2 / 8
Re:スタート
しおりを挟む
日に日に弱っていく私を見て、両親は休学を勧めてきた。
『なんで頑張ろうとしてる人にそんなこと言えるの?!
私が行きたくて行った高校だよ!
絶対に休む訳にはいかないの!!』
そう言って、ボロボロの状態で通い続けていたのだ。
でも、本当は辛かった。
教科書も読めなくなった。
教室に居るのも苦しかった。
過呼吸になり毎回授業を止めてしまう。
もう限界だと思った。
私は、信頼のおける学年主任の齋藤先生に相談した。
『私、勉強出来なくなっちゃったんです…
教科書見るだけで涙が止まらなくて…』
気づいたら私は泣いていた。
齋藤先生はそっとハンカチを差し出して、背中をさすってくれた。
『休学が嫌なら、1週間だけ休むっていうのはどうかな。』
『プチ不登校って感じでさ!』
・・・プチ不登校??
私は学校側から不登校を勧められたのか。
あー、しょうがない。
もうそんだけダメになっちゃったって事なんだ…
その日の帰り道、母にメールを送った。
_____お母さん、私明日から不登校になるね。
_____今日の夜ご飯はもつ煮だよ。明日は夜ご飯作るの手伝ってくれる?
そう、返ってきた。
プチ不登校中は色々な事をした。
カラオケ行ったり、見たかった映画を見たり、動画配信サイトを見たり…
プチ不登校はあっという間に終わった。
1週間ぶりの教室。
ドアに手をかけた、その瞬間。
心臓が破れそうなほど拍動した。
そのまま倒れ込んだ。
息が、出来なかった。
もうダメなんだって悟った。
私はこの学校にはもう居られない。
自分が選んだ学校だったから辛かった。
大好きな友達もいたから辛かった。
でも、私は転校する事を決めた。
転校先の学校は自由だった。
制服もない、髪も染めていい、ピアスも開けていい。
進学校の校則に縛られていた私には、天国のように思えた。
先生もとても優しくて、1歩ずつ。
本当に1歩ずつ前に進む手伝いをしてくれた。
シャープペンを1分間持つところから始まり、教科書を30秒間見つめる事をクリアし、小学生の計算問題を解き…
最初は抵抗があった。
でも、これしか自分を取り戻す手段は無かった。
私は毎日必死にこれらをこなしていった。
でも、新しい問題が生まれてしまった。
_______しにたい。
そう思うことが増えたのだ。
もともと私はポジティブ思考な方で、大体のことはなんとかなる、この世界なんて卍だせ!
ぐらいな感じだった。
そんな私が、死にたい気持ちと毎日戦ってる。
転校したから?いや、違う。
勉強できなくなったから?いや、違う。
この世界が卍じゃなかったから?いや、そんなんじゃない。
理由なんてないのだ。
ただただ、漠然と死にたかった。
これを読んでるそこのあなた、想像してみて。
毎日10キロの重りを肩に乗せて、電車が来る度に飛び込みたくなって、窓があれば飛び降りたくなって、布があれば首を絞めたくなる。
どうです?
人によって感じ方は違うだろうけど、私にとっては地獄だった。
意図的じゃないのに、何を見ても自殺と結びついてしまう。
JKになって、友達と遊んだりはしゃいだりバイトしたりして青春を謳歌するつもりだった。
なのに。このザマよ。
重い身体を持ち上げて今日もなんとか死にませんように、って思いながら学校に行くだけの日々。
私の青春ってなんなんだ。
どこで、なにをまちがえた?
『なんで頑張ろうとしてる人にそんなこと言えるの?!
私が行きたくて行った高校だよ!
絶対に休む訳にはいかないの!!』
そう言って、ボロボロの状態で通い続けていたのだ。
でも、本当は辛かった。
教科書も読めなくなった。
教室に居るのも苦しかった。
過呼吸になり毎回授業を止めてしまう。
もう限界だと思った。
私は、信頼のおける学年主任の齋藤先生に相談した。
『私、勉強出来なくなっちゃったんです…
教科書見るだけで涙が止まらなくて…』
気づいたら私は泣いていた。
齋藤先生はそっとハンカチを差し出して、背中をさすってくれた。
『休学が嫌なら、1週間だけ休むっていうのはどうかな。』
『プチ不登校って感じでさ!』
・・・プチ不登校??
