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死の大陸編 青年期
第126話. 闘技場
しおりを挟むそのまま僕達は闘技場の上へと降り立つ
金さんと銀さんは洞窟を出てからずっと僕達から目を離さずに、こちらを観ている
お互いが闘技場までやって来る
「遅かったではないかアースよ!今頃のこのこと現れて来るとはな………よほど怖気付いて逃げ帰ったと思っていたぞ!!」
「久しぶりだねー!ずっと鍛錬していて遅くなっちゃったぁ」
「久しぶりねアース!ラルクとシルフィの2人は元気にしてる?」
「うん、元気にしてるよぉ!此処に来る前に会って来たよぉ」
「そうなの!ラルクから頼まれはしたけど、あなたに私達の相手が務まるのかしら⁉︎」
「さあ、どうだろうねえ……」
「で、其方にいるヒト族が新しくラルク達の家族になられた方なの?」
「そうだよぉー」
「すみません、申し遅れました!リンです!」
「あら、ちゃんとしっかりしている子じゃない……私はガルディアでこっちは弟のガルファンよ!宜しくね、リン」
「此方こそ宜しくお願いします!ガルディアさん、ガルファンさん!」
「ふんっ、気安く俺の名前を呼ぶな!……お前なのか!ラルクが言っていたヒト族の子と言うのは?」
「はい、そうです!縁あって今は父さん、母さんと呼ばせて貰ってます……」
「ふんっ、アイツは一体全体何を考えているんだ!!昔も今も俺にはよく分からんが、馬鹿だろ!アイツ!………何でよりによってヒト族なんかを家族に迎え入れているんだ」
「ガルファン、それ以上は駄目よ」
「おい、アース!お前達は気高き神獣のフェンリルだろうが!!プライドと言うものはないのか!」
「リンはねぇ、特別だよぉ」
「何?そもそも何故、この大陸にまだヒト族が残っているんだ?」
「そうね、私もそれは気になるわね、まあ、そんな事を言う貴方もラルクと似た様なものよ」
「俺がか⁉︎似てないだろ!!アイツいつも変なことばかり押しつけやがって……まぁいい、ちょっとだけ遊んでやるから、とっととかかって来いアース!」
「ごめんねー、相手するのは僕じゃないんだぁ!」
「何?」「えっ?」
「どう言う事だ?」「どう言う事?」
「うぅんとねぇ、相手は僕じゃなくてリンだよ!」
・・・・・・?
「何!!」「何ですって!!」
「ヒト族のコイツが⁉︎」「この子が⁉︎」
「冗談はよせ」「嘘でしょ」
やっぱりこんな反応になりますよね
絶対にこの反応を父さんとガイルは求めていたんだろうなぁ
そして腹抱えて笑う2人の姿がなんとなく想像できてしまう
それはさておき、どうしたもんか
金さんの方は、お姉さんとあって話が通じそうだが、銀さんの方は駄目だな
いつものパターンとあって、見下し過ぎているね
此処で僕が魔力を解放すれば、何かしら変わるんだろうけど、そんな事はしない
なので、まずはやんわりとお願いする事にする
「はい、僕とお手合わせしてもらえると嬉しいです」
「お前、何の冗談だ」
「あなた、本気なの?」
「はい、冗談でもなく本気です」
「アース!!!!貴様も俺達を馬鹿にしているのかぁぁぁーーーー」
「うぅん、全然馬鹿になんてしてないよぉ」
アースよ、君が言うと何だか馬鹿にしてなくても馬鹿にしてるように受け取れるのは何故だろうね
かと言って、僕が何を言っても結果的に変わらないんだけどね
「アース、本気で貴方達は私達に言っているのね?」
「うん、そうだよぉ」
「そうなのね」
遂に金さんの方も怒ったのかな?
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