95 / 260
死の大陸編 青年期
第92話. ジャングル
しおりを挟むエルフの集落を離れ、拠点に戻ろうと寄り道もせずにずっと超高速モードで飛行を続けている
今、見渡している森の下がとんでもなく広い地底洞窟が広がっているなんて、誰も思いもしないだろう
まあ、誰もいないんだけどね
しかも、そこに大量の蛇がうじゃうじゃといると言う事実……そんな事を考えながらも先を急ぐ
地底では魔法を駆使しながら相当な距離を走りもつつも、長時間飛んでもなかなか外に出れなかった苦い思い出がある
行きは地底で、帰りはその上空を飛行しているが、改めて思うとかなりの距離だったんだと実感する
今の僕が高速飛行したとしてもエルフの集落から、1日はかかってしまうんじゃないだろうか
正直言って今日中に戻りたかったが、すでに日も暮れてしまい、辺りは月夜が照らし薄暗くなっている
それでも十分に周りを見渡せる明るさはあるのだが、ここは無理せずに寝床を探そうと周りを見渡す
拠点を出発して1週間は経過していないので、うちのパオスとエレバンはまだ大丈夫だろう
・・・・と思う
・・・・・多分
少しだけ高度を落としながら地上が見えるくらいで飛行を続けていると………
前方にポツンと山が観える
それ程、高くはないが周りとの高低差に違和感を感じ、非常に気になったので確認の為、そこに向かう
丘なのか山なのか分からない場所に着くと完全に草木で覆われているが、明らかに何らかの建造物だった
見た感じがお城なのか、宮殿に見えなくもないがその建造物を囲むように、高い外壁が1周している
その外壁もけっこうな高さがあるので、外敵からの進入を防ぐ為に造られているんだろうか⁉︎
何処かに入口があるだろうと思い、移動しながら正面らしき場所を見つけたので、その場所を炎で焼き払うと大きな扉が現れる
高火力球を放ち、周りを明るくしてから扉を開け中に入るが、そこも外と変わらず緑溢れるジャングルになっている
装飾品に椅子、テーブルがあるんだろうがあまりにも緑に覆われ過ぎて全く分からない
念の為、近くに魔物がいるか探知で確認してみるが全く反応がない
昔ミリアン王国があったのだから、小さな町や村か存在していてもおかしくないので、ここもなんらかの場所だったんだろう
当時この大陸に幾つの国が存在していたのか、今度、父さんに確認してみようと思う
ただミリアン王国は魔物に滅ぼされた国だったので、この場所もその時に魔物に滅ぼされてしまったんだろうか⁉︎
様々な疑問が頭をよぎる
ひょっとして何処かにまだヒト族が密かに隠れて住んでいたら驚きだ!!
こんな魔物ばかりいる大陸で、ヒト族が普通に生きて生活することなんて絶対に無理だろう
・・・・・僕はずっと生活してるけどね
地上は何処もかしこも魔物や魔獣ばかりだし、地下には地底もあったけどそこは沢山の蛇がいたので、共存共栄は考え難い
他の大陸にヒト族がいるかどうかは知らないが、仮にいたとしたら、その暮らしぶりがどんなものなのか逆に気になる
案外こういった建物のほうが魔物の進入も防げるので生存率は上がるだろう
そんな事を考えながら、この建物の中を火魔法で燃やすのは流石に炎上しかねないので、風魔法にするか悩んだ挙句、いろいろと散らかり燃えてなくなりよりはマシだろうと思い風魔法に切り替える!!
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説

黄金蒐覇のグリード 〜力と財貨を欲しても、理性と対価は忘れずに〜
黒城白爵
ファンタジー
とある異世界を救い、元の世界へと帰還した玄鐘理音は、その後の人生を平凡に送った末に病でこの世を去った。
死後、不可思議な空間にいた謎の神性存在から、異世界を救った報酬として全盛期の肉体と変質したかつての力である〈強欲〉を受け取り、以前とは別の異世界にて第二の人生をはじめる。
自由気儘に人を救い、スキルやアイテムを集め、敵を滅する日々は、リオンの空虚だった心を満たしていく。
黄金と力を蒐集し目指すは世界最高ランクの冒険者。
使命も宿命も無き救世の勇者は、今日も欲望と理性を秤にかけて我が道を往く。
※ 更新予定日は【月曜日】と【金曜日】です。
※第301話から更新時間を朝5時からに変更します。
転生したら捨てられたが、拾われて楽しく生きています。
トロ猫
ファンタジー
2025.2月下旬コミックス2巻出荷予定
2024.7月下旬5巻刊行
2024.6月下旬コミックス1巻刊行
2024.1月下旬4巻刊行
2023.12.19 コミカライズ連載スタート
2023.9月下旬三巻刊行
2023.3月30日二巻刊行
2022.11月30日一巻刊行
寺崎美里亜は転生するが、5ヶ月で教会の前に捨てられる。
しかも誰も通らないところに。
あー詰んだ
と思っていたら後に宿屋を営む夫婦に拾われ大好きなお菓子や食べ物のために奮闘する話。
コメント欄を解放しました。
誤字脱字のコメントも受け付けておりますが、必要箇所の修正後コメントは非表示とさせていただきます。また、ストーリーや今後の展開に迫る質問等は返信を控えさせていただきます。
書籍の誤字脱字につきましては近況ボードの『書籍の誤字脱字はここに』にてお願いいたします。
出版社との規約に触れる質問等も基本お答えできない内容が多いですので、ノーコメントまたは非表示にさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
羽海汐遠
ファンタジー
最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。
彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。
残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。
最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。
そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。
彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。
人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。
彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。
『カクヨム』
2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。
2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。
『小説家になろう』
2024.9『累計PV1800万回』達成作品。
※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。
小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/
カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796
ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709
ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!

婚約破棄されたので、隠していた力を解放します
ミィタソ
恋愛
「――よって、私は君との婚約を破棄する」
豪華なシャンデリアが輝く舞踏会の会場。その中心で、王太子アレクシスが高らかに宣言した。
周囲の貴族たちは一斉にどよめき、私の顔を覗き込んでくる。興味津々な顔、驚きを隠せない顔、そして――あからさまに嘲笑する顔。
私は、この状況をただ静かに見つめていた。
「……そうですか」
あまりにも予想通りすぎて、拍子抜けするくらいだ。
婚約破棄、大いに結構。
慰謝料でも請求してやりますか。
私には隠された力がある。
これからは自由に生きるとしよう。
ふたりぼっちのラブレター
高殿アカリ
恋愛
いつから世界はこんなにも味気なくなったのだろう。
耐える胸の奥、私は独りで泣いていた。
灰色の町並みは、ただただ私を責めるばかりで。
だから、だろうか。
その中で貴方だけが色を持っていたのは。
だから、だろうか。
私がまるで祈りにも似た気持ちで貴方に近付いたのは。
「お一つ、どうぞ」
湿気た空気を鼻で嗅いだ君は、雨の降る気配を察したのだろう。
徐に傘を広げて、僕をその中に呼び寄せた。
「こっちに来て」
泣き出しそうに震えた声。
僕はそれに抗うことが出来ないのだ。
ふらふら、ふらり。
頼りない足を前に進めて、僕は君の元に行く。
こんな僕たちにも雨は優しく降り注ぐ。
継ぎ接ぎだらけの愛情へ。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる