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第1章 大賢者様の秘書になりました
34.休日は城下街で<2>
しおりを挟む先週も訪れたあの円形の広場が見えて来た頃、馬車は、広場にほど近い大きな建物の前に停まった。
先に降りた焔さんが差し出してくれる手に少しだけどきっとしつつ、その手を借りながら慎重に馬車から降りる。
ふと後ろを振り返れば、同じようにオリバーがシャーロットをエスコートしていて、つんとそっぽ向いたままの彼女を、オリバーがはにかんだような表情で優しく見つめていた。
シャーロットとオリバーは幼馴染みだと聞いているけれど、ああしていると似合いの恋人同士というほうがしっくりくるような気がしてくる。
ぱっとオリバーの手を離して隣にやってきたシャーロットは、少しだけ頬が赤くなっている気がした。
こほん、と咳払いした彼女の視線に釣られて、目の前の建物へと向き直る。
「リリー、ここは、城下街で一番大きな文具店ですの。一般向けの文具の他に、上のフロアでは魔道具や、貴族向けの高級品も買うことができる有名店で、サルビエロ商会という商会が営んでいるお店なのです」
「サルビエロ商会……」
説明を受けながら見上げた建物は、レンガ造りで洒落た看板やポスターが目を引く真新しいものだった。
5階建ての建物の入り口には、市民風の客からドレスを着た貴族の令嬢たちまで、幅広い層の人々が行き交っている。
「サルビエロ家は、その商才から名誉貴族の地位も得ておりますから、きっと今度の舞踏会にもいらっしゃると思いますわ。出来れば覚えておいてくださいね」
「うん、わかった」
素直に頷けば、シャーロットが満足そうに笑ってくれる。
話が一段落ついたと見たのか、後ろで穏やかに見守っていてくれたオリバーが「さて、」と建物へ歩き出した。
「ここへ来た目的は、俺のマナペンとリリーの社会見学。ってことで、下から順番に見ていこうぜ」
「うん!」
店に入っていく人達の波に紛れながら、オリバーとシャーロットの背を追う。
異世界での初めての人混みに揉まれ少しだけ不安な気持ちになったけれど、気がつけば焔さんがぴったりと私の傍についていてくれて、それに気づけばもう、不安な気持ちはどこかへ消えてしまっていた。
見回した店内は明るく、思ったより多くの人で賑わっているようだった。
フロアの中央にはカウンターがあり、そこで会計をしたり店のスタッフに相談事をしたりできるようだ。
入ってすぐの1階に並んでいたのは、私の元の世界の文具店と変わらないような品物ばかり。まるで元の世界で言うところのデパートのような雰囲気だ。
紙が束ねられた様々な形とサイズのノートや、魔力のない一般の人向けの筆記用具。色々な柄の便箋や封筒、栞や、工作用のはさみやのりも置いてあるようだ。
通路をゆっくり歩いていく途中、小さな女の子が集まってレターセットを選んでいる場面に微笑ましくなったり、ノートの種類の多さに感激したり。
「あ、見てくださいリリー。これ」
「わあ!可愛い……メモ用紙かな?」
「ええ、押し花をあしらった物も最近増えてきていて、私もいくつか持っていますの」
シャーロットと、可愛い文具を見て会話していれば、楽しくて仕方なくなってくる。
フロアの一番奥には大きめの階段が設けられていて、私たちはそのままひとつ上のフロアへ移動した。
2階にあったのは市民層向けの簡易的な魔道具の文具たちで、続いて見た3階には、貴族もかなり多くなり、魔力のある一般層と貴族向けの便利な魔道具が並んでいた。
こんなに沢山の魔道具を見るのは初めてで、一緒にいる3人から説明を受けながらあれもこれもと見入ってしまう。
こうして実際に店舗に売られている魔道具を目にすれば、その種類や客層から、魔道具やマナがどれだけ広くこの世界での人々の生活に関わっているのか、改めて強く感じざるを得ない。
――これが、魔法の存在している世界。
ここは確実に、私の世界とは違う、異世界なんだ。
しみじみとそんなことを思いながら、ふとしゃがんでいた体勢から立ち上がろうとした時だった。
