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第三章 初級フリー討伐
31 発覚! 謎のチートスキル
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「会話、できないんですか? そんなことないでしょ? 俺、ギルドのお姉さんと普通に会話できたし。俺の初級講習を担当していたインストラクターも食堂のバイトさんと話していましたよ。本日のオススメメニューを聞いたり」
ギルドのお姉さんは分からないことがあれば教えてくれるし、ここが異世界とは感じさせないくらい親切だ。あと美人。ちょっとだけ俺の意識高い系の姉ちゃんに雰囲気が似てる。
香車ウサギの角の買取の際、何度も受付のお姉さんと会話をしたが、一緒にいたインストラクターも俺と彼女が話しているのを見ても、特に驚いたりはしていなかった。
その辺りのことを伝えても「それは当然だ」と言ってザッツさんは動じなかった。
「ギルド職員は人事異動も多いし、多民族の相手をするから、基本的に翻訳魔法を持っているエリートが多いんだよ。だから、ギルド職員は特別。だけど俺はそんなの持ってないし、お前の他にもスポーツクラブ所属の冒険者に会ったことあるけど、みんな片言だったぞ? 細かいニュアンスはまったく伝わらなかった」
マジか! チート判明!! キタコレ、やっとだ!!!
「いや、オータ。お前何で満面の笑みなんだよ。少しは戸惑えよ」
「いや、戸惑ってますって! 俺凄くない? そっかー。俺にそんな特殊スキルが……。インストラクターも教えてくれれば……あ!」
そう言えば。入会時の能力値の測定でなんか言われたな……と思い出す。
『ああ、言語スキルをお持ちですね。これは、結構いらっしゃいますが、便利ですよ。レベルが上がれば、現地の人との会話も可能です。スキルはこちらでの影響が出やすいんですよ。何か、専門的な語学の学習でもされてました?』
『いえ。大学生ですけど英語苦手なんで』
『あ、そ、そうですか……あれえ? おかしいな』
――うん。言われたな。確かに言われた。あんまり気にしてなかったけど、きっとアレだ。レベル上がったら現地の人との会話もできるって言ってたし。
きっと、釣りしている間にレベルが上がったんだと思う。魔魚は釣るだけでも討伐扱いになるらしいから。ちなみに逃がすとノーカンになるそうだ。
最初に釣りしたとき、なんか釣れすぎたから一匹でかいの逃がしたけど、残りは残さず食ったしな。半分はザッツさんが食った。んで、200gには一口分ずつ。
まあ、200gの場合、その他に残った骨やら頭やらも食べてたけど。その分、食後はキレイな物でしたよ。
それをザッツさんに言ったら、首を捻りつつも取りあえず納得はしてくれたようだ。
あと、200gの気持ちがわかるのは同じ釜の飯を食う仲間だからと思っている。
しかも、ダイエット仲間だ。ここ重要。
俺は語った。主に、ダイエットの辛さについて。
「そ、そうか。……まあ……なんだ……あれだ……がんばれ。ダイエットはできるだけ俺も協力するから。でも、言語スキルとか、お前すげえな。語学得意なんだな! 専門的な語学の勉強でもしてたのか?」
「……いえ、語学は苦手で」
「そ、そうか」
気まずくて俺は目を逸らす。
……後期試験の結果は思い出したくない。外国語は正直苦手だ。ギリギリ何とかなったが、例えループして二週目があったとしてもできるようになるとは思えない。ってかやりたくない。
ぽよんぽよんと200gが慰めるように小さく俺をたたく。くうぅ…なんていいやつだ。今度、魔魚丸々一匹やるからな。
え? どうせくれるならたこ焼きがいい?
くそ、しっかりしてんな。流石は意識高い系スライム。
魔魚だったら元手かからなかったのに……。(ちっ)
ギルドのお姉さんは分からないことがあれば教えてくれるし、ここが異世界とは感じさせないくらい親切だ。あと美人。ちょっとだけ俺の意識高い系の姉ちゃんに雰囲気が似てる。
香車ウサギの角の買取の際、何度も受付のお姉さんと会話をしたが、一緒にいたインストラクターも俺と彼女が話しているのを見ても、特に驚いたりはしていなかった。
その辺りのことを伝えても「それは当然だ」と言ってザッツさんは動じなかった。
「ギルド職員は人事異動も多いし、多民族の相手をするから、基本的に翻訳魔法を持っているエリートが多いんだよ。だから、ギルド職員は特別。だけど俺はそんなの持ってないし、お前の他にもスポーツクラブ所属の冒険者に会ったことあるけど、みんな片言だったぞ? 細かいニュアンスはまったく伝わらなかった」
マジか! チート判明!! キタコレ、やっとだ!!!
「いや、オータ。お前何で満面の笑みなんだよ。少しは戸惑えよ」
「いや、戸惑ってますって! 俺凄くない? そっかー。俺にそんな特殊スキルが……。インストラクターも教えてくれれば……あ!」
そう言えば。入会時の能力値の測定でなんか言われたな……と思い出す。
『ああ、言語スキルをお持ちですね。これは、結構いらっしゃいますが、便利ですよ。レベルが上がれば、現地の人との会話も可能です。スキルはこちらでの影響が出やすいんですよ。何か、専門的な語学の学習でもされてました?』
『いえ。大学生ですけど英語苦手なんで』
『あ、そ、そうですか……あれえ? おかしいな』
――うん。言われたな。確かに言われた。あんまり気にしてなかったけど、きっとアレだ。レベル上がったら現地の人との会話もできるって言ってたし。
きっと、釣りしている間にレベルが上がったんだと思う。魔魚は釣るだけでも討伐扱いになるらしいから。ちなみに逃がすとノーカンになるそうだ。
最初に釣りしたとき、なんか釣れすぎたから一匹でかいの逃がしたけど、残りは残さず食ったしな。半分はザッツさんが食った。んで、200gには一口分ずつ。
まあ、200gの場合、その他に残った骨やら頭やらも食べてたけど。その分、食後はキレイな物でしたよ。
それをザッツさんに言ったら、首を捻りつつも取りあえず納得はしてくれたようだ。
あと、200gの気持ちがわかるのは同じ釜の飯を食う仲間だからと思っている。
しかも、ダイエット仲間だ。ここ重要。
俺は語った。主に、ダイエットの辛さについて。
「そ、そうか。……まあ……なんだ……あれだ……がんばれ。ダイエットはできるだけ俺も協力するから。でも、言語スキルとか、お前すげえな。語学得意なんだな! 専門的な語学の勉強でもしてたのか?」
「……いえ、語学は苦手で」
「そ、そうか」
気まずくて俺は目を逸らす。
……後期試験の結果は思い出したくない。外国語は正直苦手だ。ギリギリ何とかなったが、例えループして二週目があったとしてもできるようになるとは思えない。ってかやりたくない。
ぽよんぽよんと200gが慰めるように小さく俺をたたく。くうぅ…なんていいやつだ。今度、魔魚丸々一匹やるからな。
え? どうせくれるならたこ焼きがいい?
くそ、しっかりしてんな。流石は意識高い系スライム。
魔魚だったら元手かからなかったのに……。(ちっ)
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