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2 問題のある義妹ができました

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 お父様が再婚したお相手は商会でお父様の秘書をしていた女性。

 男爵家出身のシングルマザーで、女一人で必死に娘を育てている姿に、妻亡き後男一人で娘を育ててきたお父様は自分を重ねてしまった……らしい。そして恋に落ちたそうだ。

 お義母様はとても優秀な女性だ。学生時代も生家である男爵家の経済状況が芳しくないからと、選抜テストを受けて狭き門である学園の特待生枠を実力で勝ち取り、高位貴族を押しのけ首席で卒業するほどの才女。向上心も高く多数の資格持ち。

 同じ女である私から見ても才能あふれる魅力的な女性なので、お父様が魅かれたのも解る。


 ――が、忙し過ぎて母親としてはちょっと……だったようだ。

 私のような立場でもない限り、女性が働くのがまだ珍しいこの国では、たとえ優秀でも女性の賃金は低い。お義母様は忙しく働いてきたもののあまり経済的には恵まれているとはいえず、娘である義妹には色々と我慢をさせてきたらしい。
 ――しかも、忙しいからと義妹のしつけはあまりされぬままで。

 お父様とお義母様が再婚し、義妹ごと伯爵家へと受け入れたことで、その辺の問題が明るみになった。


 例の、『ずるい、ずるい』問題だ。



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