私は学校側から不登校を勧められたのか。
あー、しょうがない。
もうそんだけダメになっちゃったって事なんだ…
その日の帰り道、母にメールを送った。
_____お母さん、私明日から不登校になるね。
_____今日の夜ご飯はもつ煮だよ。明日は夜ご飯作るの手伝ってくれる?
そう、返ってきた。
プチ不登校中は色々な事をした。
カラオケ行ったり、見たかった映画を見たり、動画配信サイトを見たり…
プチ不登校はあっという間に終わった。
1週間ぶりの教室。
ドアに手をかけた、その瞬間。
心臓が破れそうなほど拍動した。
そのまま倒れ込んだ。
息が、出来なかった。
もうダメなんだって悟った。
私はこの学校にはもう居られない。
自分が選んだ学校だったから辛かった。
大好きな友達もいたから辛かった。
でも、私は転校する事を決めた。
転校先の学校は自由だった。
制服もない、髪も染めていい、ピアスも開けていい。
進学校の校則に縛られていた私には、天国のように思えた。
先生もとても優しくて、1歩ずつ。
本当に1歩ずつ前に進む手伝いをしてくれた。
シャープペンを1分間持つところから始まり、教科書を30秒間見つめる事をクリアし、小学生の計算問題を解き…
最初は抵抗があった。
でも、これしか自分を取り戻す手段は無かった。
私は毎日必死にこれらをこなしていった。
でも、新しい問題が生まれてしまった。
_______しにたい。
そう思うことが増えたのだ。
もともと私はポジティブ思考な方で、大体のことはなんとかなる、この世界なんて卍だせ!
ぐらいな感じだった。
そんな私が、死にたい気持ちと毎日戦ってる。
転校したから?いや、違う。
勉強できなくなったから?いや、違う。
この世界が卍じゃなかったから?いや、そんなんじゃない。
理由なんてないのだ。
ただただ、漠然と死にたかった。
これを読んでるそこのあなた、想像してみて。
毎日10キロの重りを肩に乗せて、電車が来る度に飛び込みたくなって、窓があれば飛び降りたくなって、布があれば首を絞めたくなる。
どうです?
人によって感じ方は違うだろうけど、私にとっては地獄だった。
意図的じゃないのに、何を見ても自殺と結びついてしまう。
JKになって、友達と遊んだりはしゃいだりバイトしたりして青春を謳歌するつもりだった。
なのに。このザマよ。
重い身体を持ち上げて今日もなんとか死にませんように、って思いながら学校に行くだけの日々。
私の青春ってなんなんだ。
どこで、なにをまちがえた?
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
不思議と戦慄の短編集
羽柴田村麻呂
ホラー
「実話と創作が交錯する、不思議で戦慄の短編集」
これは現実か、それとも幻想か――私自身や友人の実体験をもとにした話から、想像力が生み出す奇譚まで、不可思議な物語を集めた短編集。日常のすぐそばにあるかもしれない“異界”を、あなたも覗いてみませんか?

赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。


逢魔ヶ刻の迷い子3
naomikoryo
ホラー
——それは、閉ざされた異世界からのSOS。
夏休みのある夜、中学3年生になった陽介・隼人・大輝・美咲・紗奈・由香の6人は、受験勉強のために訪れた図書館で再び“恐怖”に巻き込まれる。
「図書館に大事な物を忘れたから取りに行ってくる。」
陽介の何気ないメッセージから始まった異変。
深夜の図書館に響く正体不明の足音、消えていくメッセージ、そして——
「ここから出られない」と助けを求める陽介の声。
彼は、次元の違う同じ場所にいる。
現実世界と並行して存在する“もう一つの図書館”。
六人は、陽介を救うためにその謎を解き明かしていくが、やがてこの場所が“異世界と繋がる境界”であることに気付く。
七不思議の夜を乗り越えた彼らが挑む、シリーズ第3作目。
恐怖と謎が交錯する、戦慄のホラー・ミステリー。
「境界が開かれた時、もう戻れない——。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる