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死の大陸編 青年期
第115話. 愚弄
しおりを挟むどのみち、先に進むには奥にある扉に向かわなければいけないので、先にアース君を行かせて僕はその後ろを歩く
魔力ダダ漏れのアース君を先行させた事で、周りにいる魔物達は僕達を警戒して、その場でジッとして襲って来ないので、そのままゆっくりと扉の方に進む
扉の前で待ち構えている魔物の姿を、なんて表現していいものか分からないが、とにかく変わった形にしか見えない
まだ距離はあるが、シルエット的に言えば巨大なタツノオトシゴだ!
その姿は一本足で立っており胴体は卵のような体型で頭から角が2本生えている
高さ的に14~15m位はあるだろうか?
ソイツの後ろに扉があるのだが、何事も無く通過させてくれるだろうか
否!!
こういう場合、何故かいつも相手が好戦的になり、そのまま戦いに発展しているんだよね
相手の姿がハッキリと見える距離まで近づくと、ちょっと驚きだ
「ねぇアース、あれってテッドみたいな奴かな?」
「違うよ、コイツはバウスの進化系で、おそらく最終形態まで行ってる奴だね」
「えっ?あれが?」
「うんっ、僕も初めて見たよ」
すると突然、向こうから話しかけてきた!
「ほう、これはこれは珍しい珍客だ!我の眠りを妨げる者が、このような場所にやってこようとは」
イヤイヤ睡眠中の所、大変、申し訳なく思うができればそのまま眠っていてもらえたら、どんなに良かったか
「寝ていたところ申し訳ないですが僕達、このままその扉の先に行ってもいいでしょうか?」
「んっ⁉︎お前、ひょっとしてヒト族ではないか⁉︎何故、ヒト族が?もしかしてあの時の生き残りか?」
「ん?あの時?どの時??」
ひょっとしてこの方、何かと勘違いしているのだろうか
「お前ら、どうやって此処までやって来た?」
「どうやって・・・歩いてかな?」
「このミラッドにどうやって入って来たのか、聞いているんだ!!」
短気だな、そんなに怒らなくてもいいだろうに
ミラッドとはピラミッドの事だよね、きっと
「普通に上の方から降りて来ましたよ」
「普通に?馬鹿を言うな、結界があっただろ!」
何、何、何、どゆこと?結界?
「ん?どう言う事ですか?」
「やはり貴様らヒト族は低脳な生き物だな、結界も知らんのか」
なんか、すごい言われようなんですけど
「ねぇアース、そんな結界みたいなのあったかな?」
「うぅん、分かんなぁーい」
僕達のやり取りがよほど気に障ったのか、いきなりキレたじゃありませんか
「貴様ら、此処までやって来て我を馬鹿にしているのか、よほど死にたいらしいな」
流石のアース君も今の発言に、ちょいとお怒りモードになってきたようだ
「お前、いい加減にしろよ、進化してるとは言え所詮は低脳な種族のバウスの進化系ごときが!!」
「何!!貴様、我を愚弄したな!ヒト族のペットに成り下がった犬っコロがぁーーー」
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