「――おっと」
隣から伸びてきた手に優しく肩を引き寄せられて、そのまま傾いた身体を支えられた。
驚いてそちらを見れば、すぐ傍にオリバーが立っている。
「っオリバー」
「悪い、ちょっと今ぶつかりそうだったから」
「え」
彼の視線を辿って振り向くと、ちょうど通路の向かいの棚付近で、見るからに貴族の女性たちが品物を見て盛り上がっているようだった。
危ない、少しでもぶつかっていたら、何かトラブルになっていたかもしれない。
「ごめんなさい、ありがとう」
「次から気をつけるんだぞ」
「うん」
そう言って、オリバーはすぐに手を離してくれる。
こういう頼れる気遣いをお兄ちゃんっぽく感じてしまうのは、いつものことだ。
彼はいつも、よく周りを見てくれている。
周りと言えば、とふと気がつけば、すぐ傍にいるのはオリバーだけのようだった。
「あれ、シャーロットとイグニス様は……」
「2人とも、近くで別のもの見てるから、大丈夫」
「そっか。……あ、ほんとだ」
ちょっと周囲を見渡してみれば、近くの棚でシャーロットが魔道具を見ているのが見つけられた。
焔さんの姿は見えないから、ちょっと見えづらい場所にいるのかもしれない。
取り敢えずシャーロットの方へ合流しよう、と歩き出した私の背に。
「……リリー」
引き留めるようなオリバーの声が掛かった。
フロアの喧噪に消えてしまいそうな静かな声に振り向くと、オリバーが今日何度目かの、とても優しい表情を浮かべていた。
「なに?オリバー」
「……その、今日は、ありがとうな」
「?今日って、私がオリバーの買い物ついでに城下街案内してもらってるんだよね?私がお礼言われるようなこと、あった?」
「いやまあ、そう、なんだけどさ」
照れたようにぽりぽりと指で頬を掻く彼の姿に、シャーロットの方へ向かおうとしていた足を止めて、踵を返した。
店内を行き交う人達の邪魔にならないよう、通路端に立つオリバーの横に移動して、彼の言葉の続きを待つ。
促すように首を傾げて見せれば、オリバーがやっと唇を開いた。
「今日、こうやって4人で買い物に来るなんてさ、リリーがいてくれなかったら、こんな機会なかったと思うから。……だから、ありがと」
「えっと、確かにイグニス様はついてきちゃったというか、連れてきちゃったけど……オリバーもそんなに大賢者様に会いたかったの?」
私なりに考えて解釈したつもりだったのだけど、どうやら違ったらしい。
少し吹き出しながら首を振ったオリバーが、優しい瞳でどこかを見つめながら呟くように言う。
「ああいや、それもまあ、予想外ではあったんだけどさ。大賢者様なんて言われてるけど、普通に楽しい人だし。って、そうじゃなくて……」
ふと空いた言葉の切れ間に、彼が見ている先に何があるのか、私はようやく気がついた。
「……こんな風にさ、休みの日に一緒に出掛けるなんて。……もう二度と、叶わないと思っていたから」
金色の綺麗な髪を可愛らしく結った彼女は、何やら欲しいものがあったのか真剣な表情で品物を見つめている。
はっとオリバーへ視線を戻せば、シャーロットを見つめる彼の瞳に、鈍感な私でも気づくものを見つけてしまった。
「小さいときはなー、結構一緒に遊んだりしたんだけど。……俺もあいつも、身分は違えど貴族だからな。こんなに大きくなっちゃあ、あの頃と同じとはいかないから」
「オリバー……貴方、シャーロットのこと……」
「おっと、それ以上は言っちゃだめだぞ」
くしゃっと切ない顔のオリバーに、軽いデコピンをされてしまう。
デコピン自体は全く痛くなかったのだけど、それ以上にオリバーの表情が胸に刺さった。
「貴族って面倒だよな。こういうことに、自由が利かないからさ。……想ってる分には、自由なんだけどな」
寂しさの混じるようなその言葉に含まれているものを、私はいくつ拾い上げられたのだろう。
きっと、私なんかじゃ理解できないくらいのたくさんの想いが詰まっているはずだ。
そしてそれは、この世界の仕組みも貴族の背負う物についてもまだまだ理解出来ていない私が、踏み込んではいけない領域なのだろう。
