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死の大陸編 青年期
第83話. 降参.
しおりを挟む本当にギリギリの戦いだった!!
身体強化を多重使用した影響もあり、疲れた……
そもそも、ブラックドラゴンが重力魔法を使うとは微塵も思ってもなかったので、かなりビックリさせられた!
まあでも、今回の戦闘で魔力をより高密度に練る事が出来たうえ、魔法操作も緻密に行えるようなり、全体的な魔法強化にも繋がった……
やはり実戦に勝るものはない!
僕自身、まだまだ未熟で力不足だった為、今回のブラックドラゴンとの戦闘はギリギリの接戦を強いられてしまった
正直なところブラックドラゴンが勝利していても、全然おかしくなかった
今回、それほどの接戦だった
今後はもっと強くなる為の訓練が必要だと改めて考えさせられる
ブラックドラゴンが標本となる氷の彫刻をマジマジと眺めながら聴こえるように僕は言葉を発する………
「さて戦いも終わった事なので、そろそろ帰るとするか!」
ブラックドラゴンに背を向けると……
『おいおい待て待て、降参だ!魔法を解いてくれ!』
「わぁ、生きてたぁ!」
白々しい演技もここまでくると、自分が恥ずかしくなってきた!
でもまぁ、ブラックドラゴンからちゃんと白旗を上げてきたので、凍結を解除してあげる事にする
魔法を解くと一斉に氷が崩れ落ち、傷だらけのブラックドラゴンと目が合い、ちゃんと無事に生きているのを確認できた。
「傷の方は大丈夫ですかぁ?治しましょうかぁ?」とブラックドラゴンに聞くと……
『大丈夫だこれ位ちょっとほっとけば、自己治癒力ですぐに治ってしまうからな!』
「へえ、そうなんだ……ドラゴンはみんな自己治癒力を兼ね備えてるの?」
『あぁ!中にはずば抜けて再生能力が高い奴もいるぞ!……我らの種族は寿命も長いからな!……リンよ!………それにしてもお前、本当に強いのぉ』
「やっぱり分かっていたんですね」
『あっ‼︎・・・済まなかったな、お前を試すような真似をしてしまって……お前の事はラルフ達から聞いておったのでな』
「んっ?父さん達に会ったの?」
『あぁ、お前がラルフ達の家族となり得た時からな!………で、アースよ!!いつまでお前は隠れているつもりだ!』
その声を聴いたアースが焦ったのか、すぐに刻印から飛び出してくる
(おじさん!久しぶりだねー、元気にしてたぁ)
アースは出てくるなり、ブラックドラゴンに挨拶をするがお仕置きとばかりにアースは尻を蹴られていた。
アース君よ!(元気にしてたぁ)は流石にないだろう、なんせ今、僕がボコボコにしたばかりで全身傷だらけでまだ血が滲み出ている状態なんだから
『リンよ!改めて私の名を名乗ろう!………私の名はガイルだ!……お前も私の喧嘩仲間として認めよう!………チカラなき者を認める訳にもいかぬからな!!ハッハッハッ』
イヤイヤイヤ!それは可笑しいでしょう!普通だったら勝負に勝った僕が君を認めてあげようって感じじゃないの!
「じゃあこれからはガイルと呼ばせて貰うね!」
『あぁ構わんぞ、リンよっ!』
そこからはガイル自身の事やガイルが知っている知識、そして旧知の仲であった父さん達の事もいろいろと教えてもらった。
日も暮れてきたので、今日はここで過ごすようガイルに促される
『リンよ、今日はここでゆっくり過ごすがいい』
「そうだね、じゃあ、お言葉に甘えてそうする事にするよ」
火口からガイルの洞窟へと場所を移し、ご飯の準備に取り掛かる
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次回の掲載分から週末の金、土、日の週3回にさせて頂きますので宜しくお願いします(^^)
今後も引き続きお楽しみ頂けるよう、掲載して行きますので、ご意見等ございましたらいつでも言って下さいm(_ _)m
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