。
あと、コロンがキツくて香りの趣味も悪い。
鳥肌が立って、思わず叫んでしまった。
「ぎゃーっ!! 助けて、おまわりさーん!!」
「――は!? お巡りさんって、お前……! まさか、お前も転生……」
「……は? 突然何を言っているの??」
「強がるなよ。婚約破棄したってのに、少しでもオレを引き止めようと健気にもてなそうとしてるじゃないか。ああ、もういいよ。オレみたいに世界に選ばれた特別な存在には不釣り合いだが、食にうるさい元日本人としては妥協できないところでもあるからな。おい、喜べ。お前を愛することは出来ないが、幼馴染としての情けくらいはあるから、愛人枠としてならお夜食係として採用してやってもいい」
「いやいやいや、だから何言ってんの? さっきから訳が分からないんだけど」
「だーかーらー! ああもう、何年お前と幼馴染兼婚約者をやっていると思っているんだよ。オレにちょっと褒められたぐらいであんなに嬉しそうに笑っちゃってさ。お前の気持ちなんて見え見えなんだよ。ホラ、素直になれって――」
グイっと腕を掴まれて。体勢を崩して元婚約者に抱き込まれてしまった。
子供の頃から聞き慣れた嫌味が、勘違いした声変わりボイスで間近に聞こえて気持ちが悪い。
あと、コロンがキツくて香りの趣味も悪い。
鳥肌が立って、思わず叫んでしまった。
「ぎゃーっ!! 助けて、おまわりさーん!!」
「――は!? お巡りさんって、お前……! まさか、お前も転生……」
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