転移失敗!!此処は何処?僕は誰?

I&Rin

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死の大陸編 青年期

第159話 トラブルメーカー

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  建物の地下にある牢屋に連れて来られ、そのまま牢屋の中へと収容される

 「お前達2人にはすまないが、しばらくここにいてくれ」

 「いや、別にいいですよ、僕達が怪しい者には変わりないですからね」

 すると別の牢屋に入れられていた巨人族が急にオーガに話しかけてきた

 「ねぇ、サキは?サキは戻って来ていますか?」

 「んっ?何故、巨人族の子供が此処にいる」

 「ダンベル様、コイツは昨日俺達の仲間を殴り倒して侵入して来たので、ここに閉じ込めています」

 「何?本当かローゼン?」

 「はい、本当です」

 「すみません、サキが戻って来てるかだけでもいいので教えて下さい・・・・お願いします」

 「何故、お前がサキの事を知っている?」

 「お願いします・・・どうか教えて下さい」

 「ええい、煩い!まだ殴られたいか貴様!」

 「まて、ローゼン」

 「チッ」

 「何故お前はそんなサキに拘っている?サキは家にいるんじゃないのか?」

 「本当ですか?本当にサキは家に居るんですか?」

 「ええい、煩い!大人しくしていろ!」

 「少し黙ってろ、ローゼン」

 「・・・・」

 「俺も今戻ったばかりでサキがいるのかは知らん」

 「お願いです、サキが戻ってるかだけでも確認して下さい、お願いします」

 「何故お前はそんなにサキにこだわる?」

 「そ、それは・・・・・」

 「お前も怪しい奴か・・・どちらにせよ、俺も確認したい事があるので、それまでしばらく此処で待っていろ」

 「あ、ありがとうございます」

 「すまないが、ホビット族のお前もしばらく此処で待っていてくれ」

 「ええ、いいですよ、ゆっくり此処で待ってますから」


 そうダンベルが言い残すとローゼンとすぐに何処かへと移動して行った


 ダンベルは僕達に申し訳なく感じたのか、エミリーと2人一緒の牢屋にしてくれ、見張りもいない状況だが、何故こんな所に巨人族の子供がいるのか僕も不思議に感じた

 あまりにも必死に連呼していたサキとは一体誰なんだろうと思い巨人族の子供に話しかけてみる


 「ねぇ、巨人族のきみ、ちょっといいかい?」

 「何だい?」

 「さっきから一生懸命聞いていたサキって誰だい?」

 「んっ?君達こそ、何だってこんな所に連れてこられたんだよ?何かしたの?」

 「んんん、何と言っていいのか分かんないけど、多分オーガだと思うけど此処に強そうな奴がいて、ソイツに会ってみたかったからかな」

 「強い奴?・・・それって、サキの父さんの事?」

 「サキの父さん?サキってきみがさっきからずっと言っていたサキ?」

 「そうだよ、サキの父さんはオーガの頭領なんだ」

 「えっ、オーガの頭領?」

 「でも何でホビット族がサキの父さんに会いたいのさ?」

 「何でホビットホビット言われないかんのだ」

 「えっ、違うの?さっきのあの人もホビット族って言ってたから、てっきりホビット族だとばかり思っていたよ」

 ここでまたヒト族だと告げると余計に混乱しかねないので、そのままにしておく選択をする

 「ホビット族の習性だとでも思っていてくれ」

 「アハハハッ、何だそれ」

 「それで話しを戻すけど、何でそんなにサキが居るかいないか拘っていたんだい?」

 「そ、それは・・・・・」

 「別にきみが答えたくなければ答えなくても大丈夫だよ」

 「・・・・・・」

 「ただ偶然にも昨日、この近くでオーガと巨人族が揉めていたのを見かけたから、何かあったのは推測できるからね」

 「えっ?何だって!そこにラキはいた?」

 「ラキ?」

 何か次から次に知らん名前ばかり出て来るので、どうやらこの巨人族の子供はトラブルメーカー的な存在に思えてきてしまった
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