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死の大陸編 青年期
第148話 エース号泣
しおりを挟む玉座を元に戻し終えると、タイミングよく扉を叩く音がしたので返事すると中に入って来たのはエルフ三人衆が1人のエース君だった
実質的にエドガーの右腕にあたる存在のエース!
「リン様、お久しぶりです!」
「やぁ、エース!久しぶりだね、なんだか魔法の訓練ばかりしてるようだね」
「はい、リン様!私達エルフに身を守る術を教えて頂いたあの日より、毎日の鍛錬を欠かさずに励んでいます!!しかも精霊様との再会まで叶えて頂き、私達エルフ一同はリン様にどのような感謝をしたらよいのか分かりません」
「またまたぁ、大袈裟なんだから」
「いえいえ、あの時に私達エルフがリン様とフェンリル様に救われてなければ、今がありませんでした」
「確かにあの時のアース君の活躍はかなり良かったけど、流石に全員が無事と言うわけではなかったからね」
「はい、リン様、その通りです!事実、私の息子もオークに殺されましたが、息子の分も精一杯に私が生きてやろう思っております」
「そうだね」
「あの時、他の皆んなも散々オークに妻や娘を連れ去られ、慰みの道具として利用されたり、辱めを受け、反抗する者や価値の無くなった者は処分されていましたので、そんな皆んなの分の意思も引き継いでいき残されたエルフで助け合って生きていきます」
どんどん重たい雰囲気になってきてしまい、どう応えていいものかが分からない状況へと突入していく
「それでもいつしか戻れる事に希望を持ち、生に追い縋って生き続ける者達をフェンリル様がお救いくださり、リン様には私達を救って頂き、今もこれからもリン様とフェンリル様はエルフ族にとっての救世主様なんです・・・ウィルワン!!」
んんーー、深い話しだが久方ぶりに聞いたぞ、その単語
「でも皆んなこうしてまた一緒に暮らせる様になったんだから、良かったじゃないか」
「はい!本当にありがとうございましゅうぅ」
あぁ、エースが泣き出してしまったよぉ
ここでまた誰かが扉を叩く音がしたので返事をすると、次に入って来たのは三人衆が1人のビリー君だった
実質的にエドガーの左腕にあたる存在のビリー!
エースが僕を呼びに行ったっきり戻ってこないのでビリーが迎えに来た
「リン様!!お久しぶりです!」
「やぁ、ビリー、久しぶりだね、君は接近戦での格闘に特化してるんだってね」
「はい、リン様、もう2度とあんな悔しい思いをしたくありませんでしたので、精一杯に頑張らせてもらってます」
「そっか、これからも頑張ってね」
「はい、リン様、ありがとうございます、これからもみんなを守れるよう、より一層励みます」
「うん、それはそうと何かあったんじゃないの?」
「あっ、そうでした!コイツがご迷惑をお掛けしてるんじゃないかと思いやって参りましたが、案の定リン様にご迷惑をおかけしていましたね!申し訳ありませんでした!」
「いや、そんな事ないよ」
「まことに申し訳ありませんでした、ただエースは私達の想いの内を、今までなかなかリン様に打ち明ける事も叶わなかったので、是非ともリン様を呼びに行きたいとの事だったので今回、部屋に迎えに行かせた次第でした」
「あぁ、そうだったのね」
「でもコイツの言ってる事は私達全エルフの想いでもあるんですが、こうしてリン様と直接会話が出来る機会が今までありませんでしたので、本当に今日は聞いてくださってありがとうございます」
「そうだよね、何かとエドガーやエミリーに捕まってたからね」
「本当に見苦しい所をお見せしてすみませんでした」
「それは全然構わないよ!確かに皆んなとゆっくり会話する機会がなかったからね」
「さあ、リン様!準備が整っていますので一緒に行きましょう!……エースも行きますよ!」
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