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死の大陸編 青年期
第93話. 中庭の樹木
しおりを挟む大竜巻!!
辺り一面、生い茂った草やツタを巻き込みながらあちこちに移動させると床や壁が現れてくる
部屋の中の空気が青ずんだ臭気で染めており、入った時よりも草臭いにおいが立ち込めてしまった
その後も草刈りを続行しながらも先へと進み、途中に部屋があれば室内に入り、草を刈る
この作業を繰り返しながら城の奥へと進むと、大きな扉が現れ、その扉を半ば強引にこじ開けて中に入る
油断せず中に入ると、そこは今までの部屋と違って、かなりの広さの大部屋になっていた
しかしながら、その大部屋の空間も緑一色の世界だったので、即、草刈り実施!
奥には玉座みたいなのがあり、少し高い位置の中央に2つ並んであるので、当時のお城だとしたらここは謁見の間もしくは玉座の間だったんじゃないだろうか
こういったベタな場所では玉座の近くの壁に隠し扉があったり、玉座の下に隠し階段があったりするもんだろうが、念のため一応とりあえず調べてみるが・・・・・残念!此処にそれらしき物は見つからなかった
仕方なく他の場所に期待しながら、他の部屋を探索しようと移動する
歩きながら、大きな寝室らしき部屋を見つけると、此処は豪華な装飾品がたくさん飾られてあったので、見た目から高貴な方々の寝所らしき部屋を発見!
いろいろと探検しているがこれと言って興味を惹く物が見当たらないので、どうやら今回はハズレ物件だったようだ
あちこち調べるのをほどほどにして、休める場所を探したいが、この建物の構造がどうなっているか、出来れば先に把握しておきたい
大体の構造さえ分かっていれば、次回、来た時に何かと探検しやすくなる
ハズレ物件かもしれないが、まだまだくまなく探せばいろいろと見つかるかも知れないので、決して諦めてはいけない
期待しながら、しばらく歩いているとお城の中央エリア付近が吹き抜けになっており、中庭らしき場所になっていて、僕の視界には大きな樹木が入り込んでくる
中庭の中央に聳え立つ、その大きな樹木から、異様な雰囲気が漂うのが感じとれた
緑々しくうっすら光り輝いているその樹木から、力強く生命力に満ち溢れんばかりのエネルギーが感じられ、どことなく僕達の拠点近くにある神秘の泉に近い物を感じる
この樹木も長い年月をかけ、ここ迄大きく成長したのだろうか⁉︎
今思えば、この樹木の影響で建物全体と内部にまで草やツタに覆われ侵食されていたんだろう……
とりあえず他の場所もひと通り見て回り、ある程度いろいろと探索する事が出来た
途中いくつかの怪しい場所も見つけておいたので、次に来た時の楽しみにしておく
先ほ屋上に上がる階段があった場所に戻り、そこから上に登ると、この建物の最上階らしき所に辿り着くと大きな扉があり、身体強化でその扉をこじ開け屋外に出る
空には満天に輝く星と月が輝いていた
周りは見渡す限りの緑一色だが、空を仰げば散りばめられた宝石が空一面に広がっていた
とても綺麗だ!
屋上から星空を観る景色はとても綺麗なんだが、その視線を上から下へと視界を移すと、そこは屋上全体が緑一面の絨毯になっている
屋上の草刈りをさっさと終わらせ、床全体が姿を表すが、屋上だけあって青臭いにおいも気にならないレベルだ
周りは見渡す限りの雄大な自然が広がっていて、凄く心地良い気分になる
いつも観ている上空からの景色と違ってなんだか凄く新鮮に感じる
明日の朝、明るくなるとまた今と違った景色を見る事が出来るだろうと思い、アースと一緒に夜ご飯を済ませてから防護壁を張り巡らせ、今日は眠りに就いた。
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