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死の大陸編 青年期

第85話. 同類

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 5日目

  新しい朝が来た♪

 朝からアースとガイルには、自分達の朝ごはんの食材を各自で調達させる為、狩りに出てもらっている。

 ガイルなんて昨日、『俺達の種族は普段食べなくても大丈夫!』

 とかなんとか言っちゃってたのに……


 『リン!今日の朝ごはんは何も食べんのか⁉︎』

 と言う訳で2人には朝から出稼ぎに行ってもらっている

 アース君には適度な運動だけでなく、もっとハードにコキ使ってやらないといけない

 出来るだけ食材はストックしておきたかったので、同類であるあの2人にはちょうど良かった


 しかーし、2人とも次から次に持ってくるもんだから、僕は朝から大忙しで解体と下処理に専念している。


 ガイルが凄い勢いで飛竜を狩っているので、これに関して同族狩りになるのではないかと思ったが、そんな事、こっちが知った事ではなかったのでとりあえず急いで手を動かす


 のちに、ここいら周辺を飛び交う飛竜はおそらく警戒して、この山に寄り付かなくなるだろう。

 それはそうと、さっきから気になる魔物が目につく。

 ブラックパイソンみたいな蛇に翼が生えてるこいつはなんだぁ⁉︎

 これは飛竜じゃないよなぁ

 僕が知らないだけで、蛇もいくつかの進化の過程で分岐点があり、これがその一種かも知れない


 ………さあて、ちゃっちゃと焼き始めるぞぉ!

 ある程度の大きさに切り分けた肉を串刺しにして、次から次へと台に置いていく

 更に魔法を駆使して!!

 フレイム!!

 時短で行くよぉ!

 表面はカリッと中ジューシー!!

 こっちの素材はフレイム!!……エアー!!

 ヒートスチーム!!……エアー!!…フレイム!

 アースとガイルは同族ではないが、同類になってしまっている。

 「これ美味しいねぇ!」

 『これ美味しいなぁ!』

 「これ美味しいねぇ!!」

 『これ美味しいなぁ!!』

 なんだ、これ、ずっと同じこと言ってるよ


 『リンよぉ!お前が良ければずっとここに居てもいいんだぞ!』

 ガイルからの熱烈な勧誘が昨日から続いており、きちんとお断りさせてもらっている

 アースが食べながら思い出したように話してくる

 「そう言えばさっきねぇ、こないだ助けたエルフがいたよぉ!」

 「なんで?」

 「さあ、知らない」

 先日、逃げるような形で飛び去ってしまったから、おそらく手分けして僕達を探しまわってるんじゃないだろか……

 ……そんな思いがふと頭をぎる

 アースにエルフを見かけた方向と場所を聞くと、此処から離れた所にいたので、とりあえずどうするかは此処を出る時に考える事にする


 それはそうと朝から2人とも、よくもまぁあれだけあった魔物を残さずきちんと食べてしまうもんだ


 片付けも終え、アースもガイルも満足な表情を浮かべてくつろいでるので、そろそろ出発の準備を始める


 「じゃあ、ガイル!!僕達はそろそろ行くねぇ!」


 『リン!昨日も言ったが金と銀の方は大丈夫だろうがダークの方は気をつけておけよ!アイツからは禍々まがまがしさが感じられるからな』

 「うん、分かった!でもまだ当分先になると思うから、また今度ここに遊びにくるよ!」

 『すぐ来ていいぞ!また重力魔法が聴きたいだろ!』

 そう!僕が気になってた重力魔法に関して昨日いろいろと教えて貰ったのだ

 すると、『教えてもいいが、また肉が食べたいのぉー』なんて言われたので朝早くからアース君と一緒に狩りに行ってもらっていた

 アース同様にガイルにも十分食べさせてやったので、また、重力魔法に関して教えてもらいたいので、ちょこちょこ遊びには来るつもりだ。

 「うん、また今度ねぇ!じゃっ!!」


 ガイルの所を飛び立ってすぐ、アースが「エルフ達が下にいるよ!」……と、突然言ってきた!

 「ハアァァーーー」と思わず声を漏らしてしまった。

 早くねっ!
 
 どれだけマジで僕達を追いかけてきてるんだと思ってしまった
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