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死の大陸編 青年期
第121話. 陰と陽
しおりを挟む何度となくハイバリウス君にお願いして、極力魔力を直接的に感じる事で、体に染み込ませたかったので何度も魔法を使ってもらい
光魔法の感覚をなんとなく掴める事が出来たので、次は闇魔法の方を確認してみる
「それじゃあ、今やった要領で次は闇魔法を見せてくれるかい」
「あぁ分かった、行くぞ!」
「いいよ!」
「これがそうだ……なんか分かるのか?」
「あぁー、ヤバイヤバイヤバイ、確かにこれはヤバイやつだね!細胞がどんどん死滅して行くね!なるほど、これらの魔法は陰と陽の性質を持ち合わせている対極の存在何なんだね」
「主の言ってる事は、よく分からんな」
「闇魔法はいわゆる細胞を消滅させちゃうのか、となると身体機能の停止に使えるな!!」
「我の魔法は生と死を司るぞ」
「そうだね、それが陰と陽だよ」
「ん?そうなのか?」
「うん、なんとなく分かった!ありがとう!もういいよ」
「あぁ、もういいのか」
「君はこれからどうするの?」
「急にどうすると言われても、ずっとここにいたからな」
「そっかそっか、今までずっと外に出る事が出来なかったんだったね」
「そうだ」
んんー、どうしたもんか、一応ハイバリウス君のおかげで光と闇魔法を知る事も出来たので、無下にするのもなんだか心苦しい
「とりあえず、この件は後回しにして、先にあの扉が本当に開かないのかを試してみるね」
「あぁ、分かった」
………開かずの扉かぁ
超水圧刃で水の圧力を軽く調整しながら扉の表面を綺麗にする作業を施してみる
すると扉の表面には文字らしき書体と、何らかの模様が浮かび上がる
それを見てみると5人のヒト族らしき人物像が彫られてあり、それぞれみんなの剣先が重なる様に前に突き出し、その5人のヒト族の背後でドラゴンが両翼を広げている姿が彫られてあった
文字は……世界の終わりと始まり
全く意味が分からない
扉の中心には上から下へと溝があるので普通に、この扉を押せば開くんじゃないのこれ
そうだ!いい機会なのでちょいと此処で試してみますか
僕はその場で瞼を閉じ、精神を研ぎ澄まし集中モードに入る
先程のハイバリウスとの魔法を、思い返しながら光魔法を頭の中で思い描きイメージしながら魔力を練ると、僕の身体全体がうっすらと光りを帯び始める
次第に光りが収まり、次にもう1つの闇魔法を頭の中で思い描きながらイメージして魔力を練ると、僕の身体全体をモヤッとした黒いオーラが覆いつくす
しばらくしてその黒いオーラも消えさり、ゆっくり閉じていた瞼を開ける
最初にしては上手くいき、思いのほかイメージ通りだったので上出来でしょう!
あとは実戦で経験を重ねながら完璧に自分のものにしていけばいいかな
まず手始めの実験として自分にいつもの身体強化をかける
そして、これから試そうとしている事は身体強化の応用編で、今の状態から光魔法を使用して、身体全体の細胞を活性化させてみる
・・・・・・・・なんだこれっ、ちょっと凄いなこれは!!
この溢れんかばかりのチカラが、身体の奥底からどんどん込み上げてくる!
訓練次第では更に強力な武器になるぞ!!
……と言うか通常の身体強化をかけなくてもこの光魔法をベースとして身体強化を構築すれば、更にハイレベルな強化が行えるのではないかと思えてきた
現状、今の身体強化に光魔法を施した強化でどの程度のチカラが底上げされてるのかが、全く分からないので、早速この扉で確認してみる
やけに全身にチカラが漲ってるんですけど
これって、ひょっとしてヤバい系のやつではなかろうか
ハイバリウスが長年チャレンジして開けることの出来なかった開かずの扉に手を当て、ちょいと触れて押してみようと…………
ゴゴゴゴゴゴオォォォー!!!!
・・・・・・・・・・。
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