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268 魅了堕ち幽閉王子は輝いている

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「すごい!! 大きなブーツの中にポテトチップスがたくさん入っている! 夏限定のフレーバーまであるぞ!」

「あ。それはお早めにお召し上がりください」


 特大クリスマスブーツに目いっぱい入れたポテトチップス詰め合わせに王子様は大喜びしている。広告とにらめっこして底値でちょっとずつ買い込んだ甲斐がありました。
 ……でも、夏フレーバーの物は割引コーナーにあったお値引き品なのでお早めに。賞味期限がアレなので。

 ――さてと。本物王子の分はそれでいいとして。
『問題』はここからですね。


「――で、王子。こっちのプレゼントはいつもどおり本棚の上に置いておいて欲しいんだけど」


 ドンッ!


 と、王子の前に出したのはいつもの黒い巾着……ではなくクリスマス仕様のブーツ型をした赤い巾着。外側は100均で購入して遊び心を演出しましたが、中身はいつも通りの王家の影こと偽王子さん達へのワイロです。

 特に! 王子が塔にとんでもないことをやらかした今は超重要!! これ一つに私の今後の身の安全がかかっていると言っても過言ではない。

 私も偽王子さん達にサクッとされたくはないですからね。


 彼らの分もプレゼントを用意しておいて良かった!
 本っっ当に良かった……!!(切実)


「コレは……袋は違うがいつもの安全の為のおまじないだな? 僕は袋の中を見ちゃ駄目で、いつの間にか中身が消えるやつ。……でも、なんか僕のより大きいのだが」


 おっと。偽者さん用プレゼントの大きさを見て、本物の王子様が拗ねていますね。

 だけどこればかりは仕方がない。だって偽王子(猫耳)(大)(腹黒)の三人分だもの。


 ちなみに袋の中身は、

 小魚のおやつ(業務用)
 シリアルバー(各種詰め合わせ)
 栄養ドリンク(箱)


 ――となっております。


 値段的にも偽者さん達用のプレゼントの方が王子にあげた物よりお高くなっているけれど、私の身の安全にも関わってくるものだから、ケチる訳にはいきません。なので、彼らの好物をた~っぷりと詰め込みました。

 腹黒さんにかけられた妙な魔法のせいで口に出しては言えないので、心の中で声を大にして言いましょう。
 命は大事!!

 そんでもって、とりあえず大きいプレゼントに興味津々の王子様を納得させなくては。


「でも、そっちにはポテトチップスが入っていないから」

「!! そうか! じゃあいい。僕はポテトチップスの方がいいからな!! 舌切り雀も大きい方はアレだしな」


 と、クリスマスブーツを抱えてニッコニコの王子様。

 ……どっかで昔話でも見たのかな? 前にイロイロやらかしたせいで、鈴木さんトコで教育番組を見せられていたらしいし。王子の知識の偏りはホント謎。

 それにしても王子は本当にポテトチップスが好きだなあ。ポテチ入りブーツを抱えて無駄にキラキラしてる。

 ……って、え!?


 何か――今日の王子キラキラ輝いているんですけど。比喩的な意味でもなんでもなく、何ていうかその……物理的に。


『何か』が王子の周りでキラキラと光っている。

 …………何だコレ??





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