上 下
50 / 260
死の大陸編 青年期

第47話. マイナスイオン

しおりを挟む



 
 拠点を離れてから半日位、ずっと飛び続けているが、代わり映えのない景色が続き、見渡す限りが緑で覆われている

 それ以外は川があるだけで、別段、何も面白そうな場所も何もない

 大空を飛行していると周りには、飛竜や鳥獣が群れをなして飛んでいるが、こちらを襲ってくる事もなく自由に飛んでいる

 なんせ僕達の飛ぶ速度が速い為、奴らが気づいた時には、すでに追い越しているので、それから頑張って追いかけてきたとしても、僕達は遥か彼方にいるので追いつく方が無理だ


 たまには探知で地上の反応も見ているが、こちらも僕の気を引くような、魔物もいないし、暇である


 現在、僕が探知で探るときはある程度のランク分けをしており、theフェンリルやアースはざっくりとSランクにしている

 そのSランクにしたって、theフェンリルとアースを比較したとしても、そこにはかなりの力量の差がある

 細かく分けるとアースはAランクなんだが、単純に僕が面倒くさいのでSでくくっている


 その下はAランクになるが、ここのSとAとの強さの開きがあまりにもありすぎる!


 というか、僕はこの地で自分が定めてる基準のAランクの魔物に遭遇した事がないので、最近ではアースをAランクの基準にしてもいいのではないかと思っている

 なのでBランクから上の強い魔物の反応を基準にしてみると、反応の数が極端に少なくなったのだ

 そこでCランクも反応するよう調整してみると、そこら中にいる魔物の反応がわんさか出たので、基本的にこの地にいる魔物はCランクがめちゃくちゃに多い


 最近、僕は普段から探知で探る事をしていないが、食材を確保する時だけ狩りモードを発動して、魔物を探知で探りながら手当たり次第に狩っている

 魔物が生息している場所も関係しているのだろうけど、ランク的にCランクとDランクが圧倒的に多い


 「おっ!」


 探知していたら、珍しい反応を見つけた

 1ヶ所に集中して集まるDランクの団体さんを発見した!


 団体さんがいる方向を見てみると、遠目でも確認出来る位に大きな滝が観える

 「滝かぁ!」

 マイナスイオンをたっぷりと全身に浴びようと思い、進路を変更して滝の方に向かう
 
 先程確認したところ、滝周辺に多数の魔物がいたので極力トラブルを避ける為、あえて少し離れた場所に降下する

 そこからは、アースと一緒に川に沿って滝の方へと向かう

 周辺の景色を眺めながら歩いて行くと、その先には先程確認した魔物がわんさかいて、ワニなのかトカゲなのか、ハッキリしない団体さんが陸地と川の中にいた

 種類、色、手足の数、個体の大きさ、統一されてなくバラバラだ!

 僕達は基本的に、食事以外での無駄な殺生をしないので、出来ればこのまま滝下まで行き、マイナスイオンを浴びながら、優雅に景色を眺めさせてくれるよう願うばかりだ

 なので、何事もなくワニ達の横を穏便に素通りしたいので、魔力ダダ漏れのアース君とこのまま一緒に歩くのが1番の最善策でもあった


 大概たいがいの魔物はアースの気配を察知すると、警戒するか恐れるか逃げるかで襲って来る事はないからだ


 
 

  

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた8歳のティアナ お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。 ただ、愛されたいと願った。 そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

処理中です...