18 / 35
第18話 不安
しおりを挟む不動産屋から連絡があった翌週の金曜日の夕方の今日、私達は仕事が終わってから物件の件で内容を伺いに行く前に、いつものカフェでひろちゃんと待ち合わせていた
最近ずっと頻繁に起こるフラッシュバックが凄く気になっていた
いつもはこのカフェでひろちゃんを待っている時にしか起きなかった瞬間的な記憶の映像!
そしていつも、その時に観た断片的な映像がひろちゃんと会っている時に必ず現実で起きている事だった
今までに観てきた映像は、私自身の願望でそうしたいと願う妄想が実現させてるとしか思ってなく、全く深く考えていなかった
しかし今回、今いるカフェ以外の場所で観てしまった事と、今までに観た映像とは明らかに違かった事で私自身ご不安になっていた
先週ひろちゃんと式場で打ち合わせを行っていた時に、不動産屋からの連絡があった後、この1週間の間で3回も寝ている時に夢を観てしまった
夢くらい誰でも観るだろうが、私が観た夢と言うのが3回とも同じ様な内容の、夢だった
1回目に観た時は
「うわぁー!嫌な夢観たよ!」
2回目に観た時は
「あれっ⁉︎今観た夢は一昨日前に観た様な気がするぞ!!うわぁー最悪」
3回目の昨日、観た時は
「・・・・・・・・絶句」
朝起きて声が出なく、胸が締め付けられ涙が溢れ出ていた
そしてすぐに携帯を手に取り、ひろちゃんに電話する
『おはよう、ひろちゃん!!大丈夫?』
「おはよう、美里!どしたん?」
『大丈夫だよね?』
「ん?大丈夫やけど、美里は大丈夫?」
『うん、私は全然、大丈夫だよ・・・グスン・・・・グスン・・・良かったぁー・・・グスン』
「どうした、美里?何かあった?」
『早く会いたいよぉ』
「美里!!俺も会いたい!!」
『うん』
「今日、仕事が終わったら、速攻でいつものとこにすぐ行くね!!」
『うん、ごめんね、ひろちゃん』
「大丈夫!美里!愛してる」
すごく、すごく、すごく安心する事が出来た
『うん、待ってる!私も愛してるよ!ひーろちゃん!!』
私が何故そんなにも安心したのか……
何気なくたまに観る嫌な夢であれば翌日の朝にはほとんど忘れてるんだけど、今回みたいに1日おきに3回も似た内容の夢を観た事なんて今までに1度もなかった
3回も観た夢の内容があまりにもショッキング過ぎて、じわりじわりと私の記憶に刻み込まれた感じがしてならなかった
それが私に対する警告なのか、それとも何かの予兆なのか私の高まる不安は拭い取る事が出来なかったがひろちゃんの声を聞けた事で安心する事が出来た
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

好きな人がいるならちゃんと言ってよ
しがと
恋愛
高校1年生から好きだった彼に毎日のようにアピールして、2年の夏にようやく交際を始めることができた。それなのに、彼は私ではない女性が好きみたいで……。 彼目線と彼女目線の両方で話が進みます。*全4話
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。



愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる