転移失敗!!此処は何処?僕は誰?

I&Rin

文字の大きさ
上 下
106 / 260
死の大陸編 青年期

第103話. ガンエルフ

しおりを挟む






 鍛錬8ヶ月目

 今日はエルフの集落で言語教育の勉強をしている

 「エミリー!ちょっと休憩にしようかぁ」

 「そうですね、それでは少し気分転換を兼ねて鍛錬所に行きましょう!!」

 「そうだね、みんながどれだけ魔法が上達しているか見ておかないとね」

 「ではリン様、急いで行きましょう」

 「えぇー、急いだら休憩にならないんじゃないの!」

 「それもそうですね、それでは早く行きましょう」

 「・・・・・」

 エミリー、それ意味変わらないからねぇ!

 こんな、たわいもない会話のやり取りが普通に出来るようになりました

 ある程度の会話の中の単語と内容は理解出来る様になり、相手との会話もスムーズになってきたが、書く方はあまり進歩しておらず、まだまだ園児レベルだ?

 それでも最初に比べると雲泥の差!

 なんせ、身振り手振りのジェスチャーをする事がほとんどしなくなっている

 呼び名なんだがアースはフェンリル様で呼ばれているが、僕に対しては様付けで呼ばなくてもいいからと言っていたんだけど、かたくなに様付けで呼ばれてしまい、それだけは皆んな今でも言う事を聞いてくれない

 まあ、以前はずっと″助け人様″呼ばわりされていたので、その呼び方より名前で呼ばれる方がまだましというもの!

 ただ、いまだ様付けで呼ばれることに抵抗があり、何故だか呼ばれる度に背中付近がむず痒くなってくる

 今ではエルフ全員が何かしらの魔法をちゃんと使えるようになっている

 当初のレベルはちょっと火が着くとか、水鉄砲やらそよ風レベルの魔法だったが、みなさんちゃんと毎日鍛錬しており、現在では魔法と言えるレベルに達している

 エミリーは、僕が訪れるたびに早く自分の成長を見て貰いたいと思い、理由をつけては鍛錬所に行こうとしているのが感じられる

 ………今回も僕はその休憩と言う罠にかかり、手を引っ張られながら強制連行されている

 そして何よりも僕は普通にエミリーと接しているがエミリーを含めて数名のエルフの変化が気になっていた

 それは、エミリーの魔法の成長よりも外見が著しく変化している方が驚きだ!!

 僕は直接エミリーに対して普段から何も言わなかったけど、めちゃくちゃ気にはなっていた


 身長は変わらないが身体全体が引き締まり色艶に豊満な胸!

 明らかに見た目も違う成長ぶり⁉︎


 以前のガリガリした見た目と体型におさらばしている


 何でも魔法を習得してから、体内を巡る魔素が滞りなくスムーズに流れ出し、魔力へと変換する事で更なる魔法の練習をしていたら、普通のエルフからガンエルフへと進化していたらしい

 それが約4ヶ月前の出来事だという

 僕の中では進化は次世代でなるものかと思っていたら、実はそうではなかった

 個体によっては寿命が何百年とある魔物は成長するその過程で容姿が変わったりと変化があるそうだ

 助けた時の貧相貧弱なエルフの面影が全くなくなっている

 身につけている服も布切れ1枚だった物が、樹皮や獣の皮といった素材を、皆んなが手先を器用に使って編み込んだり縫ったりして、僕の分も作ってくれるので、それらを着用させてもらっている

 今、向かっている鍛錬所のエルフ達の中にもガンエルフへと進化を遂げている者も数人いて、族長のエドガーとその護衛であるエースとビリーで、それぞれが指導役を兼ねて他のエルフに教えている

 鍛錬所と言っても僕が大きな広場に地魔法で地形を変え、周りに被害が出ないように考えながら岩や砂に大木で組み合わせたり闘技場や弓道場を造り、それぞれの場所で各々が鍛錬に励んでいる

 鍛錬所に着くと今日も既に沢山のエルフがみんな頑張って魔法の練習をしていた

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた8歳のティアナ お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。 ただ、愛されたいと願った。 そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。

記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした 

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

処理中です...