転移失敗!!此処は何処?僕は誰?

I&Rin

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死の大陸編 青年期

第204話. これも修行

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 蒼白い炎が消えてなくなると魔族の姿も、そこにはなかった!

 魔族の復活に必要だった魔石すら残さず、何もかもがきれいさっぱり消滅している

 それを確認した僕はその場をすぐに離れ、アースとエミリーの所に向かう


 「リィーン、ちゃんと消滅したね」

 「うん、今度は大丈夫!完全に消滅させたから」

 そしてエミリーの側頭部にそっと手を当て

 「空震ビブレーション!!」

 エミリーが反応する

 「ウゥー」

 「エミリー!大丈夫かい⁉︎」

 僕の声に反応したエミリーがそっと眼を開く

 「リ、リン様⁉︎」
 
 「やぁ、エミリー、起きれるかい⁉︎」

 「はい、リン様!あれっ⁉︎私はどうしたのでしょう⁉︎」

 「大丈夫かい、なんともないかい、エミリー?」

 「はい、リン様、大丈夫です」

 「どこまで覚えている?」

 「ええと、たしか魔族が私とアース様に向かって、こちらに近づく所までは覚えています」

 「それからは?」

 「あれっ⁉︎そこからは思い出せないです」

 「そっか、思い出せないか」

 「リン様、私はその後どうしたのでしょうか?どうしても、そこからが思い出せません」
 
 「実はその時、魔族はアースとエミリーに精神魔法をかけてたんだ」

 「えっ?」

 「その魔法はアースに対して全く効果がなかったんだけど、エミリーには効いてしまい、その直後に眠ったように倒れたんだよ」

 「精神魔法ですか?」
 
 「そうなんだ、もうビックリしてエミリーに寄り添い確認したら、眠らされていたので、ずっとアースに観ていてもらってたんだ」

 「私、眠らされたんですね」

 「で、僕が再び魔族と戦闘になり奴を倒したので、ここに戻って来たんだよ!」

 「そうだったのですか」

 「エミリーが無事なら、それでいいよ!」

 「リン様!アース様!ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした」

 「大丈夫だよ、エミリー!」

 「良かったねぇ、エミリー!」

 「本当にすみませんでした!お役に立てなくて」

 「大丈夫、大丈夫!これも修行!」

 「はい!」

 エミリーがその場で立ち上がろうとした時!

 「痛っ!」

 「どうした!エミリー」

 「大丈夫ぅ、エミリー!」

 「すみません!大丈夫です!ちょっと頭に痛みが走っただけでしたので」


 「・・・・・・」

    「・・・・・・」
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