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死の大陸編 青年期
第186話. 色
しおりを挟む予想だにしていなかった楽しみが1つ増えたことに喜びを感じてしまった
「リン様は闇の覇者と思われる、そんな強い魔物と戦われていたのですか?」
「そうだよぉ」
確かに今思うとハイバリウスの魔法は、めちゃくちゃ強力だと思う
でもブラックドラゴンの重力魔法が僕の最強魔法でもあるんだよね!
どの魔法も使い方次第だから、いろいろな組み合わせ方や相性、それに増幅に掛け合わせと様々なので、結局のところ、使い手の能力次第で天と地の差が生じると思う
「気になったのですが、リン様がずっと言われてある黒とか金とか銀とは、どんな魔物だったんですか?」
「そっか、エミリーには色でしか言ってないから分かんないよね」
「はい、すみません」
「ごめんね、流石に名前は本人の同意がないと言えないけど
黒はブラックドラゴン
金はゴールドドラゴン
銀はシルバードラゴン
で、闇がダークドラゴンで、その棲家がアヴァロン山脈なんだけど、今、僕達はそこを目指しているわけ!」
「・・・・・・・・・ド、ドラゴンの事だったのですか⁉︎」
「うん」
「ええええぇぇー、本当ですか?」
「うん」
「あ、あのドラゴン!」
「うん」
「神獣!」
「うん」
「ええええぇぇー」
「なんか凄く驚いているねー」
エミリーは僕が何と、戦っていたと思っていたのかを聴いてみたかった
すると、途端にエミリーの飛行速度が遅くなる
恐怖のあまりか無意識に身体が反応してしまったのだろうか
別にエミリーが戦う訳でもないのだが、そんなに萎縮してしまっては、これからが大変になりそうな予感がする
「リン様!私なんとか頑張ります」
何を?と思ってしまったが、何かをエミリーは決意したのだろう
先程までの凄く嬉しい表情から一転しての恐怖のドン底に落とされてしまった表情が堪らなく面白い
そんなつもりで言ったわけではないが、ちょっとでもエミリーの気が引き締まったのだったら、結果オーライだ!
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