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第11話 婚約指輪
しおりを挟む私達2人は高校を卒業してから、就職先の入社式まであと少しの期間があった
先にひろちゃんの日本運送の入社式があるが、それまでまだ10日ある
それまでは毎日ひろちゃんと会っていた私
驚いた事に、なんとひろちゃんはバイトで貯めたお金で中古の車を購入していた
これにより私達の行動範囲は格段と広がり、最近では私の家まで送り迎えをしてくれる様になった
いろんな観光スポットやレジャースポット巡りをしたり、美味しい食べ物を食べたり、綺麗な景色を観たりと2人っきりのドライブを満喫して楽しんでいた
時には山に行って街並み輝く夜景を観たり、そのままいつの間にか、ひろちゃんの車が愛の巣になっていた
ひろちゃんの車に黒いフィルムが貼られていて、車内から外側は観えるが、外側からは車内が観えない様になっていた
この時の私は車とはそう言う仕様になってるくらいしか思ってなかった
度々、ひろちゃんの車の中で合体行為が始まる前にフロントガラスに日除けのシートをつけ、シートを倒してをしていると、通りすがりの人が車を横を通ったりすると、その度にスリルを味わう経験をさせられた
これだけ毎日毎日、会っていてもずっとずっともっともっと会っていたい、私の感情と想いはどんどん膨らんでいく
ひろちゃんとずっと一緒にいたい、もっと一緒にいたい、ひろちゃんと結婚したい、ひろちゃんの子供を産みたい!
そんな願望ばかりが私を埋め尽くし、ひろちゃん一色に染めてしまう
ひろちゃんの入社式が明日に迫る
今までとは違い、働き始めるとお互いが忙しくなり、今までの様にお互い頻繁に会う事が出来なくなるので、今日はひろちゃんが私達の今後の予定プランを話してくれる
まずはお互いがこれからの会社で働き、2年は絶対に何があっても辞めずにお金を貯める
その貯めたお金は私達が一緒に暮らして行く資金にするのと、結婚式代にする事が目的だと言う
それを聴いた私の目から涙がこぼれ落ちる
そして更に、私達が25歳になるまでに結婚式を挙げたいので、それまでは婚約者としてこれからも一緒にいてくれと言われてしまい……更に泣きじゃくる私だった
そんなひろちゃんの問いに当然断る理由もなく私は即決で同意する
その後、私もひろちゃんも意思確認をするかの様にお互いが求め合い合体行為が始まる
夜も遅くなり、ひろちゃんが私を家まで車で送ってくれる
明日からは、なかなか会えなくなるので寂しさが込み上げてくるが仕方ないと思い我慢して、ドアを開けようとした瞬間・・・・ひろちゃんに名前を呼ばれ振り向き様にキスされる
そのまま優しくひろちゃんが私を抱きしめ、じっと私の目を見た後、指輪を手に取り私の左手の薬指にはめてくれた
「今はこの指輪でごめんね」と言われたが、そんなこと私にとってはどうでもいい事で、その気持ちだけで充分に満たされてしまった
「今日は私、泣いてばっかりだね!」
泣いている私の涙をひろちゃんは優しくハンカチで拭ってくれた
あぁ、私の愛するひろちゃん
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