13 / 130
第一章
一件落着
しおりを挟む書斎に走り込んでいけば扉付近にエドさん
そして、ソファに腰掛けていた二人は私に気づいて一緒に立ち上がった
子供なりに全力疾走したからハアハアと息が上がってる
息が整うまで二人の様子を伺う
部屋に入った瞬間は気づかなかったけど、寄り添うように立っている二人の手はしっかりと重ねられていた
横にいるエドさんを見れば、エドさんは優しく微笑んで頷いてくれた
ゆっくり一歩一歩二人に近づいてく
二人も私に向かってくる
「もう大丈夫なんですの?」
「あぁ」
「ちゃんと全部気持ちはさらけ出せました?」
「えぇ、全部セツィーリアのおかげよ」
「離縁しない?」
「「絶対にしない」」
同じタイミングで即答した二人に少しだけ笑いがこみ上げてくる
そうか、ちゃんと仲直りしたのか
私のやったことは、ちゃんと実を結んだってことだよね
もう…本当に…
「こんのド天然バカ夫婦がああああああ!!次変なことで喧嘩したら絶対口利きませんからね!!?」
叫ぶや否や私は二人の腕に飛び込んでった
しっかりと抱きしめられ温かい腕が背中に回される
「セツィーリアのおかげでアメリアに気持ちを伝えられた。本当にありがとう」
「私達のためにありがとうセツィーリア。流石私達の娘ですわ」
「当たり前のことをしただけです、私も、お二人が仲直りしてくれて嬉しいです」
本当に、良かった…
私は転生者だけど、それでも今の私のお父様とお母様はこの二人しか居ないから…だからこの二人の誤解が解けて本当に良かった
「お母様もお父様も、今日は最高に良い顔してますわね。流石私のお父様とお母様ですわ」
この二人の幸せそうな顔も見れたしね
私が笑えばお母様も綺麗な笑みを浮かべて
そしてお父様も、いつもの眉間の皺は消えうせ目を細めて笑ってくれた
今日は本当に大変で、騒がしくて、どうなることやらの一日だったけど
新しい発見も出来た一日だった
「お嬢様を娘にするには無理そうですね」
「えぇ、残念ですわ」
エドさんとミリアーナさんが思った以上にノリが良いことや
「一件落着だな」
クロスが以外にも天然たらしだったことや
「夢みたいだ。こんな風にお前達と抱き合えるなんて…俺は幸せ者だな」
お父様は笑うとえくぼが出来ることや
「あっ、そうですわ!セツィーリア?つい流されるとこでしたけど、レディの言葉遣いとしてなっていない時がありましたわ」
お母様が実は意外と図太い部分あり厳しいってことが
ていうか!!
「そこは流してくれたほうが良かったですわ!!」
「あら、そうはいかないわ!早速今日からお母様と一緒にさらなる淑女になるためのレッスンをしましょ?」
突然張り切りだすお母様についていけず私は早速レッスンではなく逃走を始めた
せっかくの良い雰囲気が台無しだよー!!
そう心の中でぼやきながらも、私の顔は緩んでいた
0
お気に入りに追加
783
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

【完結】悪役令嬢の反撃の日々
くも
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。
異世界で一番の紳士たれ!
だんぞう
ファンタジー
十五歳の誕生日をぼっちで過ごしていた利照はその夜、熱を出して布団にくるまり、目覚めると見知らぬ世界でリテルとして生きていた。
リテルの記憶を参照はできるものの、主観も思考も利照の側にあることに混乱しているさなか、幼馴染のケティが彼のベッドのすぐ隣へと座る。
リテルの記憶の中から彼女との約束を思いだし、戸惑いながらもケティと触れ合った直後、自身の身に降り掛かった災難のため、村人を助けるため、単身、魔女に会いに行くことにした彼は、魔女の館で興奮するほどの学びを体験する。
異世界で優しくされながらも感じる疎外感。命を脅かされる危険な出会い。どこかで元の世界とのつながりを感じながら、時には理不尽な禍に耐えながらも、自分の運命を切り拓いてゆく物語。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
【完結】今更魅了と言われても
おのまとぺ
恋愛
ダコタ・ヒューストンには自慢の恋人が居る。彼の名前はエディで、同じ魔法学校の同級生だ。二人の交際三ヶ月記念日の日、ダコタはエディから突然別れ話をされた。
「悪かった、ダコタ。どうやら僕は魅了に掛かっていたらしい……」
ダコタがショックに打ちひしがれている間に、エディは友人のルイーズと婚約してしまう。呆然とするダコタが出会ったのは、意外な協力者だった。
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全17話で完結予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる