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死の大陸編 青年期
第119話. ハンデンブルク
しおりを挟む絶対に断れないこの状況
「さて、どうする?このまま断ってもらっても構わないよ!僕達は全然気にしないからね!ただし、責任持ってきちんとアース君が君を食べるけどね」
「わ、わかった、助けてくれ!!」
「そう!じゃあ解除するけど、気が変わったらいつでも攻撃してきていいからね!!」
「い、いや、そんな事は絶対しない!」
「アース!ストップだ!魔法を解除してこっちにおいで!!」
「うん、分かったぁ!」
すぐにアースは魔法を解除して、嬉しそうに僕の隣にやって来る
「良く頑張った!」
頭を撫でてあげると誇らしげな表情を浮かべながらご満悦だ
「どう?もう自由に動けるだろうから、いつでも攻撃してもらってもいいからね」
「い、いや、そんな事は絶対にしない」
「そうかぁ、じゃあまずは僕の相棒を犬っコロ呼ばわりした事をキチンと先に謝ってもらおうか」
「そうだな、分かった!ホントに悪かった!すまない」
「言っとくけど僕にじゃないからね!!」
「あぁわ分かってる………フェンリル様、犬っコロ呼ばわりしてホントに申し訳なかった!数々の非礼を許してくれ」
「うん、分かったぁ!許してあげるぅ!」
アース君、君はなんて優しい、い・
……違う違う、フェンリルなんだろうねぇ
「すまない、ありがとう!」
「それはそうと、ちょっと君に聞きたい事があるをんだけど、いいかな」
「何だ?」
「君が分かる範囲でいいから知ってる事を僕に教えてくれる?」
「何をだ⁉︎」
「まずはこの建物と君の事について教えてくれないかな?」
「あぁ分かった、私に名はないがバウス族の進化系で今となっては、ハイバリウスの進化にまで至っている」
「そっか、名無しか」
「そして、この建物に関しては私もよく知らんのだが、かなり昔にヒト族が造っていた建造物で、なんの為にあるのか、本当に我も知らないのだ」
「ふぅん、そっか!当然ながら君達の種族みんなも名前はないんだよね」
「ああ、名前などないぞ」
「やっぱりそうなんだ!」
名無しかぁ、てっきりここまで進化すると名持ちになってるもんだと思っていたが、それぞれの種が違えば、それは違うんだろう
考えてみたら、コイツは会話が出来るまで進化したけど、実際、コイツの周りに会話が出来るのがいないから、その時点で名前なんて必要ないよな
そもそもバリウスの種族が知的な生物ではなさそうだし、コイツもハイバリウスまで進化しているものの、これだもんな
「まぁ名前はいいとして、此処にヒト族の建造物があると言う事は、昔この近くに王国があったと思うんだけど何か知らない?」
「ハンデンブルクの事か?」
おぉー、ビンゴ!
「そうそう、それでその国!どうなったか知ってる?」
「私が覚えてる限りでは、すでにその国は滅びかけていたぞ」
………んっ、どゆこと?
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