「……言えないの?」
「うーん、無理かなぁ」
「そっか。……でも、私が応援するのも、自由だよね」
私が今言葉にできると思う精一杯を口にすれば、小さな笑い声が聞こえてぽんぽんと背中を優しく撫でられた。
ちょうど、私たちの視線に気づいたのかシャーロットがこちらを振り返って、ぱたぱたと走り寄ってくる。
「おー、なんか欲しいものあったのか?」
そんな風に彼女に声を掛けるオリバーは何事もなかったかのようにいつも通りで、ちょっぴりほろ苦い感じがした。
結局そのフロアでシャーロットと焔さんがいくつか買い物を済ませたのだが、その後で私はふとあることに気づいた。
「あれ……、そういえば、オリバーのマナペンは?」
そうだ、ここに来た一番の目的は、彼の新しいマナペンを買うことだったはず。
このフロアでちらりと見かけた気がしたのだけど、オリバーはまだ何も購入していない。
「ああ、それはこれからだよ」
「?」
楽しそうなオリバーとシャーロットに手を引かれて、フロアの片隅へと向かう。
奥まった場所に一つ、豪奢に飾られた魔道昇降機があって、その手前には警備員と思われる帯剣した人達や、他のスタッフよりもきっちりと高級そうな制服を着た男性が立っていた。
ちょっとだけ腰の引ける私になど構わず、シャーロットとオリバーは高級そうな制服の男性へと近づいていく。
目の前までくると、男性スタッフがすっと頭を下げた。
「ようこそサルビエロ商会文具店へ。ここより先は、貴族の方向けのフロアとなっております」
丁寧に告げられる声に、焦ってしまう。
シャーロットとオリバー、焔さんは良いとして、私は入って良いところなのだろうか。
しかしそんな心配は不要だったらしい。
私をシャーロットに預けたオリバーが、マナジェムを懐から取り出して男性スタッフへと差し出した。
「ブリックス家のオリバーと、ロイアー家のシャーロット嬢。そしてロイアー嬢の友人2名だ」
「拝見致します」
男性スタッフはオリバーのマナジェムを確認後、シャーロットのマナジェムも確認して、今度は先ほど以上に深く頭を下げた。
「大変失礼致しました。マナジェムの確認終了でございます。どうぞごゆっくりとお過ごしくださいませ」
下がっていった男性スタッフの前を通って魔道昇降機に乗り込むと、シャーロットが小さな声で教えてくれた。
「ここから先は、貴族しか入ることの出来ない場所ですの。リリーもイグニス様もマナジェムを見せれば入ることが出来る場所ですが、ばれない方がよろしいでしょう?」
「え、私も入れるところなの?」
「当然ですわ。大賢者様の秘書ですもの。高位貴族と同じくらいの地位がありますのよ」
「そう、なんだ……」
あんまり実感がない、というのが本当のところなのだけれど、実際に、大賢者の秘書――というか、この国での大賢者自体の地位がとんでもないほど高いらしい。
ゆっくりと動き出した魔道昇降機は、少しの浮遊感の後すぐに停止する。
「前にお話したでしょう?マナペンは、貴族の間ではお洒落道具の代表のようなものですの。ですから、この文具店では貴族のみが入ることのできるフロアで、高級なマナペンの取り扱いがされているんですのよ」
ゆっくりと目の前の扉が開いていくにつれて、漏れ聞こえてきたのは優雅なクラシック。
視界に映ったそのフロアには、黒い大理石の壁と床に、沢山のショーケースが並んでいた。
今までのデパートのようなフロアと違い、クラシックが流れる中、数組の貴族たちが時々さざめくような上品な声で会話しながら、ゆったりと買い物を楽しんでいる様子が見える。
魔道昇降機から降りた私たちに、入り口付近に待機していたらしい男性スタッフが数名、揃って綺麗な礼を取った。
「ようこそいらっしゃいました。ロイアー様、ブリックス様。ごゆっくりお買い物をお楽しみくださいませ」
煌めくシャンデリアとこの空気。
どうしようもなく場違いに感じてしまうほど、この場所は貴族のための場所だった。
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